1.ネス湖のネッシーについて

 ネス湖のネッシーというとその名前は一度は聞かれたことがあると思われます。そう、イギリスのスコットランドの

ネス湖に棲むと言われている未知の生物のことです。ここではそれについてお話していこうと思います。

 そもそも、ネス湖のネッシーのことが初めて記録に残されたのは西暦565年ごろに書かれたと言われる「ロホ・

ネス」と言う書物の中でのことです。内容を大まかに言うと、聖人がウォーター・モンスターをその祈りによって追い

払った云々とかかれています。

 これから現在までにおよそ1万件を超える目撃の話があります。

 ネッシーの正体にはいくつか説が出されているので、1つずつ紹介します。

 1.ネッシー=大型爬虫類説(プレシオサウルスのことをさすことが多い)

 最もよく知られているのではないかと思われる説です。太古の昔に絶滅したとされる恐竜が人里はなれた湖に

ひっそりと生き残っていたと言うのは人々のロマンをかきたてられるのでしょうか、とにかく有名な説です。

 この説の根拠は、目撃談や写真が示す外見に似ていると言うことです。(湖水から伸びた細長い首、ヒレ、大きな

胴体など)

 最も、この説に対しては反対の意見もあります。その根拠を挙げると、

 ・水温の低いネス湖では爬虫類は生きられない。(ネス湖の年平均水温は5.5℃)

 ・海生生物が淡水で生きられるか(プレシオサウルスは海生生物)

 ・首長竜は卵生だがネッシーの卵は発見されていない(1万件もある報告でも卵に関するものは無い)

 ・ネス湖は誕生してからまだ1万年しか経っていない。ネス湖に首長竜が入り込んだならネス湖の誕生が中生代  (約2億5000万年前〜6500万年前)にさかのぼらなくてはならないのに。

 があります。

 2.ネッシー=両生類説

 目撃談からネッシーにはいくつかの特徴があるようです。それらは、

 ・背中にこぶのようなものが見られる

 ・水中呼吸も空気呼吸もできる

 ・冷水への適応

 ・淡水に生息している

 これらから、何らかの原因で大型のサンショウウオが以上に巨大化したのではないか、と考えている人もいるよう

 です。シカゴ大学のロイ・マッカル博士はネッシーの正体は2億5千万年前に絶滅したといわれる両生類ではない

 か、という説をだしています。

 3.ネッシー=哺乳類説

  動物学者が主に主張している説です。この哺乳類説はさらに2つに分かれ、既知の動物という説と未知の動物

 という説が出されています。

  既知の動物と言うのは鰭脚類(アザラシ、アシカなど)や、マッコウクジラなどの鯨類、ステラーカイギュウなどの

 カイギュウ類です。これらの動物が泳いでいる姿を誤認したのではないか、ということです。

  未知の動物と言う主張の中で有力とされているのが首長のアシカ説です。アシカの首が伸びたような生物という

 ことですが、現在そのような生物は発見されておらず、論拠はあまり強くはありません。

 4.ネッシー=巨大ウナギ説

  ネス湖周辺の村には昔から大ウナギ伝説があるそうです。実際、体長3メートルにもなる巨大ウナギが捕獲され

 た例もあるようです。(あまりにも大きくウナギらしく見えないことからホース(馬)ウナギと呼ばれていたようです)

  ネス湖には昔からウナギが生息しており、他の説が何らかの進化を前提としているのに比べると、ずっと有力

 な説に思えますが、水面から出た細長い首や体長が5〜10メートルになるのかという弱点もあります。

 5.ネッシー=軟体動物説

  水面上に見えるくねくねした動きやこぶから、ネッシーは軟体動物ではないかという説を唱えている人もいます。

 海での巨大なタコやイカの話がありますが、その類です。しかし、タコやイカでは水面からの細長い首について説

 明がつきません。そこで、巨大なウミウシではないかと言う説があります。しかし、ウミウシは淡水にはあまり適さ

 ず、ネス湖にはウミウシの餌がたくさんあるともいえません。

 

 以上、ネッシーの正体を中心に大まかに概説したつもりです。それぞれ、もっと突っ込んだことも書きたいのです

 が、あんまり書くとだらだらと長くなりそうなので、これにて終了します。

 最後に、作者である私はネス湖にネッシーがいようといまいと、このような話が夢があるので好きだとはっきり結

 論して筆を置くことにします。

 

  

 

                                
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