4月1日 一昨年、福井で採集したアメイロケアリコロニーだ。
このコロニーは昨年アメイロケアリが全く羽化せず、ダメかと思ったがトビイロケアリと思われるケアリの脱落が少なく、何とか今年も再起動出来ている。

腹部が大きくなっている。
産卵も始まっている。

昨年アメイロケアリの卵とホストとケアリ。
今は順調だ。
4月2日 昨年夏に採集したケアリコロニーはもう繭ができ始めた。

繭はまだ数個。
私の飼育環境だと繭ができるのが早い気がする。 
4月3日 コオロギを食べているヨツボシオオアリを写した。

こんな風に食べてくれると見ていて嬉しい。 
4月4日  昨年夏に箕面で採集したウメマツオオアリ?らしきアリ。
女王は羽が一部残っているがうまくコロニーを立ち上げてくれた。

数は少ないが、安定感はある。
4月5日 クサアリモドキ(ヒラアシクサアリ)女王の腹部肥大化が始まった。

腹部は大きいが産卵量はまだそれほど増えていない。 
4月6日  アリたちがコオロギを食べているところを写した。

コオロギはミールワームより外皮の食べ残しが少ないので重宝している。
4月7日  5日に書いたクサアリモドキ(ヒラアシクサアリ)の腹部については数年前から不思議に思うことがあった。
腹部が肥大化しても必ずしも産卵数が増えることはないことだ。
腹部が肥大化しているのは卵巣が発達していると考えているのだが、どういうメカニズムになっているのだろう。
給餌不足なのだろうか。
餌は不断給餌式でいつでも食べられる方式にしているつもりなのだが・・・
4月8日 クロヤマアリの女王。
至って元気。

光を当てるとあたふたと走り出す。

今のところ、体調にも問題はなさそうだ。
4月9日 ヨツボシオオアリの幼虫が育った。

陰に隠れたが小さな繭が数個出来ている。
4月10日 昨年、5月20日に枚岡公園で採集した見慣れないアリについて考察していきたい。
まずは外観写真。

これを明日以降拡大や他の部位を撮影して、同定していきたい。 
4月11日 体長は約5ミリ。

胸部を拡大してみた。 
4月12日
これは腹部だ。
4月13日  頭部を拡大。

どの部位も立毛が多く見られる。 
さて、同定作業を行っていきたい。
4月14日  胸部写真の前伸腹節に毛が無い。
裸眼もそれほど大きくない。
体の色は御覧の通り黒い。
アメイロアリのメスアリより一回り大きく、黒い感じだ。

頭部の写真を少し左に寄せた。 
触角が短く見えるが、これは成形に失敗して奥に向いているので、実際は画像より少し長い。

他も色々と見て、私はこれをケブカアメイロアリと判断したが、いかがだろうか。
ご意見いただけると幸いである。
ちなみに、この個体は採集した後長い間標本台紙に乗せることもないくらい放置してしまっており、汚れが付着してしまったことを言い訳させて頂く。
このシリーズはこれからちょくちょくやっていきたいが、同定作業は今まであまりやらなかったので間違いがあるかもしれない。
その時もご意見いただけると嬉しいです。
4月15日  ヨツボシオオアリ。

至って順調で見ていて勢いがある。
4月16日  先月、河内長野で採集したチクシトゲアリだ。

画像ファイルの日付を見たら、チクシトゲアリは2017年以降撮影していなかったが、先月までコロニーは存続していた。
女王が死んで終了になった。
敗因はコオロギからミールワームに変えた辺りだろうか。
今回はコオロギも与えている。
御覧の通り、石膏ではなくチューブにて飼育している。
再スタートだ。
4月17日 ルリアリだ。

順調そのもので、先日巣部屋を一つ増設したがそちらにはあまり移動せず、今までの巣部屋容器に居座っている。 
4月18日 河内長野で採集したナワヨツボシオオアリコロニーが崩壊した。
女王が喧嘩をしたのか、気が付いたら2匹とも女王がバラバラになっていた。
働きアリは何事もないように子育てをしている。
・・・何があったのだろうか。
4月19日 ルリアリ大脱走事件勃発。
きっかけは実に些細で朝にミールワームの蛹を餌として放り込んだが蓋がずれていた。
一部がチクシトゲアリコロニーに侵入した。
あと1日、発見が遅れていたら・・・・
昨日のナワヨツ女王死亡事件と言い、テンションダウンだ。 
4月20日  勤務中にアメイロアリの脱翅メスを見かけた。
採集したが帰宅してかばんを開けると、なんとフィルムケースのふたが開いていた。
当然、女王はどこにもいなかった・・・
やってしまった・・・
4月21日  今日も朝にアメイロアリの有翅メスを見かけた。
近くにアメイロアリの巣があるのかと思ったが近くでは確認できなかった。
しかし、飛び立つ姿を見ているとこの時間に飛び立っているのかなぁと思ったりしてよくわからなくなった。 
4月22日  ルリアリに大きな幼虫が出現した。

比較のために働きアリと並べてみた。
こんな幼虫がたくさんいる。
オスかメスかどちらだろうか。
4月23日  実は最近アリたちの肉餌の食いが少し悪いのが気になっている。
コオロギだろうがミールワームだろうが放置されていることもある。
産卵はしているし、幼虫も成長している。
お腹が一杯なのかと思ったが少し気味が悪い。
当面、ミールワームを細かく刻んだものを与えて様子見する。 
4月24日  ミツバアリはうまく行っていない。
アリノタカラがチガヤの根に寄生せずに死んでしまった。
ところが、1匹だけ女王が今でも元気なのだ。
彼女は水分で生きているのだろうか。
それとも代替に入れているメイプルの水割りをしみ込ませたティッシュからメイプルの栄養を摂っているのだろうか。
分からない。 
4月25日 肉の食いが悪い影響で育ち切ったコオロギが部屋でコロコロ鳴いている。
産卵床として土を置いているし、給水もしているのでひょっとしたら孵化してある程度自給自足で購入する手間が省けて良いのかもしれなと考えることにした。 
4月26日  ハヤシクロヤマアリの巣部屋の中に黒い塔のよう廃棄物の山が出現した。
蓋から見ると蓋上面に付着して汚いし、アリたちの健康にも良くないと思うので、連休中に巣部屋を交換しようと考えている。 
4月27日  クサアリモドキ(ヒラアシクサアリ)の卵を写した。

まだ、幼虫は見られない。
4月28日  ヨツボシオオアリコロニーでは繭が出来てきている。

卵の世話をする働きアリと繭を一緒に写した。
4月29日  久々に信貴山に出かけた。
天気が微妙だったが、連休が雨だと聞いたので今日行ってきた。
しかし、大した収穫もないまま尾根を歩いていると小雨が降り出したので早々に山を下りた。
大した収穫もない登山だったが、新緑の山を歩いて良かった。
石を何枚かめくってみたが特に何も収穫がなかったので、画像はない。 
4月30日  コオロギの容器を見ると、ゴマ粒のように小さな幼虫がいた。
成虫のメスが土にお腹を差し込んでいるのをよく見かけるので、たぶん管理がうまく行けばもうすぐ幼虫がたくさん得られそうだ。
これを育てつつアリ餌としても与えたら良いサイクルになりそうだ。 

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2023年4月の観察日記