2020年12月の観察日記

12月5日 やっぱりケアリにした。

拡大するとやっぱり可愛い。
大きさも中型で比較的見やすく、結構タフな種が多い印象。
餌もそれほど選り好みしないのもポイントが高い。
種の同定は難しいのですけどね・・・
12月6日 ケアリが団子になっていた。

寒いからこういう風になるのであって、他の季節ではあまりこういう風になっていない。冬特有の光景ともいえる。
これを見ると冬だなぁと思う。 
12月31日 今日で2020年が終わる。
年末恒例になった振り返りをやって行きたいと思う。

今年はアリの肉餌を変えてみた。
3月15日の日記に記述があるが、「保存できる」餌にした。
これを知ったのは1月か2月頃だったと記憶しているがそれを知って暫くしてから外出自体が制限されようとは夢にも思わなかった。
もそ、例年通り生き餌メインにしていたらかなりピンチだったと思う。
そういう意味で間一髪だった。

3月14日にハヤシクロヤマアリの産卵でコロニーとしてのシーズンが始まった。

昨年の秋に採集したトフシアリだったが、結局働きアリの羽化に至らず壊滅した。
幼虫が蛹にならずそうしている間に卵や幼虫の数が減って行くというダメパターンだった。

4月に入り、緊急事態が宣言されクロナガアリの観察に行けなかった。
そんな中でアリたちの何気ない活動に心を癒される日々だった。

こう言う何気ない活動が良いと再確認したのだった。

5月、相変わらず外出は自粛したが近所でシロアリが飛んで私の家にやって来た。
1ペアだけ生き残り、今に至る。
働きアリは誕生していない・・・

緊急事態宣言が解除され枚岡を歩いたがもう時期は過ぎ去ろうとしていた。

シーズン中はオスもメスもよく見かけるアメイロアリがこれだけと言うのは厳しい。

6月はクロヤマアリ関係が熱かった。
クロヤマアリ寄生バチの動画
これが撮りたかった。
適当なフリーソフトで変換したが、ロゴが鬱陶しいですね。
何か良いのがあれば教えて頂きたいです・・

クロヤマアリの腹部から出てきた成長したハチの幼虫。

若い幼虫。この画像、結構補正をかけてこのレベルになった。顕微鏡を見てこれが出た時は「おっ!」と思った。


クロヤマアリの「大型」「小型」女王の比較画像を撮影できたのは大きかった。
この6月が今年一番輝いていた気がする。

7月に入り、少し枚岡を散策。

アシナガアリの女王はいつ見ても美しい。

クサアリモドキ女王を1匹採集し、ケアリの繭を確保した。

6月に採集したクロヤマアリを解剖したら出てきたのがこれ。
私にはハチの蛹或いは前蛹に見えるのだが、解剖の際前部を欠損させてしまい正体不明である。
それ以降のステージを確認することは出来ていないまま今年は終わった。

勢いが増したハヤシクロヤマアリにニイニイゼミの死骸を与えた。
あまりの食いつきの良さに肉餌について考えることになった。

8月。今年採集したクサアリモドキコロニーでケアリの脱走が続いた。
それに悩まされることになった。

8月は後半になってから暑くなり、常温飼育のアリたちもゼリーを求めた。
そんな1枚。クロヤマアリの女王自ら餌場に出てきてゼリーを舐めていた。

9月は箕面の夜間観察が記憶に残った。

キイロシリアゲアリに、

ケアリに、


アギトアリ。
羽根を落としたメスアリが採集できなかったが、灯りの周りを飛ぶアリたちを楽しめた。

枚岡でオオスズメバチの抱き合い行動を見たりもした。
最初、これを見た時雌雄のペアかと思ったが、調べると働きバチ同士の行動らしい。

10月に入り、飼育しているアリたちに動きが無くなってきた。
11日に大阪城のトフシとサクラの飛行に山を張って張り込んだが今年は空振りに終わった。こんなことなら生駒に出かけたら良かったと思ったが、後の祭りだった。

駆け足で今年を振り返った。
やはり、春の「見栄えがする」アリたちを逃したのは痛かった。
来年は、普通に観察できるようになるのだろうか。
そんな中、クロヤマアリ系で進歩があったのは大きかった。
これは嬉しく、楽しかった。

今年も色々とお世話になりました。
来年もこんな感じのペースでやって行きたいと思います。
良い年をお迎えください。

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