2019年12月の観察日記
12月5日 | 今年、採集したトビシワ。 働きアリを写してみた。 これ、今までにも他の種で紹介したがやけに色が淡い働きアリだ。 しかも、初年度で出てきた。 これ、どういうメカニズムなんだろう。 栄養的な問題なのか、環境的な問題なのか・・ |
12月22日 | 冬になって、見所が無い時期になってしまった。 給餌間隔も開いているが水分を与えているので、特に支障はない。 長野のクロヤマアリが個体数が多い故か一番餌の食いが良く、蜜を与えて2時間後には消費されていた。 個体数の多いコロニーは餌の食いが凄いので見ていて楽しい。 |
12月31日 | 今年も恒例となった1年の振り返りを行いたいと思う。 3月10日にクロヤマアリが産卵しているのを確認。 これから今シーズンが始まった。 また、今年から蜜餌に使っている容器をプラスチック皿からアルミ箔に変えた。 昨年、伊丹の昆虫館でこのような使い捨て方式を見て、容器を洗う手間が省けることからこれにした。 手間が省けたという点で良かったと思っている。 4月の猪名川河川敷で採集したのが、これ。 ルリアリ。久しぶりだ。 シベリアカタアリも採集できたが、どうもカタアリ亜科のアリは私にはうまく飼えないみたいだった・・ クロナガアリが巣を掘っているのを確認できたが、飛行は殆ど見ることが出来なかった。飛行日と休日が合わなかった、ただそれだけなのだが・・ また、職場近くで初めて見かけたミツバアリの乱舞。 これはスマホカメラで撮影したもの。画面外でもこのような光景がたくさん見られた。 自宅に持ち帰って撮影したミツバアリの脱翅メス。 ミツバアリのオスアリ。自分で言うのも何だが、マニアックな画像だ。 5月になり、元号が変わったが私のやることは平常運転だ。 クロオオアリのオスアリが大挙してたむろしている。 今年、クロオオアリは脱翅メスを見かけなかった。 ムネアカも確か1匹だけ。 撮影準備している間に落ち葉に潜って分からなくなってしまった。 しかし、これは嬉しかった。ヨツボシオオアリ。 この女王、「当たり」なのか、単独で働きアリを育て上げ、コロニー創設に成功することになる。正直、上手く立ち上げられる自信が無かったので嬉しかった。 6月。長野でアリ仲間と集会をした。 クシケアリ。大阪ではあまり見かけないが、長野では普通にいた。 ラーメンのお菓子に集まるエゾアカヤマアリ。気性が荒いアリだが魅力的だ。 大群になっているフシボソクサアリも元気だった。 凄まじい数だった。 どれくらいの数、いるんだろうか。 淀川のトビシワも観察できた。 いつも思うけど、トビシワのオスって大きいですね。 そして、大阪市立自然史学物館の方と観察したクロヤマアリの寄生バチ。 種名はElasmosoma trichopygidiumとのことだった。 稀にしか観察されていないはずのハチがこのように大挙して現れ、2人で大興奮だ。 アリを狙っている感じがして、この写真結構気に入っている。 そして産卵も撮影できた。 更には動画も(赤字のリンク先で見れます)。 盛りだくさんの6月が終わり、7月に。 箕面で夜間観察を行った。 大飛行ではなく、めぼしいものは少なかったが何とかケアリの飛行に遭遇。 クサアリモドキも観察できた。これは枚岡のもの。 クサアリモドキに再挑戦だ。繭があまり確保できなかったのが不満だがどうなることやら。 8月に入ったが長野のハヤシクロヤマがとにかく増えた。 餌を与えてもすぐに消化してしまう。 この冬の間に大きめの巣部屋を増設しないといけない。 ここまでになると見ていて楽しい。 蟻研も今年は参加できた。 楽しかった。 9月は箕面でアギトアリの観察だ。 アギトアリ、毎年観察しているけど少しずつ増えているような気がする。 気のせいであればよいのだけれど・・・ この時期に飛ぶ大きなケアリ。脱翅メスなので来年に期待。 10月に全くアリと無関係の用事で出かけた大阪城でサクラアリとトフシアリの飛行に遭遇した。 サクラアリは結局羽を落とさないまま死んでしまったがトフシアリが有翅メス3個体、脱翅メスは3個体生きている。 有翅メスは未交尾だと思われるが脱翅メスが3匹いるので春以降に期待。 2011年から飼育していたクロナガアリは今年夏に滅んだ。 新女王飛行シーズン直後に女王アリが全て死んだのは確認していた(世話不足ではないので寿命だと思う)。 有翅メスとオス、働きアリのコロニーになったが卵が沢山あったのでまさかの巣内交尾に賭けた。 しかし、オスがたくさん生まれて働きアリは死んでいき、滅んだ。 何だかクロナガアリコロニーを最初から最後まで世話した気がした。 クロナガアリのことは書いていなかったのでご報告。 合掌。 今年は6月が高密度過ぎた気がする。 あの密度を他の月に実現できるのだろうか。 更新も、ぼちぼち気味だがお付き合い下さってありがとうございました。 来年もよろしくお願いします。 |