2019年10月の観察日記

10月1日 箕面で採集したケアリは、未だに産卵が見られない。
そこで、以前飼育したときにはどうだったのだろうと思って過去の記録を当たってみた。
一昨年、採集した記録によると年内に1個しか産卵しておらず、年明け、4月に入ってから産卵を開始したと書いてあった。
今、ゼリーを与えても腹部は肥大化するものの産卵は無いがこれなら少しは安心できるかな・・
10月2日 長野のハヤシクロヤマアリは常温飼育だったが大阪の夏を乗り切った。
そして、巣部屋を広くしたのが吉と出てかなり増えた。
コオロギを放り込むとすぐに集まってきて巣部屋に運び込む様子を見ることが出来る。
来年は、また巣部屋を増設しないとダメだろう。
クロヤマアリでここまで好調なのは久々なので、見ていて楽しい。 
10月5日 枚岡に出かけた。
天気が良く、ひょっとしたらトゲアリとかキイロシリアゲアリ、トフシアリ辺りが観察できるかと思ったからだ。

公園事務所付近で見かけたオスアリ。
成果はこれだけ・・
メスアリの類は全く見つけることが出来なかった。
石を捲って見てもオオズアリが少しいたくらいで見せ場なし。
カマキリも含めて虫自体あまり見かけないという残念な結果になってしまった・・・。

トイレの窓にいたルリタテハ。
美しい蝶だ。
10月6日 吉野に出かけた。
フィールドの新規開拓を兼ねていた。
トフシ、トゲ、キイロシリアゲ辺りが見つかれば面白いと思った。
しかし、アリ関係では全くのボーズ。
アシナガアリの働きアリやハヤシクロヤマアリ、キイロシリアゲアリの働きアリを少数見かけただけ。
羽アリ関係の見せ場は全くなかった。
正直、トゲかトフシは見つかるかもと思っていたが、ダメ。

コカマキリ。

ハラビロカマキリ。少し小さい気がした。

ノシメトンボ?地面に止まっているが死んでいるわけではない。
虫はこれだけ。
アリ関係は無いと寂しいね・・
10月19日 今年は気温が高めでアリたちの活性も日中は活発だ。

何度か取り上げたこの構図。
長野のハヤシクロヤマアリにゼリーを与えると、今でもこれだけ食いつく。
コオロギは餌場に放り込むとすぐに巣内に運び込む。
何だか野性味があって見ていて面白い。 
10月20日 大阪城に私用で出かけた。
私用なので、観察・採集用具はフィルムケースを数個持っていただけだった。
到着後、暫く歩いていると何か飛んでいるのが見えた。
すぐにそれがアリだと分かった。
それはトフシアリだった。

メスアリとオスアリを数匹持ち帰った。
脱翅メスは3匹いる。
また、サクラアリも飛んでいた。
脱翅メスは見当たらなかったが有翅メスを1匹見つけて採集した。
結構大規模な飛行日和だった気がする。
そして、私自身これからの観察ポイントを見つけた気がして有意義だった。
10月27日 三田の兵庫県立人と自然の博物館の外来アリ講座に参加してきた。
蟻研以外ではこういう場自体があまり無いのでとても面白かった。
講座を聞いて思った。
良い顕微鏡、買った方が良いのかな・・
でも、今年購入した簡素な顕微鏡でもそこそこ良いところまでは行けたと思うし・・・
うーむ・・・ 
10月29日 クロオオアリもそろそろシーズンが終わるが、繭がまだ数個だけある。

これらの繭が果たして羽化できるのか、食べられるのか・・・

少し大きめの働きアリも出てきた。
コロニー自体も少し勢いが出てきた。
来年、期待できそうだ。 

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