2019年9月の観察日記

9月1日 クサアリモドキの女王アリである。

お腹が膨らんでいる。

もう1枚。

卵塊の一つ。
ケアリの働きアリがこまめに世話をしている。
9月2日 7月に箕面で採集したケアリにした。

この女王、少し赤っぽい気がする。トビイロケアリではなさそうな色合いだ。

働きアリ。女王は撮影時の振動に驚いて単独で別の場所にいるが働きアリはどっしりと幼若個体に付き添っている。 
9月3日 枚岡で採集したアシナガアリ。

蛹が出来ている。
今年のは幼虫の成長が少し遅いような気がしていたが、例年通りと言えるのかもしれない。 
9月4日 来月になれば、アリたちの活性も落ちてくるだろう。
今はまだアリたちは動いていて見ていて楽しいが、もうすぐアリたちは冬眠モードに入る準備を始める。
そして11月になれば冬眠モードに入ってしまう。
今年は、天気やその他の用事であまりフィールドに出かけられなかった気がする。
少し、物足りないシーズンになってしまったような気がする。 
9月5日 再び、真夏並みに暑くなった。
そこで、今年はもう稼働させることは無いと思っていた恒温機の登板に相成った。
ま、使うにしてもあと2週間ほどでしょうけどね。 
9月6日  結局今年、アリの餌は昆虫ゼリーとコオロギだけで乗り切った。
ゼリーはカブトムシ・クワガタ用として有名らしいプロゼリーのみ。
タンパク配合ということで肉餌に迷う初期コロニーには合っているのかもしれない。 
9月7日  今年採集したアシナガアリの様子は1週間でどうなったのだろう。

・・・あまり変化が無い。
色づいていない蛹を選んで写したのではなく、実際に一番成長している個体が色づいていない蛹状態なのだ。
まぁ、もうすぐ羽化するだろう。 
9月8日  枚岡で採集したシリアゲアリを見てみると、働きアリが羽化していた。

この画像には1匹しか働きアリが写っていないが、もう1匹すなわち合計2匹羽化している。
とてもすばしっこく走り回っている。
9月9日 クサアリモドキと一緒にいるケアリ。

ゼリーを舐めている。
給餌直後だと餌を摂ったアリに複数のアリが栄養交換をねだって殺到する様子を見られる。 
9月10日 クサアリモドキを見ていると、働きアリから女王への攻撃は全くなくなっている。
完全に女王として受け入れられている。
導入当初は攻撃が見られたが、そういった攻撃的な働きアリは取り除き、繭や蛹の割合を多くしたのが成功の秘訣だと思う。
これがクサアリモドキ以外のクサアリに対して成功するかと言うと微妙だが(試したことが殆ど無い)、羽化したての攻撃性の弱い働きアリなら・・とは思う。
先日の蟻研でクサアリモドキではないクサアリの女王にケアリの働きアリを導入している方がいた。
攻撃しないと思っていたら、羽化したての働きアリが攻撃を仕掛けていたのでびっくりした。
それだけが特異なのか、クサアリモドキ以外のクサアリはそうなのか、実際は良く分からない。 
9月11日 7月に箕面で採集したケアリにしてみた。

少し女王が赤っぽい気がする。
ゼリーを与えているので、腹部が大きく栄養状態は良さそう。
9月12日  暑い日が続いているので、例年ならアリたちに秋の気配を感じるのだが、まだまだ活動は活発だ。
この時期、そろそろ幼虫の成長が止まったり産卵ペースが落ちたりして来るのだが、まだ元気。
もう少し活動を楽しめそうだ。 
9月13日  アシナガアリの働きアリが羽化した。

こういう瞬間っていつ見ても楽しい。 
9月14日  箕面に夜間観察に出かけた。

何かの寄生バチがいた。

日没後すぐにキイロシリアゲアリが自販機に集まり始めた。

アギトアリのオス。

そしてアギトアリのメスアリ。

電柱に大型のガがいた。
ヒメヤママユ?ガは良く分からない。

再びアギト。上とは別の場所。

オスアリ。
ケアリも飛んでいたが、撮影し忘れていた。
有翅メスと脱翅メスを採集できた。

この時期の箕面の夜間観察は2年ぶりだが、アギトは増えているんじゃないかと言う印象を持った。
見かけた羽アリが今までで一番数が多かったからだ。
たまたま「当たり」の日だったのか、実際増えているのかは微妙だがアギトをこれだけ見たのは初めてだった。
また、キイロシリアゲアリはオスを沢山見かけたがメスアリは全く見かけなかった。
探す場所が悪かったのだろうか。
9月15日  昨日、箕面で採集した大きめのケアリ。

夏に採集したものより明らかに一回り大きい。
時期的に、ヒゲナガケアリだろうか。
9月16日 ムネアカオオアリを飼育しているが・・

ご覧の通り、色が淡い。
このコロニー、全ての働きアリが色がこのように淡いのだ。
ご存知のように、野外のムネアカオオアリはこんな色ではない。
以前、チクシトゲアリやウメマツオオアリでもこういう事例を取り上げたが、どういうメカニズムでこういう風になっているのだろうか。 
9月17日 クロオオアリ。
意外と久々に取り上げる。

女王。大きさに圧倒されそうになる。
9月18日 7月に採集したトビイロケアリと思われるケアリ。

腹部が大きい。こういう状態の女王は見ていて安心する。
また、集合フェロモンを出しているのか女王の周りに働きアリが集まっている。
9月19日 ヨツボシオオアリは順調だ。

働きアリ。野外で見るものより小型だが餌集めから子育てまでちゃんとしている。

女王アリ。こちらも元気。
最初の働きアリが羽化して以降、働きアリ数は伸び悩んでいる。
しかし、繭が少数あるので初年度は10匹ほどで今年は終われそうだ。
野外ではどういうペースで増えていくんだろう。 
9月20日 一昨年、大阪城で採集したクロヤマアリの女王。

いわゆる、「小型」のクロヤマアリなのだが働きアリとの比較画像をあまり上げていなかった。
このコロニー、今年になってようやく増える兆しが出てきた。
最初は本当に苦労したが、巣内を見ても勢いを感じるようになった。

繭もあるが幼若個体はいない。そろそろ生産は終わりかな・・
9月21日  箕面で採集したケアリ。

まだ、産卵していない。
ケアリらしくどっしりした感じはあるが産卵してくれないと不安・・ 
9月22日  今年、大阪城で採集したクロヤマアリをタッパーから石膏巣に引っ越しさせた。

ご覧のように繭と蛹がある。
この女王も「小型」女王で採集したとき、例にもれず神経質で子育てに苦労するかな・・と思っていたが、あっという間に働きアリを育て上げた。
今までの子育てに失敗した女王たちは何だったんだと言いたくなるほどの安定っぷり。
働きアリは現在5匹。
初年度にしては少ない気がするが、まぁ良しとしよう。
9月23日 アシナガアリ。順調だ。

働きアリは現在5匹。
色づいた蛹が見られるがもうすぐ寒い時期に入って来るので、年内に10匹には届かないかもしれない。 
9月24日 帰宅時、電車のホームで見慣れないアリを見かけた。
幸い、人目の少ない場所だったので採集には支障はなかった。
持ち帰って見てみるとどうもチクシトゲアリだ。
この近辺にはコロニーがあるはずもないような所。
恐らく風に乗ってきた個体が駅の明かりに呼び寄せられたのだろう。
フィルムケースに取りあえず収容。
後日、撮影しやすい容器に引っ越しさせようと思いながら報告までに書くことにした。 
9月25日 箕面で採集したケアリにゼリーを与えてみた。

腹部がこんなに大きくなった。しかし、産卵はまだ。 
9月26日 一昨日、採集したチクシトゲアリは羽を落としていない。
未交尾である可能性は結構あると思っていたが、どうもそうなりそうだ。
そもそも、この羽アリ、どこから飛んできたのだろうか。
以前、わが家の近所でトゲアリを見つけた時は生駒の辺りから飛んできたと推測できるがチクシは河内長野で見た以外には見ていない。
どこから流れてきたんだろう・・ 
9月27日 今年はクロヤマアリが発展した。
本当に、ある閾値を超えたら急に増えだすというアリ飼育の法則を体感した。
クロオオアリも発展の気配があるが、これは来年の課題。
ケアリ系は、女王を多めに採集したが女王の突然死が起こる可能性を考慮してのこと。
これらが増えだしたら給餌が大変になりそう・・ 
9月28日  チクシトゲアリ、ダメそう。
一向に羽を落とす気配が無い。
うーん、厳しいね・・
それにしても、この羽アリはどこから来たのだろうか。
今でもそれを考える。 
9月29日 長野のハヤシクロヤマアリにゼリーを与えてみた。

うーん、良い食べっぷりだ。
こう言うのを見ているととても癒される。 
9月30日 アリと言う生き物は本当に奥が深い。
今月、箕面で採集したヒゲナガケアリと思われるメスアリたち。
脱翅メス以外は羽を落とす気配もなく、ダメかと思っていたが、どうもそのうちの1匹が産卵しているようだ。羽を落とさないまま。
他方、羽を落とした状態で採集したある意味「鉄板」の女王は一向に産卵の気配が無い。
今年は暑い時期がだらだら続いている。
このためなのだろうかそれとも普通に「ダメな女王」なのだろうか。
とにかく、脱翅女王が産卵してくれたら少しは安心できるのだが、産卵は確認できていない。
むぅー・・・ 

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