2017年9月の観察日記

9月1日 7月に女王を採集したアシナガアリ。働きアリが羽化した。

今のところ働きアリは2匹。羽化して間もないようで色が淡い。
9月2日 キイロシリアゲアリの女王。

顔を写してみた。

女王たちは仲良く暮らしているように見える。
少なくとも敵対行動は見たことが無い。
9月3日 ウメマツオオアリ。

この女王、右触角先端が欠損しているが至って元気。
ウメマツオオアリは、飼育がしやすいので手間がかからずに楽しめる。 
9月4日 空気に秋の気配が漂ってきた。
アリたちの産卵ペースや幼虫の成長具合も少し落ち着いてきた気がする。
こういう様子を見ると、秋だなぁと思わされる。
そろそろ冬のことを考えなくては・・。 
9月5日  今年は、アリの新女王をあまり採集しなかった。
飼育スペース、給餌のペース的に飽和してきたからだ。
それだけ、今いるコロニーのアリたちに注力できるのだが、今年はあまり増えなかったなぁ。
増えなかったというか肉餌をセーブして増やさなかったというか・・。 
9月6日 アリを飼育して思うのだが、アリの排泄物は茶色っぽい液体である。
石膏飼育だとそれをうまく吸収してくれるのだが、タッパー飼育だとそれがだんだん溜まってしまう。
独特の匂いを持つ液体だ。
それらをティッシュでふき取る。
全部石膏に出来たら問題ないのだけどね・・。 
9月7日  ハリブトさん。

見づらいが、幼虫を咥えている。
幼虫が孵化しているのだ。
この分だと、年内に羽化するかな? 
9月8日  昆虫ゼリーに少しメイプルをかけてみた。
好評。
でも、凄く贅沢な餌だと言えなくもない。
ゼリーとメイプルの食い自体を比べたらメイプルの方が良いと思うので、スパイス的な意味で良いかもしれない。 
9月9日  箕面に夜に出かけた。

キイロシリアゲアリのメスアリ。
メスアリはこの1匹だけだった。

同じく、キイロシリアゲアリのオス。両方とも、トイレの明かりに来ていた。

地面にたむろしているキイロシリアゲアリのオスアリ。
今日は「祭り」と言うほどではなかったが、オスアリはそこそこ見られた。

ヒゲナガケアリと思われる大型のケアリ類のオス。
有翅メスを1匹採集した。羽、落としてくれるかなぁ。

そして、今年もアギトアリに遭遇できた。
かなり大型なので目立つアリだ。

上とは別の個体。
今日は4匹、アギトアリのメスに遭遇した。

そして、アギトアリのオスアリ。
これと別に自販機にも1匹来ていた。
アギトは今日が今までで一番オスもメスも見た気がする。
ヒゲナガケアリの有翅メスは撮影したがボケボケだったので持ち帰ったものを後日載せたい。
9月10日  昨日、採集したヒゲナガケアリと思われるメスアリは翅を落とさない。
今まで、何匹も有翅メスを採集して脱翅したのは1匹だけなので、ヒゲナガケアリの脱翅メスを狙うなら早朝に出かけた方が良いのかもしれない。
クモの巣にかかった脱翅メスの死骸を見かけているので歩き回る個体はいるはず。
うーむ・・。 
9月11日 クロヤマアリの飼育環境を紹介したい。

プラスチックのケースに石膏を敷いて、その石膏には茶色の絵の具で色を付けた。
9月12日 土曜日に採集したヒゲナガケアリと思われる羽アリ。
正直、期待はしていなかった。
しかし・・

ティッシュの裏にもぐりこんでしまっているが、羽を落とした。
今まで、自販機で採集したヒゲナガケアリの脱翅した割合はそれほど高くなかったので良い意味で予想を裏切ってくれた。
産卵や働きアリの羽化はどうなるのだろう・・。
9月13日 アメイロケアリコロニーはだいぶオレンジ色のアメイロケアリに置き換わってきた。
黒いアリがオレンジ色のアリに置き換わっていくのを見るのは面白い。
ただ、アメイロケアリはケアリほど何でも食べてくれないのではないか、と言う疑念が付きまとう。
肉餌の食べ方を見ていると時々そんな風に思う。
ケアリのように餌の守備範囲が広ければ良いのだがこの辺りは手探りだ。 
9月14日 涼しくなってきて、アリたちの動きも少し鈍くなったように思う。
真夏のあの賑やかさが狂走めいているのか、活性が上がっていると見るべきか・・。
真夏の野外のクサアリの巣はあの賑やかさに似ている。
見ていて飽きない。
それを考えると、少し寂しくなってきたなぁと感傷に浸ったりしている。 
9月15日  何となく、チクシトゲアリ。

至って普通。このコロニーは夏場恒温機に入りきれず氷枕でしのいだが悪影響はなかった。餌も比較的食べてくれていて安定感がある。 
9月16日  クロオオアリだ。

働きアリ。少し休憩中。

女王アリ。産卵減ったが続いている。
でも、トータルで見ると今年も数はそれほど増えたわけではない。
9月17日 アメイロケアリの女王にした。

夏の間は結露の関係で上手く撮影できなかったが最近は観察しやすくなった。
女王の周りにはアメイロケアリの働きアリしかいない。
9月18日  ヒゲナガケアリと思われるケアリ。

脱翅メス。比較対象が無いので分かり辛いが普通のケアリよりやや体が大きい。

卵を1つ産んだ。
でも、今年中に羽化するかは微妙過ぎる・・。 
9月19日 アリたちの餌にゼリーとメイプルの水割りを不定期にローテーションして与えている。
日々の生活の都合上、そうなっているのだがアリには飽きが来なくて良いのかと思ったりしている。
それにしても、メイプル、好まれるね。
一番受けが良いと言われるプロゼリーよりもまだ受けが良い。
アリってグルメだなぁ。
9月20日  何となく、ケアリ。

働きアリが2匹並んでいるのだが、大きさが違う。
幼虫時代の栄養状態によるものなんだろうか。 
9月21日 アリたちの活動量も少し減少がみられるようになってきた。
冬の間に脱落する個体をいかに減らすかと言うことを考える時期になった。
冬の間はタンパクより蜜餌メインで働きアリを減らさないことに重点を置こうかと考えている。 
9月22日  アシナガアリは、比較的乾燥アカムシを食べてくれる気がする。
今回もそうだし、以前飼育していたものもそうだった。
そういう意味では飼育しやすいかもしれない。
アシナガアリは飼育するときに引っ越しできる巣部屋が必要なんじゃないか、と言う気がしていた。
大きな巣部屋を用意すると、一角にゴミをため込んでそこからカビが発生してコロニーがおかしくなるのだ。
いかがだろうか。
9月23日  今日、ついに羽化した。

ハリブトシリアゲアリの初めての働きアリだ。
この個体を集中的に育てたのだろう、他はまだ幼虫だ。
良く考えたら、ハリブトって新女王からのコロニー立ち上げってあまりやったことが無かった気がする。
冬までにどれくらい働きアリ、羽化するかなぁ。
9月24日 アシナガアリコロニー。少しずつ働きアリが増えてきた。

働きアリが現在5匹。画面外にもう1匹いる。

母なる女王。
アシナガアリ女王の丸っこい体形が私は好きだ。 
9月25日 キイロシリアゲアリのオスアリたちが餌場に出てきている。
巣内のオスはかなり減った。
これ、オスアリが季節を感じているのか働きアリが追い出しているのかどっちなんだろう。
働きアリがオスを追い出している行動は観察していない。
オスアリの方が餌場に出てきては死んでいるような印象を受ける。
でも、こんな室内環境で飼育していてもちゃんと季節を感じて野外と同じ時期に飛び立とうとしている辺り、不思議さを感じずにはいられない・・。 
9月26日 先日、ヒゲナガケアリが産卵したと書いていたが、今日見たら唯一の卵が消えていた。
気温が下がってきたので、年内に働きアリが羽化するとは思っていない。
でも、少しは幼虫がいる状態に持っていけるかと思ったが、これは来年に持ち越しになると思う・・。 
9月27日  メイプルシロップの水割りを忙しい平日に与えて、シリンジで砕く作業のある昆虫ゼリーは休日に与えるというローテーションに最近している。
アリたちにとっても、味に変化を持たせるという意味で良いんだろうと勝手に思っているのだが、実際はゼリーより肉餌のローテーションに悩んでいる・・。 
9月28日  アメイロアリは順調なのだが、スポンジの陰にコロニーの多くが潜んでいて、撮影がやり辛い。
増えてはいるのだが、タッパー飼育だと行き詰るので来年のどこかで石膏巣に引っ越しさせたいと思っている。
1年目だし、今年は増やすことに注力していたが実際アメイロアリの増え方ってどうなんだろうか。 
9月29日  今、与えているプロゼリー。
タンパク配合を銘打ち、カブクワ業界では有名なゼリーらしい。
これだけですべて賄えたら楽なんだけど、昆虫ゼリーだけだとうまく行かないのはだいぶ前にクシケアリで体験した。
ゼリーと虫餌。
この虫餌を乾燥アカムシで置き換えられたら飼育がずっと簡単になるんだけどなぁ。
乾燥アカムシに置き換えられたら、って何度も書いているように思うけど・・。 
9月30日  枚岡を歩いた。キイロシリアゲアリやトゲアリを観察出来たら・・と思ったのだ。
結論から書くと、アリ関係の見所は全くなかった。

このゾウムシ、やけに多かった。
長い口吻が特徴だ。

ハラビロカマキリのメス。腹部が膨らんで産卵間近っぽい。カマキリが成虫になり、その腹部が膨らんだ個体を見ると秋が深まってきたなぁと思う。
アリに関しては何だか消化不良・・。 

戻る