2015年1月の観察日記

1月1日 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さて、例年通り元旦に今年の抱負とか目標を書きたいと思う。
といっても、さほど大層な目標は今年も設定していない。
飼育しているものを増勢させること。
この一点だ。
飼育下手な私にはこの目標がぴったりなんじゃないかとここ数年思うようになっている。
フィールドの新規開拓も行いたい。
1つ、良いかな?と思うコースはあるのだが、あれは小旅行になってしまうコース。
現在どうしようか悩み中。
そのままフェードアウトするかもしれないので、まだ詳細は秘したい。

今年はどういうことが起こるのか、ドキドキしながら元旦の日記を終わりたい。
1月11日 河内長野、滝畑ダム周辺に出かけた。
kuroyagiさんが所用で来られなくなったので、今回は私一人での散策になった。
バス停を降り、ぶらぶらとチクシトゲアリを探す。
しかし、昨年に引き続き、イタドリの枯れ枝が整理されて目ぼしい枝が殆どない。
幾つか割ってみたが何も出なかった。

午前10時頃、日蔭の草にはまだ薄らと氷がついていた。
ちなみにこの時背中の温度計は8℃だった。

山道を歩いて行く。

最初、出たアリはナワヨツボシオオアリだった。
今までのジンクス通り、これもサテライト。 女王へのハードルが異様に高く思える。
枝を折って行く。
今年は例年より成績が良くなく、いつもならよく見つかるヤマヨツボシオオアリも見つからない。
それでも、枝を折ると枝の中に中型のアリが目に付いた。

シベリアカタアリだ。女王を探したが、これもサテライトのようで働きアリしかおらず。
幼虫も見当たらなかった。これは女王がいてほしかった・・

奥の方でようやくヤマヨツボシオオアリが1コロニー出た。

女王アリも見つかった。コロニー規模はそれほど大きくなかった。
採集はしなかった。

枝の中にいたシリアゲアリ。ほとんど動かない。

枝の中で越冬中のアシナガバチ。これがのちに私に中惨事を呼ぼうとはこの時は思わなかった。

枝の中でムネアカオオアリの初期コロニーが1つ越冬中だった。
この時、背中の温度計が5℃。そのためか働きアリもほとんど動かなかった。

枝から見えるのはミカドオオアリのサテライトである。

近接の枝には羽アリのいるサテライトが入っていた。
奥まで行ったが採集はしなかった。今回は撮影だけ。
最低気温は昼頃に見た5℃で1時頃には6℃に上がっていた。
といっても、奥地で山から吹く風は冷たく、軍手をしていたにもかかわらず手がかじかんだ。
さて、帰路、私に中惨事と大惨事が降りかかったことも書いておこう。

帰り道、寒いのでダウンジャケットの襟のホックを閉めようとした。
最初、チクッとした。
しかし、すぐに痛みも引いたのでダウンから羽が出ていてそれが当たったのかと思った。
暫くしてもう一度閉めようとすりと再び先ほどよりやや強くチクッとする。
ダウンを脱いで見て驚いた。
アシナガバチが襟についているではないか。
どうも先ほど枝の中にいたハチが撮影後にどういう訳か襟についていてそれが刺したらしい。幸い、本格刺しではなかったようで水を含ませたティッシュで患部を押しているとすぐに痛みも収まった。
その後だ。
バス停でバスに乗ろうとした時、私の体から血の気が引くのを感じた。
「財布が無い」。
どこかで落としたのだ。
慌てて今まで通った道を引き返す。
山奥のポイントは行きは枝を折ったりしながら2時間かかったのだが、40分で駆け足で戻った。
見つからなかった。
・・・保険証や免許証、銀行カードにクレジットその他もろもろ殆ど入れていたのでカード停止の事務手続きやらに忙殺されることになったのだった・・・
1月17日 クロナガアリは冬の間加温飼育しているが、蛹にはならない。
どうも温度がわずかに足りないような印象だ。
私がいない間、部屋の窓は開け放っているので、蓋をしているとはいえ、「温室」内も冷え込んでいるのだろう。
パネルヒーターは敷いているが、あまりそれに近づけ過ぎると乾燥がひどくなってしまうので、今は死ななければ良いという程度の認識でいる。 
1月21日 ケアリの塊が面白かったので撮影してみた。

塊その1

塊その2

塊その3 
面白いことに、塊は大体大きさが一定である。
これ以上多数の働きアリが集まって塊を作っていることは無く、このような塊が数個巣部屋内に見られる。
1月25日 アメイロケアリの女王が死んでいた。
昨夏、働きアリが死んでいくと言う症状が出て、コロニーの勢いが回復することなく死んでしまった。
合掌。 

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