2014年12月の観察日記

12月6日 常温飼育のクサアリモドキ。
今年も女王の周りを働きアリが取り囲んでボールのようになると言ういつもの風景が見られる。

女王のいる所だけ、働きアリが密に集まっているので、分かりやすい。

少し接近。働きアリが密集。
12月11日 すっかり越冬モードのアリたち。給餌頻度もぐっと減らし、水分管理くらいしかすることが無い。
クロナガアリは営業中だが、幼虫はいるものの蛹にならない。
温度が足りないのだろうか。
シーズン中の忙しさを想うと、最近の手持無沙汰な状況に違和感しか感じない。 
12月16日 ケアリコロニーを写してみた。

働きアリたちが固まっている。クサアリほどはっきりした団子にはならない。

白く写り込んでいるのは蓋にいる働きアリにフラッシュが反射したのだ。

撮影していると、女王が塊から出てきた。腹部は小さくなっているが元気である。
来年もどんどん卵を産んでほしい。
12月21日 クロヤマアリの繭は結局羽化しなかった。
卵幼虫蛹も全てなくなり、成虫のみという普通の光景がみられるようになった。

女王。来年は子供を多く産んで増えてほしい。

女王と働きアリ。働きアリはまだそれほど大きな個体は生産されていない。
12月23日 アメイロアリの女王を写す。

もう少し、大きければなぁ・・と思う。
それでも、可愛いアリである。
12月28日 トゲアリである。

働きアリ。昨年の停滞が何だったのかよく分からないがこうやって生産してくれたことに感動した。

女王アリ。来年も繁栄するように多く産卵してほしいものだ。
12月30日
いきなりだが、これは何かおわかりだろうか。 

少し離れて撮影。
2009年にテフロン粉末をアルコールで溶いたもので脱走防止剤を作ったことがあった。
今回はもっと手に入りやすいベビーパウダーを消毒用アルコールで溶いたのだ。
これ、2007年にウミユスリカさんに初めて教えて頂いたのだが、ふと思い出してやって見た。
ケアリやクサアリモドキには今のところ有効でケアリは這い上がれなくなっている。
他のアリにはどれほど有効かはまだ不明である。
明日は総集編。
12月31日 今日で2014年が終わる。
恒例行事化してきた感のある、今年の振り返りを行いたいと思う。

1月11日に河内長野、滝畑ダムの奥に出かけた。
とても寒い日だった。

3℃。これ、日中の午後2時台だった記憶がある。

ナワヨツ魔界。出てくるのは全てサテライト。女王様は見つけることが出来なかった。
別の場所で単独でいた女王を採集したが死んでしまった。

仮死状態のムネアカオオアリの女王。低温のためにこういう状態になっている。全く動かない。 

今年は、2月27日まで常温飼育をおこなっていた。
結局産卵が始まったのは3月中旬以降で、これなら常温飼育で行くのとそれほど変わらないなぁ、と。
まだ来春のことは決めていないが、ひょっとすると冬の終わりまで無加温にするかも・・

春分の日に生駒に出かけた。

テングチョウは今年かなり大発生したようだ。確かによく見かけた気がする。

アメイロケアリもこの時期は順調そのものだった。夏に働きアリが蜜にダイブしまくり、今では殆ど働きアリもいなくなってしまった・・

4月には、北摂の一庫ダム周辺に出かけた。

ここでもナワヨツを出したが、サテライト・・

ミヤマセセリは初めて見かけた。
アリに関しては収穫は無かったが、面白い風景だった。

今年はケアリが増勢してくれた。

ケブカツヤオオアリ、今年は全く増えなかった。
女王がどういう訳か全く産卵しなかったのだ。

4月の終わり、1時間ほどだったが猪名川でクロナガアリの脱翅メスが巣穴をほるのに遭遇することが出来た。
結局この日以外にクロナガアリをまとまった数見ることは無かった。

5月。服部川水呑地蔵〜暗峠を歩いた。

このコース、この時期は緑が濃くて本当に好きだ。

5月18日にクロオオアリとムネアカオオアリの飛行に遭遇できた。
ミカドとヨツボシ、ケブカツヤは見かけなかった。上の方まで歩いたんですけどね・・
日曜日に飛んでくれたので心行くまで観察が出来た。

6月に入り、大阪城に転戦。
長年探していた大阪城産のクロヤマアリ採集に切り替えた。

少し話題になったクロヤマアリの女王アリ。ウインドノットさんのブログに2型の大きさ比較をやっている画像があるが、小さな方は本当に単独でコロニーを創設出来るのだろうか。画像は小型のクロヤマアリ女王だが数個卵を産み散らかして(一か所にまとめることもあまりしないまま)死んでしまった。
それでも、大きめのクロヤマアリの女王を採集でき、そこからサムライアリの行列した繭を導入することで3コロニーが何とか冬まで維持できている。

また、淀川河川敷にトビイロシワアリの観察にも出かけたが、全く飛んでいなかった。

チクシトゲアリが有翅個体を羽化させたのも6月だ。

7月は再び枚岡に転戦。
今年は箕面に出かけ、昼から枚岡と言うかけ持ちも行った。

アカシジミと思われるチョウの死骸。箕面で見かけたが枚岡ではこれ、見たことが無い。

一昨年に女王を採集し、昨年はホストのクロオオアリのオスしか羽化しなかったトゲアリコロニーでトゲアリの働きアリが羽化した。本当に諦めかけていただけに嬉しさもひとしおだった。

ヒラズオオアリは脱翅メスを採集でき、飼育してみたが産卵すらしないまま死亡・・

クサアリモドキの巣立ちに遭遇できると言うこともあった。
8月。飼育しているアリたちに秋の店じまいの雰囲気を感じる。

アメイロアリで有翅メスの蛹を確認して驚いた。
蟻研にも出かけたが、カメラを持って行かなかったのでここに載せられるような写真が無い。
2日目夜の動画&画像大会が面白かった。

9月。アギトアリの観察に夜の箕面に繰り出した。

直翅系の虫は多くいたがアリは多くなかった。

アギトアリと今年も遭遇できた。

キイロシリアゲアリの団子にも遭遇できた。時期を外したかと思っていたのだが・・
9月も終わりになり、一旦産卵を停止したクロヤマアリの女王のうち1匹が産卵を開始。
この時期に産卵開始したのは初めてなのでとても驚いた。

10月に入っても9月に産卵開始したクロヤマアリの産卵は好調だった。
11月の初めに大阪城にサクラアリの観察に出かけたが、全く有翅個体を見ることは無かった。働きアリ自体はいるんですけどね・・。そんなに長距離分散すると思わないんだけど・・
12月に入り、クロナガアリ以外はすっかり越冬モード。
9月に産卵をしていたクロヤマアリの卵は繭まで育ったものが2匹いたが羽化することは無かった。

番外編。

暗峠の上の民家軒先で売っていたタケノコ。美味しいんですが、重たかった・・


ハナムグリ(もしくはカナブン)の幼虫って本当に背中を下にして移動するんですね。

野外でタマムシを見ると得した気分になって嬉しい。生きてるのがみたいなぁと思ったりしてるのですが、最近ご無沙汰。

少し駆け足にした気がしなくもないが、今年の分はこれでおしまい。
来年の目標はまた明日辺りに発表予定である。
今年もお世話になりました。
良いお年を!

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