2014年2月の観察日記

2月2日 暖かい一日だった。
部屋の中も暖かく、クサアリモドキに給餌を行う時にメイプルの雫が一滴餌場に落ちたのだがそれに働きアリが集まっていた。

水割りの方も好評。
今週は週半ばにまた寒くなると言うが、春近しと感じさせられる一幕だった。
2月3日 ここ数日、暖かい日が続いた。
危うく、大失態を犯すところだった。
それは「乾燥」だ。
一昨年の夏に採集した女王からのアシナガアリコロニーを見てみると石膏が明らかに乾燥した色を呈し、コロニーの大半が飲み水も兼ねているメイプルの水割りの容器の傍に陣取っていた。
石膏に給水し、他のコロニーの様子も見てみた。
とりあえず、乾燥気味だったのはこの1コロニーだけだった。
この時期は、管理が大雑把になりがち。
危なかった。 
2月6日  火曜日辺りから急に冷え込みが厳しくなった。
日曜日には餌場にぞろぞろ出てきていた2日に取り上げたクサアリモドキもすっかり巣部屋に籠った。
帰宅時に室温を見ると5℃もない。
クロナガアリだけ温めているがそれ以外はこの温度で越冬モードと言うことになる。
流石にこれだけ寒いとアリもほとんど動かない。
温めると言えば恒温機。
今年はまだ稼働をさせていない。
稼働をためらう理由があり、動かしていないのだ。
実にしょーもない理由だと(個人的には)思うが、明日はそれについて書きたい。
2月7日 昨日書いた恒温機稼働を躊躇う理由。
幾つかあるのだが、それらを列挙していくとする。
まず、一番大きな理由。それは「受け入れ態勢が不完全」と言うことだ。
この前、給餌の時にアリ容器を眺めていて気がついたことがある。
幾つかの巣部屋は増設に対応していないのだ。
どういうことかと言うと、巣部屋と餌場を繋ぐチューブ以外に増設用の穴を一切開けていないのだ。だから個体数が増えてくると、穴を開けるか、穴の開いている容器を繋ぐしかない。
しかし、穴を開けてある容器についても石膏を全然敷いていないことに気がついた。
薄型容器の在庫は現在17個。
十分かと思われるかもしれないが、この2倍の数は欲しかった。
そこで、この前の日曜に探しに行ったが、全く見つからなかった。 
更に、同様に薄型容器以外のPBケースについても最近購入していなかった。
PBケースについては日曜に購入できたが、この日はつい遊び呆けてしまい、準備に至らず。
うだうだ書いたが、まとめると「容器に石膏を敷いていない、容器の穴開けが不十分」と言うことに尽きる。

更に、昨年の日記を年末に読み返していて思ったことがあった。
1月末に、23℃にして各種のアリで幼虫や蛹も見られるようになったが、ハヤシクロヤマアリでは働きアリが羽化したのは5月と書いてあった。
あれ?野外よりほんの少し早いだけ?
温度を23℃以上にすると、この問題は解決するだろうが数年前に25℃で管理してアシナガアリに高温障害の傾向がみられたことがあった。
それなら、温めるのもう少し後でも良いんじゃないの?
と、思った。

もう一つ。
昨年は恒温機の電源を切っている時間が長かった。
常温飼育に近い形で飼育した結果、アリたちが完全に冬眠に入ったのは12月に入ってからだった。
例年は11月に恒温機を10℃にして冬眠させている。
例年通りの冬眠をさせようと思うと、1月中の稼働は考えられなかった。

これらの理由で今年は久々に2月に入っても恒温機稼働に至っていない。
しかし、読み返して思った。
長い「言い訳」だ・・

明日は現在考え中の「新しい餌」について。
2月8日 昨日書いた新しい餌について。
一昨年、寒天を使った卵餌を使用した。
特にトビケにおいて卵の増産に寄与してくれた。
しかしこの餌には欠点があった。
寒天なので固めである。
そして、使用後は廃棄する。
私はもっと柔らかい(以前使用していた昆虫ゼリーのような軟度)物を期待していた。
しかし固めなので、ゴミ箱へ。
夏場はすぐに変なにおいが出てしまった。
そこで、今年は考えた。
一昨年のレシピのうち、寒天部分をゼラチンに置き換えることは出来ないだろうか?
とりあえず、ゼラチンは購入した。
後は作るだけだ。
そこで、昨日書いた恒温機問題が出てくる。
あまりに早くに作成しても傷んでしまうかもしれない。
そこで、温めるなら温める日を切った方がいい。
しかし、石膏容器の関係で未だその日にちを明らかにできない。
絡まった糸のような気分だ。 
2月11日 リンクにある羽衣さんのHPに、巣部屋や餌場に使っておられるタッパーを繋ぐためのT字型の接続機器を探していた。
何年も前にも探したことがあったが、中央部はそこそこの広さがあるが先端部が尖ったような形になっていた物しか見つからず、断念した覚えがあった。
昨夜、ふと思い立って再び探してみると、かなり近そうな物が見つかった。
その名を「チューブコネクターT字管」という名前でカルテルという会社が販売してるらしい。
10個1単位でバラ売りはしていないようだが、10本で1000円前後+送料。
http://www.haikanbuhin.com/shopping/detail/34121/
で詳細が見られる。
これ、どうなんでしょうね。
使えるのかな・・ 
2月16日 2008年の初夏に採集したアシナガアリ。我が家のアシナガアリでは文句なく最古参のコロニーだ。

女王。昨年はあまり増やせなかったが現状維持で頑張ってくれている。

育った幼虫もいる。画面に映っていないが小さな卵塊もある。
高温に気をつけたら餌の好き嫌いも少ないように見え、飼いやすい方ではないかと思う。
2月18日 一昨日、日曜日のことだが、2008年に採集したアシナガアリを先日石膏を張った薄型容器に引っ越しさせ、2011年夏に採集したクサアリモドキ1コロニーと、ハヤシクロヤマアリに巣部屋を増設した。
薄型容器に関して増設作業は当面は終わり。
後は比較的融通のきくPBケースとタッパー収容組だ。
この辺りは今のところ増設は必要とは感じていないので、冬の作業はひとまず終わったかな・・? 
2月25日 そろそろ2月が終わる。
今年は恒温機を動かさない最長記録を作っているが、この週末、28日の夜から稼働させることにしている。
まずは13℃に設定し、その後23℃に持っていきたい。
その後は5月頃に恒温機の電源を落とし、真夏にまた再稼働させると言う省エネプランで今年も行こうと思う。
少し前にゼラチンを使った卵餌のことを書いたが、これについても今週末以降作成してどんな具合かの報告もしていきたい。 
2月26日 昨年夏、ケブカツヤオオアリの飼育容器は激しい結露に覆われてしまい、観察がほとんどできない状態になってしまった。
そろそろ気温も上がってきて、冬眠から目覚める前に巣部屋の換気口を増やそうと思い、帰宅後に容器の蓋を外し、ドリルで穴を開け、金網を張った。
蓋を外して思った。
穴、小さい・・
そこで、穴は大きい物にした。
観察に支障が出るかもしれないが、結露で観察が出来なかったのでまぁ、良いかと思ったりもする。 
2月27日 恒温機稼働に際し、幾つかやり残していた作業を行った。
まず、ケアリの巣部屋1つが増設に対応していなかったので、ドリルで穴開け。
クロオオアリ1コロニーを恒温機に入れていたがそれを常温飼育にし、床が汚れが目立ったのでティッシュできれいにふき取った(石膏は敷いていない)。
ムネアカオオアリ1コロニー今のタッパーだとが少し手狭になったので、少し大きめのものに移し替え。
明日、帰宅後に恒温機を稼働させる予定。
「シーズン開幕」である。 
2月28日 帰宅後、恒温機を稼働させた。
稼働することを決めた後、一つ問題(と言うほどでもないかもしれないが)が発生していた。
それは「初期設定値を何℃にするか」という問題だ。
恒温機稼働は例年まだ寒い時期だったので、13℃設定でも十分だったがここ数日暖かく、明らかに13℃以上の気温があった。
そこで、朝試しに恒温機に電源を入れ庫内温度の表示を見た。
16℃だった。
と言うことは、例年のように13℃だと逆に「冷やす」 ことになってしまう。
そこで、今年はこの16℃を初期値として稼働させることにした。
そんなわけで、今日から16℃でスタートである。

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