2013年2月の観察日記

2月3日 温め始めてまだ数日、目立った動きを見せているものはいない。
餌場を徘徊する働きアリは出てきているがまだそれほどでもない。

ケアリで女王の周りに働きアリが集まっていたので撮影した。
これ、1日に載せる予定だったが、体調不良で今日になってしまった・・
2月4日 31日に17℃に設定していた恒温機。
今日、夕方に20℃に設定した。
設定温度は例年通り23℃にするので、もうすぐ上限に達することになる。
温め始めた1月29日から肉餌として取り扱いが容易な乾燥アカムシで様子を見ているがどうもあまり反応がよろしくない。
ただ、加温し初めで肉餌よりは糖分と水分を欲している可能性もあるかもしれないと思ってもう少し様子見。
アカムシメインに出来たら管理面で凄く手間が省けるのだが・・。 
2月5日 昨年採集したムネアカオオアリ。
越冬モードを終えて動き出した。

女王と働きアリ。初期コロニー故、働きアリも小さく、女王との体格差が大きい。

胸部、翅がついていた痕を大写しにしてみた。
2月7日 今日、温度を2℃あげて22℃にする。
クサアリモドキの「アリ玉」なんかもかなりほぐれて女王が露出されてきた。
他のアリたちもおおむねわさわさとした動きを見せてくれるようになった。
この分で行くと、もうすぐ、肉餌の大量消費の時期が来るだろう・・ 
2月8日 クサアリモドキ。昨日、ミールワームを与えた。

一日経過。一匹のミールワームを与えたが余程美味しいのか中身がほぼ残っていないのにこのように齧っている。 

小さな幼虫。このようなのが沢山見られる。
なお、今日取り上げたのは昨夏女王を採集したクサアリモドキコロニーである。
2月9日 今日から温度23℃。これで温度上げ作業は終了。

これは昨年夏に採集したアシナガアリの新女王コロニー。
幼虫もぷりぷりで非常に良い感じになっている。

女王。至って元気。今のところ、このコロニーには乾燥アカムシしか与えていないが幼虫も良く食べてくれていて乾燥さえ気をつけたら発展しそうな感じだ。
2月10日 一昨年秋に新女王を採集したキイロシリアゲアリ。働きアリが2匹だけで越冬モードに入っていた。

女王。3匹いるが脱落者はおらず、中睦まじそうに見える。

働きアリ。小さい。 
2月10日 アズマオオズアリ。越冬モードが終わり、女王の腹部も大きくなってきた。 

女王、働きアリ、兵アリのそろい踏み。
まだ産卵は始まっていない。

兵アリ。オオズアリの仲間は本当に兵アリの形態が働きアリとはえらく異なる。
2月11日 キイロヒメアリ。これも恒温機に入れて飼育している。

コロニーの様子。幼虫がたくさん。
女王は3匹体制になったが、今のところ産卵は見られない。
肉餌を良く食べている。
2月12日 一昨年の秋採集したキイロシリアゲアリのコロニーは女王3匹のうち、2匹の腹部が膨張している。

メイプルを飲んだのだろう、左側の個体が一番腹部が大きい。
これは卵巣が発達しているためか、餌の貯蔵役としての膨らみか・・

働きアリ。ちょこちょこと走り回る。

アメイロアリで産卵を確認。
5,6個の卵が見られた。
撮影しようとしたがどうしても角度的にうまく行かなかったのでまた写真は後日。
2月13日 昨年秋に採集したチクシトゲアリコロニーのコオロギへの反応が凄い。

コオロギを与えて暫くしてからの画像。
ノーマルレンズが修理中なのでマクロレンズの画像しかなく、ドデカ画像になっている。

一日経つと大体こんな感じに食いつくしてしまう。

2010年秋に採集したチクシトゲアリはどうも最近調子がいまいちだ。
コオロギの食いが良くなく、働きアリがぽつぽつと死んでいる。
餌場の清掃、新鮮な餌を与えると言う基本事項を徹底しているがどこまで好転出来るかは、微妙・・
ミールワーム断片は食べてくれているのがせめてもの救いかも。
2月14日 キイロヒメアリでも産卵を確認した。

卵自体の数は5,6個あるが、これは撮影時に撹乱して卵1個を運んでいる働きアリ。
なんだか一気に増えてきそうな感じがしている・・
2月15日 クシケアリにコオロギを与えると大挙して押し寄せた。

女王2から1匹になったが、安定している。
どのコロニーも温め始めの頃は蜜餌への欲求が高かったが、最近は肉餌への欲求の方が高い。
ここで気を抜くとスタートダッシュがかからないので何としても肉餌は死守したい。
2月16日 ハヤシクロヤマアリでも産卵を確認した。
クロヤマアリもハヤシクロヤマアリもなぜか私の環境だとうまく増えてくれない。
シーズン最初こそ勢い良さそうなのだが、途中から頭打ち・・
未だに原因をつかめずにいるのだ・・ 

この卵塊は18日に撮影したものだ。

女王その1

女王その2
2月17日  アメイロケアリが何か齧っている。

3匹がかりで一心不乱だ。

アメイロケアリの幼虫にかぶさるような形で撮影したもの。
見たところ、この物体、ハニーワームのようだ(頭部の残骸が見える)
これだけ齧ってくれるならこちらをメインにするべきか?
2月18日 キイロケアリでも産卵が始まった。

卵のアップ。まだ数個しかないが着実に発展してほしい

女王様。問題なし。

幼虫の1匹。終齢幼虫のようで大きく育った。もうすぐ蛹になりそう。
2月19日 ムネアカオオアリは産卵はまだ始まっていないが幼虫は成長を始めた。

幼虫も色艶が良くなり、白っぽい色になった。

女王。他にも数匹ムネアカはいるが、この女王が一番腹部が大きい。
2月20日 トゲアリ。まだ産卵は始まっていないがアリたちは活発だ。

ハニーワームを運び込んだ。明日には殆ど食いつくしているだろう。

トゲアリ女王。腹部は膨らんだがまだ産卵を開始しない。動きは活発でホストのクロオオアリ側からの攻撃威嚇は全く見られない。
2月21日 クサアリモドキは3コロニー飼育しているが、昨夏新女王を採集したコロニーの女王の腹部が大きくなり始めた。

ケアリの働きアリがこのように纏わりついている。

腹部。まだ膨らむだろう。

卵を大きくしてみた。まだ数個しかないがこれから一気に産みそうだ。
2月22日 キイロシリアゲアリは一昨日から産卵を開始した。

卵塊を運ぶ働きアリ。働きアリに比して大きな卵塊。

女王2匹。この女王2匹はいつも一緒にいる。もう1匹が少し離れているのだ。
2月23日 数日前にアメイロケアリにハニーワームが絶賛されている図を紹介したが、今日もそれ。

とにかく「鈴なり」。 この言葉しかない。

女王。久々に見やすい場所に居座ってくれていた。
2月24日 アメイロアリの「春」は早い。
越冬幼虫はもうほとんどが蛹になった。

少し不明瞭な写真だが幼虫の光沢がない、白い蛹になっている。
産卵も続いていて管理さえ間違えなければ安心そう。
2月25日 ムネアカオオアリ、卵が1つだけ確認できた。

卵。昨日見た時はなかったので今日産み落とされたものと思われる。

女王と働きアリ。 幼虫も色が白っぽくなり、大きくなってきている。
2月26日 クサアリモドキコロニーは3コロニー飼育しているが、一昨年採集した2コロニーのうち、コロニーの個体数が一番少ないコロニー。

コオロギを食べている。

幼虫塊と働きアリ。

不鮮明ながら女王。腹部が大きくなり始めている。 
2月27日 クシケアリ。

越冬幼虫が育ってきた。

産卵も順調だ。

この幼虫は体内の内容物がもうすぐ排出されそうだ。
2月28日 21日に取り上げたクサアリモドキの女王はその後どうなったのだろうか。

こうなりました。

身をよじる女王。腹部は写真で見たシロアリの女王のように肥大している。

卵もどんどん産み出されている。与えた分卵になってるような気すらする。 

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