2012年11月の観察日記

11月1日 朝夕の冷え込みが厳しくなり、クロナガアリの棚に火を入れた。
温度を見ると大体20℃くらいを維持できている。
ただ、当たり前だが、これをやると乾燥しやすくなるので、給水だけはまめにしなくては・・
11月2日 恒温機を1℃下げて10℃。設定できる最も低い温度にした。
庫内の温湿度計は8℃前後、湿度は70から80くらい。
越冬中は少し高めの湿度の方が良さげな感じなので(土中で越冬する種類に関してはよく分からないが樹上営巣種で冬場に枝折りしたら大抵地面に接していて比較的湿り気の多い環境で越冬している種類が多いため)この湿度で良いと思っている。
でも、恒温機が冷房モードになる夏場、もう少し湿度を下げられないかと思案中。
竹炭、シリカゲルなど防湿効果のあるものを投入してみようか・・ 
11月3日 クロナガアリ。至って順調だ。

幼虫を咥える働きアリ。

働きアリと幼虫。

働きアリと幼虫その2。

幼虫はアップにすると毛深いことが分かる。
11月4日 久々に枚岡公園を歩いた。

なぜか石の上で単独でたたずんでいたハリブトシリアゲアリのメスアリ。

(恐らく)ドングリのゾウムシ幼虫を襲うトビシワ。 

ヤママユガの仲間だと思うが種名までが分からない。

瀕死状態のアシナガバチのオス。アシナガバチのオスは独特の顔つきで見間違うことはない。

トゲアリもしくはサクラアリくらいいるかなと思ったが、トゲアリのほぼバラけた死骸を1つ見つけただけであった。
もう時期的に終わりなのだろうか。
今週雨が降った後また寒くなると言う。
新女王探索もいよいよ今年は打ち止めかもしれない。
11月5日 10月9日に取り上げたキイロシリアゲアリを久々に見てみた。
卵は殆どなくなっていた。
食べちゃったのだろうか。
数個、卵が散らばっているだけだった。
ちなみに女王で脱落者は今のところ出ていない。
まぁ、来年暖かくなってからが勝負どころ。 
11月10日 枚岡公園を午後歩いてきた。
先週より風がややあり、その風が冷たいという条件だったが、サクラアリもしくはトゲアリを観察したかった。
秋も深まり、アシナガアリが見られる以外はあまりアリの種類も見かけない。
歩いてみたがいわゆる「ボーズ」というやつか・・と思いつつ、側溝を見ると、いた。

トゲアリの脱翅メスだ。

側溝内をせかせかと歩いていた。
周囲を探してみたがこれ1匹だけだった。
11月も中旬に入ろうかという時期、まだ飛んでいるとは驚きだった。

夏に、クロオオアリのコロニーを採集している。
さすがにそれを丸ごと与えるのは抵抗があるので、そこから働きアリを頂いて寄生に挑戦させることにした。 
11月11日 昨日、クロオオアリを導入したトゲアリ。
今日、もう1匹を導入して2匹のクロオオアリの働きアリと同居させた。
観察してみたがどうもクロオオアリ側の威嚇が激しい。
トゲアリも馬乗りになろうとはしているがクロオオアリの歩行速度が速いようだ。
そこで、クロオオアリの活性を下げるために恒温機の中に飼育容器を入れた。
入れたのが夕方。
夜の現在見てみたがまだクロオオアリは(常温ほどではないが)動いている。
夕方給餌した影響で庫内温度もまだ13℃くらい。
普段閉めている時で温度計が8℃前後なのでもう少し下げられるだろう。
馬乗り、見られるかな? 
11月12日 昨日導入したトゲアリ。
帰宅後観察したらクロオオアリ2匹のうち1匹の上に馬乗りになっていた。

もう1匹の働きアリはまだ威嚇行動がみられる。
しかしこの馬乗りになっている個体は完全に手なずけてるっぽい。
11月13日 昨日に引き続きトゲアリ。
クロオオアリは2匹のまま。

相変わらず1匹の上に馬乗り。

頭部付近を大きく写してみた。
乗っかられているクロオオアリは一切威嚇行動等敵対行動は見られないが、もう1匹がどうもまだ威嚇行動を見せる。
この行動がなくなるかどうか、様子見。
威嚇行動が見られなくなればまたクロオオアリを導入する。 
11月14日 トゲアリ。今日はクロオオアリに馬乗りにならず、少し離れたところにいた。
攻撃性は収まっているようなので、もう1匹クロオオアリの働きアリを導入した。
このまま少しずつ導入していく予定。
寒い時期はまだ始まったばかり。
ゆっくり導入していきたい。
とりあえずクロオオアリは40匹くらいまでは導入していきたい。
(この40という数字は「インセクタリウム」で酒井春彦氏が報告されていたトゲアリの記録において導入されたクロオオアリの数である)。 
11月15日 トゲアリ。11日までに導入した2匹のクロオオアリの働きアリが今日夜に見てみたらトゲアリのそばにいた。
昨日導入した1匹は少し離れたところをうろうろ所在なくたたずむ。
攻撃はないようなのでまた1匹クロオオアリを導入。
現在クロオオアリは4匹。

この姿勢、いつ見ても面白い。 
11月16日 トゲアリにクロオオアリを2匹導入。
威嚇、攻撃行動は見られない。
トゲアリの周囲にはクロオオアリが密ではないが集まっていて(あるいはクロオオアリの集まりの中にトゲアリが潜り込んでいる?)割と良い感じで推移しているようだ。 
11月17日 休日なので、午前と午後にクロオオアリの導入を行った。
午前2匹、午後3匹導入を行い、現在11匹。
また、導入しているアリが11匹になり、今までの小さな容器だと導入時にクロオオアリが出てきてしまうので少し大きめの餌場付きの巣部屋に移す。
11月18日 昨夜、容器を変えたためにアリたちに不穏な動きがないかを見ていたが今のところ大丈夫。
夜に3匹追加。合計14匹に。
相変わらず敵対行動は見られない。 
11月19日 昨夜、クロオオアリを6匹導入。一気に合計20匹に。
また、帰宅後に一気に10匹を導入。30匹になった。
それでも、カモフラージュは今のところうまくいっているようで、クロオオアリ側からの威嚇や攻撃は一切なく、今朝は栄養交換らしき行動すら見かけた(出勤間際、観察してすぐに離れてしまったので写真がないのが残念だ)。

今日のトゲ女王。クサアリのようにホストに囲まれるわけでもなく、うろうろと思い付いたように歩き回る。

たむろするクロオオアリの働きアリ。
トゲアリへの攻撃はないが、興味もあまりないようにも見える。
11月20日 トゲアリへクロオオアリを10匹投入。
現在40匹である。
明日5匹投入してとりあえず終了。
投入時にケーキシロップの水割りを与えているのでクロオオアリが飲んでくれていたらトゲアリにも行くはず・・ 
11月21日 トゲアリ。5匹導入の予定だったが11匹入れて51匹にしたところでとりあえず導入は終了した。

女王はクロオオアリの集団に紛れ込んでいる。

女王様。腹部が少し大きくなった?
11月28日 トゲアリへの導入が終わり、1週間。
今日は女王は壁面にてクロオオアリの働きアリの腹部に寄り添うようにいた。

クロオオアリ側からの抵抗や威嚇は一切ない。
今までで一番良い感じっぽい気がしているがトゲアリの飼育の難しさは色々な方が書かれているのでまだまだこれから・・ 

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