2011年6月の観察日記
6月1日 | ムネアカ新女王。今のところ順調。 ムネアカの卵。 これは一部で画面外に後6個ほど確認した。 女王。蜜を与えてみたらこの通り。 |
6月2日 | 以前、クロクサ導入の際に少し紹介したアメイロケアリ。 本当は観察日記に登場させるつもりはなかったが出してしまったので観察日記メンバーに昇格させる。 女王。産卵数は一時期よりは減ったがそれでも卵塊は維持しているので産卵は継続している。 働きアリに囲まれた女王。腹部の節が少し伸びているがクサアリのように滅茶には伸びないようだ。 繭山。これでもまだ一部・・ 幼虫。コオロギを与えている。 コロニーは順調に立ち上がった。取りあえず第一段階はクリアした・・ |
6月3日 | 昨日まで降っていた雨も一段落し、暑くなった。 これまで、オオアリ系に関しては割と天候不順傾向だったので、今日は「鬼アツ」だと秘かに思っていた。そしてそれはある程度当たった。 仕事を定時で切り上げ、駅に向かう途中、なんとクロオオアリの脱翅メスが! 信号待ちの人たちが青になってわらわら歩いてきて踏まれないかと冷や冷やしたが踏まれず、人通りが過ぎ去った後採集した。 採集した時押さえ込んだのか電車の中でかなり瀕死っぽい動きをしていたがティッシュを入れて足のつかみどころを与え、そのまま枚岡へ。 到着は7時前。暗くなるまでの時間を考えると活動時間は30分ほどだった。 今日はミカド系は結構当たりだったようで有翅メスを3匹苦も無くゲットできた。もちろん、ミカドに関してはここからも長いのだが・・ そしてムネアカの脱翅メスも1匹採集できた。 クロオオアリのオスアリの死骸があったので飛んだのは確実だがどうも枚岡辺りは昼辺りに夕立のような割と多くの降雨があったようでアスファルトは乾燥していたが土の道や側溝は水が多かった。 という事は、明日に可能性が・・? 明日、また夕方から出立してなんとか目星をつけたい。 今日採集したクロオオアリの脱翅メス。一時は瀕死のような動きをしていたが帰宅後水を含ませたティッシュを入れてから急に息を吹き返した。 まだ油断はならないがほっと一息。 |
6月4日 | 晴れて暑い。今日は今年初めて1日半そでTシャツで過ごした。 夕方から枚岡へ。 神社のコロニーも大体飛んでしまったようで羽アリは凄く少なかったがそれらが飛び立つ光景に遭遇出来た。 飛び立つ瞬間のクロオオアリのメスアリ。オスも数匹だが飛び立った。 山道を歩いていると道の横の斜面にあった枯れ木にミカドのコロニーがあってそこから羽アリが出てきているのに出会えた。 写真ではメスばかりだがオスも見られた。昨日もミカドのメスを拾っているので案外ミカドは今年は今頃旬を迎えているのかもしれない。 クロオオアリのメスの羽根を運ぶクロオオアリの働きアリ。最初、死骸の羽根をむしったのかと思っていたが写真を拡大してみたら、この羽根、切離線から切れているので脱翅メスが切ったようだ。 しかし、ここでは脱翅メスは見つからなかった。 今日はだめか・・と思っていたらクロオオアリの脱翅メスが巣作りの場所を探して土の隙間に頭を突っ込みながら歩いているのを見た。 写真を撮ろうかと思ったが場所的に潜る場所が多いので採集を優先して撮影しなかった。 取りあえず今日の収穫はクロオオアリ脱翅メス1個体だった。 クロオオアリやムネアカの雰囲気から考えてどうももうシーズンは末期に近い感じだった。 残存個体が時期を見て飛んでいる印象で大量採集は多分無理だ。 今年は散発的にだらだら飛行だったんじゃないかとも思うが平日に晴れた日に観察できていないのでこれ以上は何とも言えない。 とにかく現時点でクロオオアリ、ムネアカオオアリ共に新女王2匹採集できたのでまぁいいかとも思う。 |
6月5日 | 昼前、曇って風も涼しくなった。 雨が降るかもしれないと思っていて様子を見ていたが、雨雲レーダーを見たら降ってもにわか雨程度と判断し、2時過ぎから枚岡。 正直、条件は結構厳しかったと思っていた。 それでも歩いていくと、土の斜面で動く物が見えた。 土を掘る「何か」。 そう、クロオオアリの新女王だ。 潜っては土を運び出していた。 この個体、正直なところ、今日飛んだのかは微妙だ。朝早い時間に飛んだのかもしれないが、状況から見たら昨日飛んだ個体が一晩を明かして巣を掘っていたとも考えられた。 とりあえずゲット。 少し離れたところでブーンという羽音がした。見たらミカドの有翅メスがいた。ただ、ご覧のようにこの個体、右前翅が破れている。そのため飛び立てなかった。何が翅をこんな風にしたのかは知る由もないがとりあえず採集はした。 今日はクロクサは結構飛んだようで5個体見かけた。4個体を採集し、5個体目を撮影してから採集しようと考えていたら隙間に入って出てこなかった・・ クロクサの撮影はできなかった。 よく分からないオオアリのオスが死んでいた。ミカドのオスかと思ったがやや小さいのだ。 オスって難しい。 以下、おまけ。 キリギリスの幼虫。以前紹介した時よりずっと大きくなっていた。大体2センチほどあったように思う。 地面に何か液状のものが染み込んで吸っていたんだろう。クサアリが集まっていた。 ケシキスイの仲間?よく分からないが鮮やかな色だ。 触角が特徴的なコメツキムシがいた。クシヒゲコメツキのオスっぽいが種類の細かな同定までは自信がない。 |
6月6日 | 昨日採集した4匹のクロクサアリ。 その後の展開を書いていく。 まず、1匹はアメイロケの巣部屋に突入させた。 突入後、すぐにアメイロケの働きアリがクサアリの体が見えないほど取り巻いた。 やった?と思った。しかし甘かった。取り巻いていたのではなく、襲っていたのだ。 2時間後には死骸になっていた・・ 後の3匹はアメイロケの働きアリを少しずつ導入していくという割とオーソドックスな方式にて寄生をさせることにした。 ところで、クロクサの女王って匂い付け行動を殆どしない。普通にうろうろしているだけで全然匂いをつけるような行動が見られない。 この辺、寄生者であるアメイロケアリに寄生する(専門的にはこういうのを超寄生というらしいが)生態が他のクサアリと違った行動をとらせているのか、よく分からない。 さて、本題に戻る。 3匹のクロクサアリ。概ね10匹ほどのアメイロケアリの働きアリと同居開始。 やはり攻撃する働きアリがいるが、抵抗は殆どしない。そうすると働きアリの方が飽きたのか去っていくというパターンだ。数が少ないので本格的な攻撃には至らなかった。 そうして一晩経って今朝、観察した。 一部攻撃を加える働きアリはいたが熱烈な栄養交換を目撃。 ただ、3匹のうち1匹の後脚にアメイロケアリの働きアリが噛みついたまま死んでいてこれが今後影響する可能性はある。 仕事から帰ってきて観察したら状況はさらに落ち着いていた。 ただ、容器を出しっぱなしにしていると攻撃する個体が出てきた。 以前クサアリモドキで書いたがあまりにホスト側が高活性過ぎたら寄生には悪影響が出るのかもしれない。 それでも、栄養をねだる姿は朝より高頻度で見られた。取りあえず当分は直接餌は与えず導入した働きアリの貯蔵栄養分をクサアリにスライドさせる方法で行きたい。 クロクサアリの女王の脚に噛みつくアメイロケアリ。しかし、ふたを開けて攪乱してやるとすぐに離した。 少しわかり辛いがクロクサアリの女王とアメイロケアリの栄養交換の図。 |
6月7日 | 今朝、クロクサコロニーをチェックしたら昨日威嚇行動が見られた働きアリは完全に落ち着いていた。女王の下に潜り込んでリラックスしているのか動かない個体もいたほどだ。 そこで帰宅後、昨日に続いて、クロクサにアメイロケを導入した。 やはり、最初はどうしても噛みついたり小突く働きアリが見られる。 面白いのは熱烈な栄養交換をした後、すぐに足に噛みつく働きアリがいたりしてまだ完全に「馴化」してないのかなぁと思った。 そして、メイプルも与えてみた。 アメイロケの働きアリがすぐに輪っかを作った。 その後すぐにクロクサの方で栄養交換をねだる姿が見られた。 まだ、先は少し長そうだが少しずつ働きアリを増やしていく方法で行きたい。 ちなみに写真は昨日のものと変わり映えしない光景だったので写していない。 |
6月8日 | トビシワ。有翅メスアリが2匹羽化していた。 メスアリのうちの1匹。特に異常もなく羽化した。 これで、オスがいたら面白いと思うのだが、メス2匹だけだ。 餌の食いもよく特に心配事は見当たらない。 |
6月9日 | クロオオアリの新女王3匹。 金曜日に採集した女王は持ち直したかに見えたが死んでしまった。 土曜日に採集したものはよく見たら左前脚がなかった。 それでも生き残った2匹の女王は産卵を始めた。 これは日曜日に巣を掘っているところを採集した女王の卵。 産卵はこちらの方が早かった。 土曜採集のものも今日、卵を確認した。 |
6月10日 | 朝、クロクサの様子を見たら1匹が死んでいた。 うーん、寄生種は最初のハードルが私にはどうも高い。 去年の秋、河内長野で採集したミカドコロニー。2つのうち1つが働きアリの数が増えてきたが最近コオロギを食傷してるような雰囲気があったので太ったミールワームを与えてみた。 凄い喰いっぷりだ。 女王も齧っていた。太ったミールワームは初期コロニーの働きアリの頭がすっぽり入るサイズなので食べやすいのかもしれない。 |
6月11日 | ウメマツオオアリのコロニーの1つでオスが羽化していた。 このオスは羽化したてのようでやや色が淡い。 メスアリはどのコロニーでも羽化していない。 ウメマツオオアリは常温飼育なので野外でもこの時期に羽アリ生産を行っているのかもしれない。 |
6月12日 | 昼から雨の予報だったが午前蒸し暑かったので枚岡に正午頃から少し観察に出掛けた。 とても湿度が高く、温度の割に汗が出た。 しかし、羽アリの類は皆無であった。 この時期はクサアリのメスアリが普通に歩いてるのだが天気のせいか全く見つからなかった。 結局、収穫は0だった。 以下、おまけともいうべき写真でお茶を濁す。 ニジイロゴミムシダマシの仲間?光加減でとても美し色をしていた。 小さなミミズを運ぶハヤシクロヤマアリ。 |
6月13日 | クロクサアリ。この前1匹脱落して今いるのは2匹である。 今日はこの前紹介したのとは別のもう1個体を写真撮影した。 グルーミングをされている。たいていの働きアリはこうやって懐柔しているが数匹脚に噛みつく者もいる。 胸部の立毛のアップ。 撮影時はずっと上の写真のように腹を曲げていたので写せなかったが実はこの女王、やや腹部が大きくなっている。 節が伸びるほどではないが、上から見たら腹部が細長く見えるほどになっている。 一応、クロクサは毎日蜜餌は与えるようにしている。 最近は働きアリの取り巻きも見られるようになって(常にというわけではない)少し安定感は出てきたように思うが、そもそも本来のホストであるアメイロケにこんなに噛みつかれて寄生?という疑問は若干ある。 これがアメイロケの働きアリの「個性」なのかはよく分からない。 |
6月14日 | 4日と5日に1匹ずつ採集したクロオオアリ新女王。今のところ順調に卵を産んでいる。 4日に採集した女王。ご覧のとおり、左前脚が欠損しているが特に不自由はないようだ。 5日に穴を掘っている現場を確保した女王。上の女王の写真と卵の色を比べるとこちらの方が少しオレンジ色がかかっている。この違いは何だろう? |
6月15日 | シワクシケ。最近、わしわし増えている。最近ずっとコオロギを与えていたが、少し気分を変えてみようと太ったミールワームを1匹切って与えてみた。 凄い集まりようだ。正直、こんなに反応が良かったのでびっくりだ。 ミールワームはお手軽なのだが、どうしても殻が出てしまうのが若干不満なのだ。 |
6月16日 | 去年の秋、河内長野で採集したミカド。最近、働きアリが続々羽化している方のコロニーの話題を出したが今日はもう1つの方。非常にユニークなことをしてきた。 明らかに大型の働きアリだ。ちなみに、これ、4匹目の働きアリでコロニー自体は本当に初期コロニーの特徴を示しているのに、こんなものを生産した。 他の繭を見てみたが他は小さい。 こんな大きいのを生産していたから総数が増えないのだろうか? |
6月17日 | ムネアカ新女王。最初に採集した方のものは順調で幼虫が孵化しているがもう1匹がどうもいまいちな感じ。卵が増えてこない・・ 幼虫。このほかにも卵が幾つかある。 女王。給餌しながらなので腹部は割といつも大きい状態をキープできている。 昨日、ミールワームを与えてみた。食べていた。 |
6月18日 | クロクサ。2個体新女王がいるがそのうちの1匹で腹部が大きくなってきた。 少し甘いがこんな感じ。アメイロケの働きアリの攻撃もまだ若干みられるが大半は攻撃を仕掛けず熱烈な栄養交換も見られる。 クロクサには毎日の蜜に加えて卵巣発達の事も考えて昨日からミールワームの断片も入れている。 普通のアリならこれくらい腹部が膨らんだらまぁ合格点加茂知れないが、クサアリはまだまだこんなのは序の口だという事を知っている。 クロクサ・・どれだけの腹部膨張を見せてくれるか・・ |
6月19日 | ムネアカオオアリの6月3日に採集した分の女王が死んでしまった。 この女王、一昨日くらいから動きがおかしく横向きに倒れるような行動をして、昨日の夜には仰向けで足をひくつかせていた。 そして、今日夜に見たら腹部から白いカビが・・ 腹部にカビが生えていたのでカビによる感染による病死かもしれない。 そういえばこの女王の動きがおかしくなったのは石膏に給水をした後からだった。 取りあえず容器は取り出し、乾燥中。そして防かび剤を吹き付けておいた。 機会があれば日光消毒もしたい。 残念だ。 |
6月20日 | クロクサ女王は2匹いるが、1匹、一昨日紹介したのでは無い方の女王が死んでいた。 この女王は栄養交換も見られたがもう一方のものと比べて腹部が全然大きくならなかった個体だ。 クロクサは今の時期、フィールドに行けば割と簡単に採集できるが今年は思った以上に休日の天気が悪く今月初めに採集して以来1匹も採集できていない。 折角ホストはいるのに、消化不良だ・・ 5月に採集したクロナガアリでは蛹ができていた。 目は色づいているが体は白い。これが全体的に黒くなってきたら羽化間近のサインだ。 育った幼虫を写したら頭部がくっきり写った。 幼虫の大小色々。 |
6月21日 | 昼休み、歩いていて道をやたらとせわしなく動く物が目に入った。 見たらなんとクロヤマアリの有翅メスアリだった! このメスアリ、一度ふたのある側溝に入ってしまいダメかな・・と思いつつ1分ほど様子を見ていたら何事もなく出てきて走っていたので確保した。 人通りの少ない場所でこれを見つけたときは周囲に誰もいなかったのが幸いだった。 帰りの電車でフィルムケースを開けてみたらなんと4枚の羽根をすべて落としていた。 持ち帰って容器に収容。 この女王は常温で飼育していく。 ゲットした女王。何枚か写したがどうも甘い写真ばかりだった・・ |
6月22日 | とても蒸し暑い一日だった。 以前、枚岡公園でお宝ホイホイっぽい街灯を見つけていたのでひょっとしたら何かいるかな?と思い、夕方から出かけた。 椋ヶ根橋付近を歩いていたら足元をちょろちょろ歩く物がいた。 なんと、ヨツボシの有翅メスが何匹も歩いていた。 恐らく交尾はしていないだろうと思いつつも3匹採集した。 その後、別の街灯のそばでよく分からない女王を見つけた。 体長は5ミリほど。見かけからはオオアリっぽい印象だが・・?どなたか教えてください。 そして帰宅後、3匹のヨツボシを1つの容器に入れたらなんと1匹がすぐに体をよじって脱翅した。後の2匹はあまり動かないので脱翅はしないと思うが、まさか翅を落とすとは思っていなかったので本当に驚いた。 |
6月23日 | 昨日採集したヨツボシ3匹。朝見たらもう1匹翅を落としていて脱翅メスは2匹になっていた。 そしてよく分からない女王だが帰宅後見てみたら死んでいた・・ 一昨日採集したクロヤマアリの新女王。さっそく産卵しているのだ。 卵と女王。実はこの女王、採集した翌朝にはもう4個産卵していた。 今日見たら8個前後あるようだ。 腹部が大きいのは採集後ゼリーで栄養をつけたためと思われる。 |
6月24日 | クロクサ。最近腹部が少しずつだがさらに大きくなってきた。 これだけ大きくなったが、産卵はまだ見られていない。 最近は働きアリも少しずつだが女王と認めてきたようでグルーミングも見られるようになってきた。 とにかく、最初の1個の産卵が始まったら割とドカッと産みそうな感じはしている。 |
6月26日 | 当初は雨予報だったが晴れ。とても暑く、32℃と枚岡の車用の温度計が表示されていた。 ケアリ関係の種類及びクロヤマがいるかなと思って枚岡。 しかし、女王は全くいなかった。クロクサ辺りいるかと思ったが全くいない。 収穫皆無のいわゆる「ボーズ」だった。 歩きながら写した写真数枚。 ミミズの死骸にたかるハヤシクロヤマアリ。 ミミズの死骸に集まっているが、こちらはアミメアリだ。 カノコガ。この時期に見かける。腹部が大きかったのでメスだったのかもしれない。 ノコギリクワガタの小型オスの頭部。ノコギリクワガタは生息しているようで夏に死骸を時々見かける。 |
6月26日 | 今日も暑くなった。そこで、午前枚岡公園。 到着してすぐに駅の階段の蜘蛛の糸にクロクサの有翅メスが絡まっていた。 動き回っていたので採集のついでに糸も取り除く。 また、道を歩くとケアリに脱翅メスが歩いていた。 写真撮影後採集しようとしたら隙間に潜ってしまったが、とりあえずケアリの飛行を確認。 少し歩いて収穫もなく、ダメかなぁ・・と思っていたら、なんとクサアリモドキの脱翅メスが! 先の写真撮影後採集しようとして失敗したのを念頭にとりあえず有無を言わさずゲット。 そして神社近くでケアリの脱翅メスを3匹ゲットできた。 そして繭取用に目をつけていたケアリコロニーのある朽木へ。 しかし、大半が幼虫だった。繭は少数あったが15個ほどしか採集できなかった。 帰ってみたら、クロクサのメスは死んでいた。羽根も落としていなかった。 クサアリモドキの導入実験を行った。 まず、タッパーにケアリワーカー30ほどと採集した繭を入れ、落ち着くまで放置。 また、ケアリワーカーの攻撃性を緩和したいと思い、メイプルをたっぷり飲ませた。 その後、クサアリモドキ女王を導入。 最初、若干攻撃を受けるが致命的なものではなく、ちょっとだけ攻撃してすぐに立ち去っていくパターンだ。 それでも大半のケアリは無視。出会っても無反応だ。その間にクサアリモドキ女王は身づくろいをしきりにして匂いを体に付けていた。 写真はクサアリモドキ女王を軽く攻撃しているケアリワーカー。 これもこの後すぐに攻撃は終わって立ち去った。 |
6月27日 | クサアリモドキは夜に見たら全く攻撃を受けなくなっていた。 そしたら成功か、というとそうではない。2007,2008年の日記を見ていただけるとお分かりのとおり、攻撃を受けなくても栄養を貰えないという事がままある。 解決法は繭を入れて羽化したばかりの敵対心のない働きアリから栄養を摂らせるのが良い。 しかし、昨日の日記に書いたがトビケの繭は15個ほどしか取れなかった。 そして、まだ羽化していない。 そこで気乗りはしなかったがアメイロケアリから繭を頂いてくることにした。 アメイロケは冬仕様になったのか一時より繭が少なくなっているがそれでもまだそこそこの数ある。 そこから少し吸い取って導入した。 すぐに羽化はするだろう。そこから栄養を貰えるか、またそれまでにクサアリモドキの体力が持つか、ここ2,3日が勝負どころだ・・ |
6月28日 | クロクサ。最近、腹部が大きくなって土曜日から産卵を始めている。 女王。今のところ腹部はこれくらいだが、まだ膨らむのだろうか。 卵。土曜日朝に2個確認してから少しずつだが増えている。さて、どう展開していくか・・ |
6月29日 | 今朝、通勤途中でアメイロケアリの有翅メスの死骸を見つけた。 私的にはまだ時期が1週間ほど早いんじゃないか・・と思っていたが数日暑いので時期が早まってるかと思い、夕方勤務終了後枚岡。 光源を回ったがユスリカとか小型のよく分からない羽虫ばかりだった。 諦めて帰ろう・・と思った時、そばの自販機に少し大きな羽虫が飛んできた。 なんとアメイロケアリの有翅メスだった。 羽アリは他には全く見なかったので偶発的飛行個体だろうと思いつつ一応採集した。 そして家に帰って広い容器に移すと、先のヨツボシ同様急に体をよじって羽根を落とした。 そしたらホストが必要だ。 丁度家のそばにトビケの蟻道が毎年できていたのを思い出して出てみたら今年もしっかり働きアリが行き来していた。 そこから働きアリを幾ばくか吸ってその内の1匹を半殺しにしてお見合い。 しかしどうもはみはみしない。匂い付け行動はしているが・・ しかし、過去例にないほど新鮮な女王だ。 とにかく一晩様子を見ることにした。 今回ゲットできた女王。 落とした羽。やや色がついているのだ。 働きアリの匂いをつけている。 もう1枚同じように匂いをつけている。 |
6月30日 | 昨日、アメイロケアリの導入実験を行ったが、夜が遅く、床に就いたのでその後が観察できなかった。 そして今朝、見たら死骸が・・ やっぱり念入りにはみはみしなかったのが敗因だと思われた。 そしてこの前の日曜に採集したクサアリモドキの話題も。 正直、かなり厳しい。 ケアリワーカーからの攻撃は全くなくなっている。 ただ、栄養交換や女王を取り巻く行動も一切なく、完全無視。 放り込んだ繭からもまだ働きアリが羽化してこず、女王の体力的にかなり限界っぽいのかもしれない。 もちろん、繭はあるのでそこから働きアリが羽化したら状況は好転するかもしれないが・・ 今日は観察に行かなかった。 明日以降、暫く愚図つくという。 でも天気予報はこの時期結構外れたり修正されるので・・ |