2010年4月の観察日記

4月1日 クサアリモドキである。至って順調。

働きアリ。最近、やや大型のものが羽化してくるようになった。それでも野外のクサアリモドキに比べたらずっと小さいので、これからも手をかけてやる必要がある。

女王。腹部は2月の時ほど肥大化していないが少数産卵はしているようだ。

繭山およびその周辺の様子。クサアリモドキの働きアリが常に付き添っていてケアリの働きアリは隅っこで所在なく佇むだけである。

羽化した働きアリ。前述のように明らかに初期より大きな働きアリが羽化するようになった。大きさはケアリの働きアリの大型個体とあまり変わらないが幅があるので迫力がある。
4月2日 掲示板に書いたが、昨日、アズマオオズの女王が死んでいた。
夜、みた時には完全にバラされていて腹部を働きアリが咥えて走り回っていた・・
アズマオオズはコロニーサイズの割に肉餌をよく食べ、餌やりのし甲斐があったのに・・
そんなわけで急きょ、明日午後から枚岡に行くことにした。
狙いはオオズもしくはアメイロアリ。オオズは道のコンクリートを引っぺがしたら大コロニーがあるのは分かっているが、流石にね・・
アメイロアリは石をひっくり返したら普通に出るが女王がなかなか出ない。引きの強さが試される。

ウメマツオオアリ。肉餌への欲求が高まってきている。

この脱皮したてのミールワームというのは中々ありがたいもので柔らかいおかげで食べ残しが少ない。中々手に入らないんですけどね・・

女王。これ、普通にオートで撮影したのだ。その分絞りやISO値を変えている。こういったことにも今年は挑戦していきたい。
4月3日 クロオオアリは5コロニー飼育している。そのうち、1コロニーは女王だけになってしまい、あまり希望が持てないが、残り4コロニーのうち2コロニーで産卵が始まった。
1コロニーは卵が1個だけだが、もう1コロニーは卵が10個ほどあって少し前から産卵は始まっていたようだ。これでクロオオアリにも春が来た。
クロナガアリを恒温機に入れた。朝夕の寒さが卵や幼虫に悪影響があるのではないか、と危惧したからだ。また、昨年の夏場のように目をかけていない間に乾燥・・ということも避けられる。

昼から、枚岡公園に行った。目標はオオズアリ、アズマオオズ、アメイロアリと言った「小さなアリ」達だ。到着して早速石をひっくり返す。どうも一昨日降った雨のためか全体的にじめじめしていて、出てくるのはダンゴムシやワラジムシばかり。梅林を上って行き、3センチくらいの石をひっくり返したら土の隙間にアメイロアリの小さなコロニーがあった。

このコロニー、女王が出てホクホクだった。

ふと、石を除けた付近を見るとアメイロアリのコロニーがいた場所に隣接して何かいる。よく見ると、ウロコアリだった。
飼育予定はないのでそっと土をかぶせておいた。

梅林で石をひっくり返したらキイロシリアゲアリのコロニーに幾つかあたった。
しかし、毎度のことながら女王は全く見かけなかった。この枚岡というフィールドではキイロシリアゲの女王のいるコロニーは初期コロニーを一個掘り当てた以外はお目にかかれていない。

歩くハムシが春を感じさせてくれた。

クサアリも少数活動を開始していた。やはり飼育してるのよりずっと大きく迫力があった。

大きめの石をひっくり返すとヒメアリの大群がいた。女王は確認できなかった。

ウロコアリ・・?さっき出てきたやつよりやや赤みの濃いコロニーが出た。これも採集しなかった。

椋ヶ根橋付近で、クロオオアリの大型働きアリが単独で歩いていた。今日、クロオオアリを見たのはこれだけだった。

その付近にあった桜の切り株の表皮を剥いでみたらケアリのコロニーがあったようで見事なカートンがあった。これは我が家のクサアリモドキのために持ち帰った。

さて、梅林で採集していた時によくわからない女王が出た。それが下の写真のものである。

フタフシアリの仲間である。

もう1枚。体長は約7ミリ。驚いたことに、手足を丸めて死んだふりをする。
この種の働きアリと思われるものが近所の石の下から出た。しかしコロニーがある雰囲気はなく、出たのもこの2匹だけ。働きアリを入れていたが違うコロニーだったようで喧嘩したので除去した。帰っておおのさんの「女王図鑑」を見たが該当する種類がない。アリDBの働きアリの感じからカドフシアリが近いかな?と思うが全く不明。情報、お待ちします。
※後でスラダケさんのサイトを見たらこのアリがカドフシアリの女王であることが判明しました。

さて、ここからはお口直し。

ノイチゴの花に来ていたアブの一種。

そしてこの時期と言ったらやっぱりこれ!桜である。

少し接近。

今日は少し肌寒さがあり、一昨日しっかり降った雨のためかアリの数はかなり少なかった。
梅林付近ではオオズがよく見かけられたが今日は小型働きアリを1個体見つけただけだった。
まぁ、しかしアメイロアリコロニーと不明女王を採集できたのでボーズではなかった。
石をひっくり返す瞬間のわくわく感って中々楽しいものだ(もちろんそのあとはちゃんと元あった通りに戻すのはお約束)。
4月4日 最近、トビシワを全然取り上げていないことに気が付いた。
死んだわけではなく、ちゃんとコロニーは生存している。
ただ、越冬モードから抜けきっていないようでまだ産卵も行われていないし、肉餌への欲求もそれほどでないので他の動きのある種に埋もれて記述されていないだけのことである。
そんなトビシワの写真を数枚。

女王。たった1匹になってしまったが去年は良く産卵をしていたので死にさえしなければ今年は持ち直してくれると思う。

幼虫を運ぶ働きアリ。幼虫はこの大きさのものばかりで越冬をした。多分越冬時の齢数は決まっているのではないか、と思っている。
4月5日 今日はシベリアカタアリ。癖のある種類かと思っていたが、意外な事に順調である。

卵塊の一部。大体この大きさの3倍くらいの数がある。

また別の卵塊。

女王。久々に写真が撮れる場所にいてくれた。御覧のようにお腹はパンパンだ。

働きアリ。少しボケてしまった。プレビューした時はいいと思ったが・・

シベリアカタアリは現在、昆虫ゼリーとミールワームで飼育している。ゼリーをどの程度食べているかよくわからないがミールワームは2分の1匹は食べているようで中身がなくなっている。
上手く発展したらこのアリも飼育記録の少ない種類なので何か発見があるかもしれない。
4月6日 今まで、産卵を確認していなかったトビシワ、ヨツボシ、クロオオアリで産卵を確認した。
クロオオアリは2コロニーが先行して産卵を始めていたが残り2コロニーも産卵を始めていた。
ただクロオオアリ女王だけの1コロニーは腹部も小さく、産卵もまだ。これは駄目かもね・・

シワクシケ。1カ月ほど前、巣部屋内に放置されていたミールワームの食べ残りが腐ってしまってそのためか働きアリが結構死んだ。入れ物を変えてミールワームを従来通り餌場に切断しておいたら死亡が止まった。

蛹。当初、餌場に中々出てこなかったので蛹や幼虫も大分食われてしまった。しかし今では餌場に摂食しに来ているし、ミールワームの中身も空っぽなので復調を期待したい。

女王。お腹が大きく、茶色く膨れているので大丈夫そうだ。実際、産卵を継続している。

羽化したばかりの働きアリ。蛹も減ってしまったが羽化は続いている。

卵塊のごく一部。実際はもう少しあります。
4月7日 ヨツボシオオアリ。産卵は始まったがクサアリのようにどかどか産卵するわけでもなく少しずつ卵の数を増やすというタイプのようだ。

働きアリと幼虫の様子。石膏を敷いていないプラスチック部分に居座った。この点、同じ樹上性種の飼育しているムネボソを彷彿とさせる。

女王。よく見たらボンレスとは言わないまでも、お腹が膨れている。

脱皮したての柔らかいミールワームにかみつく大型働きアリ。初めて与えた時は食べ残しがなかったがそれ以降2匹与えたが表皮部分を少し食べ残したので餌場で刻んだものを与える方式にした。白いのってそう簡単に見つからないし・・
4月8日 ミカドオオアリでは働きアリの羽化が始まっている。

こんな色の淡い個体が日に1,2匹、夜に観察したらみられる。昼間見たらもう少しいるかもしれないが夜しか観察できないので日に1,2匹のペースかな、とか思っている。

こちらは去年の秋、大阪南部で採集した常温飼育のミカド初期コロニー。
産卵は始まっていないが、幼虫の成長が始まった。女王のお腹は大きいのでもう産卵が始まるだろう。

今日、ネットオークションで落札した「デジタル接写リング」というものが届いた。
確かに接写ができてアリが驚くほど大きく写る。しかし、問題が発覚した。
暗いのだ。そういえば顕微鏡でも倍率が上がったら暗くなるが、カメラ付属のフラッシュだけででは光量が全然足りない。LED懐中電灯で照らしながら・・という手段も試したがカメラが重く震えてぶれ写真の続発。はぁ、やっぱりマクロストロボですかね・・
4月9日 恒温機の温度を2℃下げて23℃にしてそろそろ一カ月近い。観察しているが当初危惧した産卵の完全停止は起こっていない。
ただ、クロヤマアリとヤマクロヤマアリは一時的に産卵を停止したようで卵と育った幼虫しかいない。中間の育ち盛りの幼虫がいない。まぁ、産卵は再開されてるようなのでそれほど心配していない・・
ちなみに、数日前から飼育している全コロニーに対して肉餌を毎日与えることにした。
蜜餌は減り具合を見て2日に1回で良いと思われるが、肉餌の消費が激しいためである。やっぱり最初のスタートダッシュには肉餌をふんだんに与えた方がいいという判断である。

今日はそのヤマクロヤマアリ。

働きアリに囲まれた女王。女王のお腹はずっと大きい。

幼虫や繭をアップ・・にしたつもりだが、働きアリが邪魔・・
ヤマクロヤマアリが一番産卵停止してしまうのでは、と危惧していたが今では10個ちょっとの卵がある。ミールワームも1日1匹を完食するので、昨日から2匹に増やして様子見だ。
このヤマクロヤマアリを採集したのは2007年だが、なんだか年々数が減って行ってるような気がする・・
4月10日 温度が上がるというので、猪名川。
飛んでないだろうな・・と思って堤防に立つとクロナガアリのメスが飛んで行って飛行がおこなわれてるのを確認した。
生息地周辺は幸いほとんど手が入っていおらず、群飛もそれほど規模は大きくないが、みられた。

地面で死んでいた有翅雌。鳥にでも襲われたのだろうか。

風が吹くと羽アリはどうも近辺の草にとまってやり過ごすらしい。そんなオスの一匹。

惜しい!脱翅雌の死骸。踏まれたのだろうか。

この新女王は風が吹いて地面に着陸した。そこから再び飛び立とうとしているのだ。

今日の飛行はまだ本格的ではなく、数もそれほどではなかった。たまたま見つけた巣から新女王が顔を覗かせていた。

身づくろいする働きアリ。クロナガアリの働きアリはそれほど見つからなかったがいることには居た。

みている前で着地している有翅雌が一瞬飛び立ってすぐ地上に降りた。うろうろすることしばし、羽を落とした。本当にはらはらという感じで羽が落ちて行った。

同じ個体。左前翅が残っているがもうぐらぐらだ。

結局、採集できたのはこの個体だけであった。しかし、「アリ柱」も見れたし、楽しかった。
しかし、まだまだ本格飛行と呼ぶには程遠い規模であった。
明日以降、天候が飛行には不向きなのでもう少し先だろう。
4月11日 午後から猪名川に行った。到着したのは午後3時ころ。しかしその頃には空はかき曇り、冷たい風が吹いていた。当然、飛行はなかった。
午前は陽も出て暖かかったので巣穴をほってる脱翅雌でもいないかと思って探したが何もいなかった。

さて、話は変わって、マクロストロボを購入してしまった。クレジットカード払いである。
そこで、とりあえずクサアリモドキに被写体になってもらった。

働きアリ。接写リングと組み合わせたらここまで大きくなった。

幼虫の世話をする働きアリ。

卵塊の世話をする働きアリ。孵化が間近なのか卵の色が少し茶色がかっている。

孵化したばかりの幼虫群。

働きアリのアップ。つやつやと黒光りが美しい。

別の卵塊。やはり茶色く写るのはなぜなのか・・?

女王。腹部は小さい。

卵を運ぶ働きアリ。ここまで大きく写るとはびっくりだ。
4月12日 ムネアカオオアリでは繭から成虫が羽化している。

頭隠して〜の諺どおりの姿になってしまったが、採集した時の初期コロニーの働きアリより一回り大きい。

卵の塊。幼虫は孵化しているが大きさが変わらないので、産卵は継続しているようだ。

女王。ムネアカの女王って結構美しい。特に胸部の色具合が何とも言えない。
4月13日 明日から、2泊3日で東京に出張する。各コロニーに餌を少し多めに与え、給水を行った。
これで大丈夫のはずである。

今日はキイロケアリ。マクロストロボ+接写レンズのおかげで小さな幼虫もくっきり写るようになった。

こんな感じ。幼虫が孵化してきて小さな幼虫、卵、繭という構成になっている。この種類も成長がゆっくりに見える。

女王。こうやってアップにしたらキイロケアリの女王も黄色がかった美し色をしている。
4月14日 東京出張のため、お休み。
4月15日 東京出張のため、お休み。
4月16日 東京から帰ってきた。どのコロニーも、無事であったが、クサアリモドキで大きな幼虫が少し死んだようだ。餓死なんだろうか、欠片を小さな幼虫たちが貪っていた。
こりゃそう家を空けられないね・・

ヨツボシオオアリも元気だった。ただ、蜜餌はかなり消費されていて、水分がなかった。

コロニーの一部。大型働きアリもいて見応え抜群だ。

女王。カメラ設備をよくしたら腹部の毛まで写っている。ちょっと感動している。少しずつだが産卵を続けている。
季節外れの寒の戻りで寒い日だったが恒温機内は23℃。湿度も保っていたので影響はないと思われる。
4月17日 産卵を開始していなかった常温のクロオオアリ、ミカド、ムネボソ、そして先日採集したアメイロアリで産卵を確認した。これで我が家の全てのコロニーで産卵が始まったことになる。蜜餌は消費状況と掃除の手間を考えて去年までとは違い2日に1回ペースで行い、肉餌給餌は毎日行う方針である。

シベリアカタアリ。飼育記録が少ないので苦戦を予想していたが、予想に反して今のところ順調だ。ゼリーを与えたら群がるし、ミールワームもよく食べて産卵も旺盛だ。

働きアリ。お腹の星が結構美しい。

よく見たら、この種類の胸部はかなりごつごつしてますね。

今日、ふと思いついたことがあった。
私が中学生の頃、近所の神社はクロヤマが多かった。ところが数年前にざっと見だがアリ相を調べたらオオズアリがかなり優占的になっていたのを思い出した。
石をひっくり返したら・・
気になって出かけた。
神社なので整備されているが人目につかないところで大きさ30センチほどの石をひっくり返したらビンゴ!コロニーの一部が出た。
女王も走り回っているのを2匹確保。
兵アリも立派な体格のものがたくさんいる。
コロニーのど真ん中ではなかったようで近隣の土の隙間に逃げ込むアリを見たら隣の石の下にコロニー本体がありそうだったので、ひっくり返したら夥しい働きアリ、兵アリと女王がさらに1個体出た。当然できるだけ回収。こうして採集は大成功に終わった。
いやー、近所でオオズを採集できるとは・・すっかり灯台下暗しだった・・

女王。黒っぽいのは採集した時に吸いこんだ土くれである。

別の角度から。

少しボケたが幼虫を運ぶ働きアリ。アズマオオズと比べて、やはりこちらの方がやや大きい。
4月18日 アメイロアリを採集したと書いたが、写真がないことにお気づきの方がいるかもしれない。
実は、アメイロアリは容器をつなぐチューブにこもってしまって出てこないのだ。
チューブ越しに白い塊があるので産卵はしているようだが、摂食に出てきてるのを見たことがない。餌、食べてるのかな・・?

ムネボソアリ。乾燥した餌場で越冬したが、ゼリーを時々舐めていたのが功を奏したのか脱落個体は0だった。

女王。ホントに大きさを覗けば胸部のしわと言いトビシワそっくり。

幼虫もこんな感じで良い色になっている。

今日は、「3匹目のウサギ」を探しにまた神社に出かけた(一兎を追うものは一兎を得、二兎を追いかけて見たら(すなわち昨日の2回目の採集のこと)二兎目も得、そして3回目の採集を三兎としてみた)。
昨日はがした石の右、かなりめり込んだ難敵だ。
しかし格闘5分、石がめくれた。
そこにはまたおびただしい数のオオズアリがいた。しかし女王は1匹しかいなかった。とりあえず兵アリを中心に少し採集してきた。
そのオオズアリ、餌場に陣取って餌場の乾燥した容器内を走り回っている。巣部屋の一つ、「アリ密度」があまり高くない部屋にすきを見てミールワームを入れた皿を入れておいた。
蜜餌は落ち着いてからかな・・
4月19日 週末に採集したオオズアリだが、今日夜に見て見たら無事石膏の方に引っ越していた。
それはいい。計算通りだ。
しかし・・少し空恐ろしい事態が発生していることに気がついた。
巣部屋は2つ用意した。そのうち1つがすでに満杯近い。さらに幼虫がたくさん。
その上、餌換えをしようと餌場の蓋を開けたら大挙して餌場に突進してくる。
・・・手を出してはいけないものに、手を出したような、空恐ろしさだ。
まぁ、それも織り込んで沢山採集したんだけど。

巣部屋のごく一部。この断片だけでこの幼虫の多さ。

兵アリと働きアリと幼虫。オオズの兵アリはアズマオオズよりずっとデカい。

女王。ちょろちょろ動き回って中々正確な数が数えられなかったが、どうやら6匹のようだ。
ちなみに産卵はまだ始まっていない。
4月20日 久々のアシナガアリ。コロニーの様子は23℃にしてから落ち着いてはいるが危なっかしさは感じている。23℃にして死亡が止まり卵が成長するようになった。

蛹。今は働きアリが3匹しかいない零細コロニーなのでとにかく増やして安定感を得たい。

働きアリ。初期よりやや大きくなったものやはり華奢。でもアシナガアリって大型コロニーのものでも体型は太くないのでこんな感じかな?

卵塊。このくらいの大きさで一定。産んでるんだろうか・・・?
4月21日 ミカド。至って順調でオスの羽化もひと段落したようで大型働きアリの羽化もみられる。

石膏の巣部屋を写したもの。卵と小さな幼虫がとにかくわんさかある。

卵中心に写してみた。ミールワーム1匹を与えている。
以前書いたが餌場に陣取った女王だがやはりこれは「巣分かれ」ではないだろうか。一向に元の石膏の方に行かず、餌場で子育てや産卵が行われている。しかし働きアリの往来があるかはよく分からないが全く喧嘩がない。この辺、サテライトを作る種としてある意味スーパーコロニーを作るのでは・・?考えすぎか・・
4月22日 ケブカツヤオオアリ。最近、6匹に増えていた働きアリがバタバタと3匹死んだ。しかし、産卵や幼虫の生育には異常がないので様子見である。

繭。割とあるので安心要因である。

小さな幼虫。数は多くないがサイクルができているようで繭、幼虫、卵は一定数ある印象である。

女王。お約束の腹部トラ柄も健在だ。
4月23日 キイロシリアゲ。卵、幼虫が小山のごとくになっている。

育った幼虫。よく見たら口器が見えてますね。分かりますか?

また別の塊。普段、卵塊は女王の体の下にあるので中々全容が撮影できない。

女王。4匹いるが健康そうだ。ただ、蛹があまり羽化しない。1匹しか働きアリがいない。

その働きアリと女王。体格差が凄い。
4月24日 ヨツボシオオアリでは餌の食いも良好で、毎日3匹のミールワームを完全に食べてしまう。

これは小型の働きアリ。小型と言っても1センチはあるので小型という言い方は不適当かもしれない。

こちらはウメマツオオアリ。実は撮影においてこのウメマツオオアリが一番撮影しやすく、且つ綺麗に写ってくれる。こちらもミールワーム1匹を毎日食べつくしている。

シベリアカタアリでは卵から幼虫が孵化し始めた。

これ、巣部屋の上、蓋の部分にいるのを写したものだ。このアリ、なぜか石膏面を嫌っているのか壁面や天井に屯していることが多い。

壁面を写した。壁面はアリが団子になっているうえ、撮影がしにくく、これが限界だ・・
4月25日 シワクシケアリ。最近は働きアリの死亡もとまったが、いまいち波に乗ってこない印象だ。

コロニーの一部。働きアリのお腹も大きい。産卵も行われているが幼虫の数がやや少ない。

女王。胸部のしわがくっきり写った。

働きアリと幼虫。この幼虫がどかどか生産され始めたら安心なんですけどね・・
4月26日 クサアリモドキ。最近、なんだか静かに感じる。ミールワームの食いも幼虫の数の割に少し悪くなったような気がする。でも、見たところ「活気がない」だけで特に問題はない。

卵を咥える働きアリ。温度を下げて産卵は活発ではなくなり、女王の腹部もそれほど大きくないが、産卵は少しだが続いてるようだ。

もう一枚、別の卵塊。大体女王の腹部と同じくらいの大きさの卵塊がある。

女王なのだが、腹部しか写らなかった・・

幼虫を世話する働きアリ。腹部も大きい。

繭。今はそれほど多くない。
4月27日 オオズアリだ。

兵アリと働きアリ。有名な通り、体格差が凄い。

兵アリ。オオズアリの兵アリのように、腹部を餌で満たした個体を「リプリート個体」というらしく、コロニーの餌の貯蔵役になっているということである。

幼虫を運ぶ働きアリ。

幼虫群の一部。かなりの数の幼虫を採集したので後がなんだか怖い。

卵塊を運ぶ働きアリ。この卵塊、急速に大きくなっていてコロニー大発展を予感させる。

さて、このオオズアリのコロニーだが、観察していてあることに気がついた。
女王野内1匹がやけに赤いのだ。暗い赤とでも言うべきだろうか、アズマオオズほどではないが、他の女王と比べても明らかに赤い。
そしてこの女王の子供なのか、兵アリにも赤っぽい奴がいる。
色彩変異?オオズの世界も深そうだ・・
4月28日 ヨツボシオオアリ。きわめて順調。

幼虫と働きアリ。中央に大きめの幼虫が写っているが大型働きアリになるのだろうか。

女王。腹部も膨らんできているが多分ボンレスにはならないように見える。

もう1枚。産卵はゆっくりで小型種ほど滅茶苦茶な増え方はしないようだ。

小さな幼虫。幼虫はとにかく多い。乾燥した部屋に居座って石膏部屋はもっぱら餌場だ。
4月29日 アシナガアリ。少しずつだが復調してきている。

蛹。こんな感じの蛹が数は少ないが見受けられるようになった。

2匹の女王。いたって平和で喧嘩してはいない。
4月30日 ヤマクロヤマアリ。産卵数が極めて少なくなってきてしまった。しかしミールワームの消費は産卵してる時よりずっといいのだ。数が減る一方なので何とかして増やしたいが・・

働きアリに囲まれた女王。艶が美しい。

数少ない前蛹。うまく羽化してくれるだろうか・・

蛹を運ぶ働きアリ。25℃の時より羽化率は上がったと思うが、蛹が少なすぎる・・

これが今年最後の幼若個体・・なんて、思いたくない・・

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