1月1日 今年、すなわち2010年が始まった。
そこで、恒例通り、元旦の今日に今年のアリ飼育および観察の目標を書いていこうと思う。
今年は今までの「拡大路線」から脱却して「今いる種類を増やす」という「成長路線」に重点を置きたいと思う。
無論、飛行の季節には新女王を探すが、それ以上に今飼育しているコロニーの世話を手厚くし、1コロニーでも多く増勢に繋げたい。
その中でも特に重点目標がクサアリモドキである。
昨年は意外と増えなかったが一度「ぞっとするほど」増やしてみたいという想いから今年の最重点目標種に挙げたい。
またアメイロケアリにもリベンジを果たしたい。
昨年は新女王を拾いながら寄生に失敗するという結果だった。
採集場所は夜に行けば多分確実に「新鮮な」新女王が拾えるが治安の問題から翌朝の採集になっている。
一昨年、それでも取り巻きをたくさん作った女王がいたので朝の採集もありだと思う。
クロヤマアリは飼育容器を2層にして面積が単純計算で2倍になった。どこまで増えるか・・
クロナガアリも調子が良くないが、乾燥さえ気をつけたら行けそうだ。夏場が意外と要注意なのだ。
さて、今年の恒温機の温度を上げる時期だが、最近まで去年通り2月14日を考えていたが、私がこの無為なる日々に我慢がそろそろ・・という感じなので去年と一昨年の中間を取って2月1日を考えている。
ただ、別に本決まりでもなく、2週間程度の違いで夏場の生産終了時期が早まるリスクを考えたら去年通りドメイン取得記念日の2月14日・・?
さてさて、今年はどんなアリたちの世界を垣間見られることやら・・
というわけで新年、2010年の飼育、観察目標としたい。
1月2日 数日寒い日が続いている。恒温機の温度表示も部屋にハロゲンヒーターを入れてもなかなか11℃にならない。
ミカドオオアリで越冬団子が見られた。

これと同じくらいの数の働きアリと女王1匹が餌場に出ているがそちらは団子にはならずバラけているのに対し、石膏の方は団子。

団子の拡大。この中心に女王がいるのでミカドもクサアリ見たいに女王がフェロモンを放っているのか?
1月3日 ムネボソ。越冬状態で殆ど変化がない。

働きアリのアップ。

女王のアップ。見た目はトビシワに働きアリも女王もそっくりだが、女王の大きさがこっちのほうがずっと小さい。

働きアリと幼虫。幼虫はどの個体も薄い白色で一時期見られた奇妙な色はなくなっている。
1月4日 久々の感があるアズマオオズ。動きはないが容器内をよく見てみると触角を動かしたりしてるので完全に眠ってるわけではないようだ。

女王。去年はタッパーが気に入らなかったのか全然増えなかった。
今年は少しは増やしたい。以前あった幼虫と卵の塊は消えてしまった。
ミールワームは食べてる形跡はないので、その影響か・・
1月5日 女王2のアシナガアリ。越冬モードなのか肉餌は食べないのだが、幼虫の色艶は近縁種のクシケよりずっといいのだ。

幼虫のアップ。白色でとても美しい。

女王のうちの1匹。2匹いるがどちらが産卵しているのか、よくわからない。

働きアリと幼虫。こうやってみたら働きアリも初期ワーカーよりは大きいかな?と思うが正直なところ、やはり成熟コロニーのものとみると大きさや体格の点で見劣りしてしまう・・
1月6日 クサアリモドキ。例によって越冬団子である。

この団子だがクサアリだけなんだろうか?同様にケアリに社会寄生するアメイロケなんかはどうなんだろう?

働きアリ。働きアリが誕生する前はケアリワーカーを羽化した個体と見間違うこともあったが今ではこの頭でっかちさんで見分けがつく。

今年はクサアリモドキについて少し調べたいことがある。
私のクサアリモドキやYASUさんのアメイロケで少し示唆された女王がグンタイアリのように「栄養摂取期」と称すべき産卵しない期間と「産卵期」と称すべきどかどか産卵する二つのフェーズがあるのかどうかを調べたい。
個体数が増えてきたらこの辺、調査が困難になるかもしれないので、個体数が比較的少ない今がチャンスと考えている。この仮説、いかが思われるだろうか。
ご意見、議論をお待ちしたい。
1月7日 昨夜、観察日記を読み返していて気がついた。
恒温機組のうち、オオアリやクサアリ、ヤマアリの類が越冬状態に入って半年以上経ってることに。そこでもう越冬モードを解除していいと判断し、恒温機の温度を15℃に設定した。
アリの産卵開始温度はだいたい20℃前後ということが分かっているので昨年に倣い1日に1℃上げて最終的には今年は25℃で飼育をおこなうことにした。
アシナガアリに25℃は微妙だが、一昨年24℃で飼育して問題なかったので多分大丈夫だろう。

今日はトビシワ。

働きアリと幼虫。先月、乾燥させてしまい、半分ほどに幼虫も成虫も減ったがその後は元気に暮らしている。

女王。少しボケてしまったがこれまた元気である。

女王と働きアリ。トビシワの女王ってかなりがっちりした体躯をしてるんですね。
1月8日 恒温機の温度を16℃に設定。しかし、まだアリたちにそれほど動きがあるわけではない。
クサアリモドキやクシケの置いている上部の方の温湿度計はまだ13℃くらいの温度しか示していない。

そんなクシケ。越冬中もミールワームを少し与えた。食べない時もあったが食べるときはミールワームが殻だけになってるときもあってむらがあったがそのおかげか昨年みたいに幼虫の大幅減少もなく無事に「春」を迎えた。

女王。少しぶれたが2匹ともお腹は大きく健康そうである。

働きアリ。これはきれいに撮れるのに、なぜ女王はどの種類もぶれたりボケたり・・
マニュアル撮影って難しい・・
1月9日 恒温機を17℃にした。どのコロニーでも働きアリの動きが少し出てきた。
ヤマクロヤマアリが見たところ一番生き生きとしてるように見える。
早速女王の腹部が膨らんできたようにもみえるが、今は写真がないのでまた後日・・

今日はアシナガアリ。コロニー採集したQ1のもの。

女王。アシナガアリの女王ってあずき色というか赤っぽい色彩がほれぼれする。

働きアリ。数は多くないが新女王からのコロニーより体格もいいし大きい。

幼虫。前から不思議に思っていたのだが、フタフシアリの幼虫(私の場合だとトビシワ、クシケ、アシナガ、クロナガ)の幼虫にはよく見ると白い粒のような斑点がある。
これ、なんだろう?
1月10日 恒温機を18℃に設定。ようやく色々なアリで動き回る個体が出てくるようになった。
今日は、10日ぶりに餌の交換を行った。温めているコロニーもあるのになぜそんなに間が空いたのか。それは、ズバリこれが原因だ。

クロヤマアリがこれだけゼリーを食べていたら無理に交換するのも気が引けたのだ。
しかし彼奴ら、恐ろしく食べ方がへたくそ。フィルムケースのふちがぶつぶつに見えるかもしれないが(写真では分かりづらいかも)、細かいカスをフィルムケースの蓋に付着させていた。
ちなみにこのアリたちは以前同様の写真撮影した後他の巣部屋に移したのだが、また集まってきてこの通り。
そして最下部には多分ゼリーとアリ自身の高密度さで死んだ働きアリが数匹・・
幸い、それほど動きが活発ではなかったのでゆっくりと除去作業ができたが、これには参った。しかし、これから温度を上げていくの餌交換はマックスの25℃にしたら2日に1回は交換したいと思う。常温組がまだ越冬モードなのでこちらは今まで通り1週間から10日に1回の交換でいいだろうと見ている。
1月11日 恒温機を19℃に設定した。
今日はびっくりすることが起きた。
昼ころ、何気なく恒温機のコロニーの様子をチェックしていたらアズマオオズの女王がひっくり返っている。動きも弱弱しい。
働きアリは元気なのに・・
そこでとりあえず石膏に思い切り水を給水し、様子を見た。
夜になると女王は何事もなかったように動いているが、こりゃ産卵が始まるまでは気が抜けないね・・
1月12日 恒温機を20℃に。
温め始めてまだ1週間も経っていないがヤマクロヤマアリの女王は春を感じ取ったらしく、腹部が大きくなってきている。

腹部の節が伸びているのがお分かり頂けるだろうか.

横向きのを撮ってみた。去年は19℃で産卵したとあるが積算温度の関係でもう2,3日は産卵には必要だろうとみている。

働きアリ。秋にゼリーを数個体にかけてしまい、そのためか働きアリが死んだ。現在20匹ほどしかいないがなんとか肉餌をこまめに補給することで増勢に繋げたい。
1月13日 今日は記念日だ。何の記念日かというと、このアリ日記、今日で丸1年欠けることなく毎日記述がされているという意味だ。この記録がどこまで伸びるか私にもわからないが、ここは私自身も楽しんで書いてるので当面は大丈夫だと思う。

さて、これまで1℃ずつ上げてきた恒温室内温度だが、少し21℃で据え置くことにした。
近年、これくらい温度上昇のペースが早かった年はなく、何らかの悪影響が出ることを恐れたためだ。5日くらい、あるいはもう少しの間21℃で据え置いてその後日に1℃ペースで25℃に持っていこうと思う。

今日はクサアリモドキ。

「アリ玉」が大分ほぐれてきた。この写真、非常に分かりづらいが女王がいる(太い足が見えてるの、お分かりだろうか・・?)。女王の腹部はまだ小さく、餌の食いもそれほどでもなく、御覧のように幼虫が薄茶色を帯びた「越冬モード」からまだ脱してないようなので餌交換は肉餌を毎日与えてる以外は蜜は数日に一度の交換である。

幼虫の世話をする働きアリ。幼虫が茶色っぽいが補正をかけたわけではない。

クサアリモドキってやっぱり頭でっかちだ・・つやつやととてもかわいいアリだ。しかし吸虫管で吸うとなると話は別。少数でもとんでもない山椒臭さ。吸虫管にまで匂いが付いたほどだ。もう、吸いたくない。
1月14日 ヤマクロヤマアリ(レマニ)で産卵を確認。予想通りの時期に産卵が来た。温め始めてたったの1週間で産卵を始めるとはやはり温度へ感受性が高いのだろう。

わずか1個だけだが卵を咥える働きアリ。ミールワームを切らさないようにしなきゃね・・・

今日はショックなことがあった。大コロニーのムネアカの女王をしばらく見てないと思い、容器をのけて見たらがりがりにやせ細って死んでいた。
給餌をさぼったわけではない。他の働きアリたちはぴんぴんしている。
それなのにこの女王だけやせ細って・・
栄養交換をしなかったのだろうか?周囲に働きアリがいるのに?
謎ばかりが残る死であった。
1月15日 昨日、大コロニームネアカの女王が死んだと書いたが、入れ物を取り出して入れ物を取り出して原因が分かった。
多分最後にとりだしたときにいれ方が悪かったんだろう、女王の部屋と隣の部屋をつなぐチューブが折れて通行不可能になっていたのだ。
・・・なんといいますか・・へこみました・・・

でもその分スペースが空いたのでそのスペースには去年大阪南部で採集したW3のムネアカコロニーに入ってもらった。

石膏に移す前のムネアカの写真。ワーカーは3匹いるがどれもこのような最小サイズの大きさ。ムネアカ、きれいなアリでうじゃうじゃを実感できた時はうれしく楽しかったので是非帝国再興を・・
1月16日 21℃にしてから3日が経つがどのコロニーでも肉餌を食べるようになってきた。
今日はアシナガアリ。

「幼虫の花」。幼虫が頭を突き合わせていた。こういうときは何か食べてるときなのだが、光を当てても何を食べてるかは突き止められなかった。

ミールワーム断片を食べる幼虫。この直接食べるというのが面白い。

卵塊を運ぶ働きアリ。ごく最近孵化したとみられる幼虫が不鮮明ながら写っており、このコロニーは卵が越冬期間中もあったので今年になって産卵が始まったかは微妙だが・・
1月17日 ヤマクロヤマアリでは卵がゆっくりと増えていて、今では5、6個ほどになっている。

卵塊。毎年思うが、この種類、クロヤマアリみたいに産卵数が一気に増えることがない。コロニー構成員が成熟コロニーでもそれほど多くないと聞くが、その辺が関係してるのだろうか。

女王。かなりお腹が膨らんでいてボンレス寸前。
1月18日 恒温機を22℃に設定。恒温機のどのコロニーでも活性が上がってきている。
そんな中でもミールワームの食いが一番いいのが、幼虫がたくさんいるクサアリモドキである。

幼虫の塊の一部。13日の時より塊の色が白っぽくなっているが、これは薄茶色の幼虫が減ってその分白色の成長モードの幼虫に入れ替わったからだろう。

孵化したてで越冬モードに入ったと思われる小さな幼虫。働きアリの頭と比べてもらうと小ささがお分かり頂けると思う。

この小さな幼虫、案外数が多い。それらの殆どが白色化していて成長が期待できる。

中にはこんな成長した大きめの幼虫もいる。体内に色も入っていて、ミールワームが行き渡っていることが分かる。
日に1匹、ミールワームを切断したものを与えているが夜に見ると殻しか残していない。
2匹にしたら少し食べ残すので1匹が今のところでは順当な量だろうか。
女王の腹部は大きくなってきておらず、産卵はもう少し先のようだ。
数日前だが、褐色の小さな皮を咥えたクサアリモドキの働きアリがいた。
どうも幼虫が脱皮したらしい。その色が越冬モードの幼虫の色に酷似していたのでどうやら越冬モードの幼虫が次々と「冬服」を脱ぎ捨てているようである。
1月19日 恒温機を23℃に設定。
ミカドも活性が上がってきた。

ミールワームを集団で襲う働きアリ。

幼虫を世話する働きアリ。

幼虫。くすんだ色ではなく、乳白色になり、明らかに加温前より大きくなってきている。

ケブカツヤオオアリを観察していてある異変に気ついた。

女王の腹部。

更に拡大。
白いのは・・そう、恐怖のダニだ!
このコロニー、野外の餌は一切与えていない。だから発生源はミールワームしか考えられないのだが・・
今のところ、女王のほかに5匹ほどの働きアリに1,2匹ダニが付いてる状況。調べて見たら初期コロニーではかなりの脅威になるとか・・
廃棄するしかないのかな・・
1月20日 ケブカツヤで発生したダニだが、幸いなことに他への伝播は見られなかった。
しかしどこから侵入したのか、はっきりさせないと今後脅威に曝されることになる。
このダニの侵入経路、もしくは忌避条件(乾燥条件とか)、忌避物質など何か情報があればどしどしお寄せ願いたい。
ちなみに、そのケブカツヤだが、より密閉性の高い石膏を敷いた小型タッパーに移した。
このダニ、よく見たらスラダケさんやシン・ハンさんのアリを壊滅させたものとは少し違うような気がする。
私のところで発生したのは白っぽいのだ。どう見ても赤っぽくない。
それにミールワームの残骸にたかる白いダニとも似てなくもない。そういえば去年アメイロケの女王の腹部についていたダニが似てるようにも・・
ああ、写真をもっと撮っとけば・・
とりあえず一晩おいて様子を見た。
そして1日が経って確認したら!
容器に全くいないはずのタッパー内部を(このタッパーはチクシの女王を入れていたもので内部にダニは全くいないはず)ダニが数匹歩いていた。もちろん潰した。
何がダニを忌避させて逃走へと駆り立てたかはよく分からないが、このまま全てのダニがいなくなることを願う。

恒温機を24℃にした。
クサアリモドキを観察したら幼虫が1匹死んだようで幼虫が頭を並べてその死骸を食べていた。

今のところ、幼虫の成長はきわめて良好である。後はうまく繭を張ることができたら、またひとつのサイクルができてさらなる増勢に繋がっていくだろう。
1月21日 恒温機を25℃に設定。これで一連の温度上昇作業は終了である。
今日はアズマオオズ。女王がひっくり返って焦ったことがあったが、あれ以来問題は起きていないように見える。

働きアリに囲まれた女王。産卵はまだ見られないがミールワームの食いが非常にいいので産卵開始が待たれる。

ミールワームの断片を巣内に持ち込んでせっつく働きアリ。こういう光景も小型アリならではである。

シワクシケで産卵が始まった。

卵塊。今日の間に産出された卵のようだ(昨日は全くなかったから)シワクシケも産卵して亜高山帯の種類が一足早く産卵モードに入った。しかし平地のアリたちもお腹が大きくなってきてるので産卵はそう遠くないだろう。
1月22日 アシナガアリでは幼虫が食欲旺盛になっている。

女王2のコロニー。一匹どこを食べたのか体内が赤紫色になっている。

女王1のコロニー。こちらの方が全体的に幼虫が大きく、大型働きアリに育つことが予想される。
今日、2つのアシナガアリコロニーで卵を確認した。
女王1のものは元から卵があった状態で越冬していたが、女王2のものは卵がない状態で越冬していたので今年になって産み落とされたものと考えられる。
平地のアリで産卵開始一番乗りの称号はアシナガアリに贈られることになった。
1月23日 クロヤマアリで数個だが卵があるのを確認。クロヤマアリはどかどか産卵することが期待できるので今後が楽しみである。

クサアリモドキ。ミールワームを日に3匹与えている。幼虫の数が多いためか、とにかく肉餌をよく食べる。

ミミズではない。ミールワームの内臓(だと思う)を引っ張り出して齧っていた。写真ではケアリワーカーとクサアリモドキワーカーが同時に齧っているがどちらかというとケアリの時はケアリ、クサアリモドキのときはクサアリモドキという風に同種で齧りあってる時間が多かった。

ケアリの栄養交換。蜜を与えた後なので蜜を分けてるのかもしれない。

こちらはクサアリモドキ同士での栄養交換。

クサアリモドキの女王。産卵はまだだが日に日に腹部が膨らんできている。産卵ももうすぐだと思われる。
1月24日 ミカドオオアリでも産卵が始まった。

てっきり黄色の卵が出てくると思ったら、意外な事に真っ白な卵だった。でもやっぱり、ミカドの卵って大きいですね。 今までヤマアリが最大サイズだったのでびっくり。


こちらは越冬モードのクロオオアリ。越冬モードのものも少し書いておこうかと。
このコロニーにはタッパーが入っている。働きアリが生まれた後、タッパー上部を開放して出て行くよう促したら他のコロニーでは石膏の方に移ったのだが、このコロニーのアリはタッパーから出て行こうとせず、そこで子育てや産卵を行った。はたき落とすのも気がひけたのでこのコロニーだけタッパーが入っているのだ。

女王の口元をアップ。小さな幼虫が数匹団子になっている。

入れ物の様子。見ての通り、タッパーの中にタッパーという二重構造だ。

時折、蜜を与えているが、ミールワームもいつの間にか食べているし、蜜にもやってくる。
1コロニーで働きアリがいなくなってしまったが他の4コロニーは無事に過ごしている。
1月25日 クロヤマアリでは卵塊が徐々に大きくなってきている。

少しボケてるね・・

今度ははっきり。

蜜水溶液をよく飲む。2日で空っぽにしてしまう。今のところ、これに匹敵するくらい水を飲むのは他にはミカドくらいである。
1月26日 クサアリモドキの女王は日に日に腹部が膨らんできている。

働きアリと比べたら大きさが全然違う。

幼虫は白っぽい色からミールワームを食べてることによると思われる赤っぽい色に変わってきて、なんだか肉感が出てきている。
産卵はしていないが、とにかく肉餌をよく食べる。1日3匹のミールワームでこれだから今後産卵量が増えて幼虫が増えたら・・凄いことになりそうだ。kuroyagiさんのラシアス陛下の時のような体験ができるかもしれない。
1月27日 恒温機内の温湿度計を見たら湿度が20%ちょっとしかなかった。
あわてて湿度保持の意味として水を張ったプリンカップをいれたら40%台に回復。
温めてるときはこれがあるから湿度には気を遣う。

ダニが発生したケブカツヤ。入れ物をタッパーに換えて数日が経った。

不鮮明で分かりづらいかもしれないが、女王の腹部から殆どダニがいなくなっている。

働きアリには数匹ダニが1,2個体ほど付いているものがいる。
女王にも写っていないが2個体残っている。
しかしあれほど腹部についていたダニが消えたとはどこに行ったんだろう。
タッパーに移し替えた直後にダニが数個体天井を歩いていたので密閉空間というのが効いたのかもしれない。とにかく、この分では大した害もなく乗り切れそうだ。
特に相談に乗っていただいたスラダケさんに、大変感謝する次第である。
1月28日 ミカド。これは恒温機の大コロニーの様子だが、とにかく良く水を飲む。

こんな感じ。餌場と石膏巣にわかれて生活しているが石膏の方がどうも幼虫が死んでいっているようで干からびて縮んだものが見受けられたので石膏に給水を行った。
餌場の方の幼虫はそういうものが見られない。

こちらはムネアカ女王。頭胸部がボケているがボンレスだ。産卵はまだ。

今日、ケブカツヤ、クサアリモドキ、キイロケアリで新たに産卵を確認した。
1月29日 クサアリモドキ。すこぶる順調で見ていて楽しい。

少しボケたが卵塊。現在2,30個ほどの卵があるようだ。

女王はいつも働きアリに囲まれてグルーミングされている。腹部を特に舐めている個体が多いように思う。

お腹、こんなに膨れてます。補正したためやや茶色っぽい色ですが実際はもう少し節が白っぽいです。

女王のアップを側面から。

同じアングルで。腹部の側面が白く膨れているのがお分かり頂けると思う。

幼虫。赤っぽい色はミールワームが食べた乾燥糸ミミズによるものなのか・・?まだ繭になる個体はいない。
1月30日 シワクシケ。幼虫が越冬モードを抜け、薄っぺらい形から俵型に形が変わっている。

働きアリと幼虫。ミールワームを日に1匹消費している。

卵を運ぶ働きアリ。これがすべてでなくこれの半分くらいの大きさの卵塊がもう一つある。

女王の腹部もパンパンで茶色がかった色になっている。2匹の女王の仲もよく、安心して見てられるが、なぜか去年は一定数以上増えなかった。今年は増勢に繋げたい。
1月31日 ダニを克服して調子が上がってきたケブカツヤ。

コロニーの様子。タッパーの角で子育てしてるので幼若個体までは撮影できなかったが、卵が数個あるのを確認している。幼虫も体内に色が入り、成長している。

働きアリ。初期コロニーの弱弱しい働きアリではなく、中型のがっしりした個体が生産されている。しかし増え方がレマニに輪をかけた感じでゆっくりだ。いつになったらうじゃうじゃになるんだろう。

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2010年1月の観察日記