2008年11月の観察日記
11月1日 | トビイロシワアリは依然として幼虫がたくさんいる。もうそろそろ外気温が肌寒い季節になったのだが、こういう幼虫は育つのだろうか? 去年はこういう幼虫が冬も育つのを期待して加温して結局失敗した。 そのトビイロシワアリが種子を食べているようだとこの前書いたが、投入した量が結構多かったので巣部屋の隅っこに放置されていた。 そろそろ取り除かないと・・と思って久々に見てびっくり。 原形をとどめず土のような状態になっている。どうも全部食べて廃棄物をその隅っこに放置したらしいのだ。 うーん・・トビシワと種子は結構密接に関係しているのかもしれない。 |
11月4日 | 1匹だけ残ったトゲアリには女王を喰い殺したミカドオオアリ働きアリを順次導入している。 最初こそ馬乗り行動が見られたが、最近はつかず離れず、という印象。 チューブが短く狭いため、強制接触なのだが、これ、案外いい方向に動いていくかも知れない。というのも攻撃個体が全くいないのだ。 栄養交換は見られないが、攻撃個体がみられないとはいい感じだ。 さて、チューブがそろそろ手ぜまになってきた。 6月にアメイロケを導入するのに使った太く長いチューブがあるのアが、これならミカドの全員を収容でき、かつトゲも・・ 壁面には6月に塗ったベビーパウダーが残ってるはずだし、そんなに動き回るような気温でもなくなる季節なので、冬はこのチューブにぶち込んでおこうと思っている。 しかし寄生種はホントに気を使う・・ |
11月8日 | 急に気温が下がった。 恒温機の温度も昨日まで10℃設定だったのに14℃を示していたりしたが、今は10℃きっかりである。 あとは常温組の動きが止まればクロナガアリ以外は書くことがなくなり、ここもますます間隔が開くかもしれない。 トゲアリのミカドオオアリへの導入だが最近所用でアリにあまり構ってやれず湿度保持だけして増員はしていない。 温度がもっと下がってミカドオオアリが不活性状態になったら、コロニー内に放してもいいかな?とか危険なことを考えたりしている。 いかんいかん、最後の1匹だ。大事にせねば・・ |
11月12日 | 本棚とピタリ適温を使った「温室」に火を入れた。 若干遅いような気もするが、まだ大丈夫だろう。 ここに入れるのは今年はクロナガアリのみ。 それでも久々に見たらわらわらと動いている。 このアリ、やはり寒さには強いようだ。 餌は・・小鳥の餌なのだが、適当な量が見つからない。 いつも多すぎる量を購入して結局ガが発生して使い物にならなくなって捨ててしまう。 使用量は2割も使っていないのではないだろうか。 なんとか少ない量で・・ないかな? |
11月14日 | 最後のトゲアリが死んでいた。チューブ内のミカドオオアリは元気なのに、女王だけが・・ これで今季リトライしたトゲアリはすべてダメになってしまった。 るぱんさん、ごめんなさい。 さて、孤児コロニーになったミカドオオアリコロニーだが、以前サテライト同志を一緒にしたらケンカしなかったという話を聞いたので越冬状態で動きが鈍っていることもあるし、一か八かミカドコロニーに導入してみることにした。 さて、どうなる事やら・・ |
11月18日 | モリシタケアリで面白い現象がみられる。 恒温機内は10℃、湿度は80%くらいで推移しているのだが、女王や幼虫の周りを働きアリが団子になっているのだ。 まさにアリ団子のごとく、ケアリワーカーが丸っこい形になっているのはなかなか面白い。 クサアリモドキではそういうのは見られず、幼虫や女王の周りに群がっているだけ。 この違い、結構面白い。 ちなみに両種とも女王の腹部は完全に縮んでいて春の産卵開始が待ち遠しい。 |
11月19日 | この秋一番の冷え込みになった。 そんな朝のこと。 トビシワの入れものを覗いてみたら働きアリが1匹羽化していた。 こんな寒い時期に働きアリが羽化するのも驚きだが、幼虫がまだ30ほどいる。 去年はこれらを育てようとして加温して結局失敗に終わった。 しかしこれらの幼虫、越冬するんだろうか? |
11月20日 | オオズアリは10℃設定の恒温機に放り込んでいる。 温度を下げた時、幼虫がいたが、育たないだろうと思っていた。 しかし、見てみたら蛹になっている。 こんな低い温度でも成長するとは驚きだが、羽化するんだろうか。 そんな蛹が20個ほど。 他のステージは見られない。 しかしオオズアリも一昨年の採集した時に比べたら減ったなぁ・・・ |
11月29日 | 少し間が空いてしまった.。しかしアリたちは特に動きもないのでまぁ、いいかと思ったりしてしまう。 クロナガアリは現在20ほど幼虫がいる。 この前(といっても一カ月以上前だが)、カゼクサの種を入れておいたのだがそれを食べているようで、さらに放置されていたアワの実もかじりついている姿が見られる。 幼虫体内も色が入っていて、順調そうだ。 去年の日記を見たら温めてしばらくしたら産卵があったとあるが、今のところ産卵は見られない。 夏場、少し乾燥で減らしてしまったので冬場、どうなるか注視していく。 |