2007年7月の観察日記

7月1日 ひょんなことから一眼レフを購入した。そのためし撮り。
まずはクロナガアリ。働きアリが次々と孵っている。去年はかなりずぼらをして壊滅させてしまったが、この分だと大丈夫そうだ。

次はアメイロアリ。何とか働きアリの写真が撮れた。これ、マクロレンズじゃなく、普通のマクロモードなんですよ。だから中々思うような写真が撮れずに苦労したがこの写真が撮れただけでも(前のカメラはピンボケした)買った甲斐があるというものだろうか。まぁ、満足行く写真は5〜10枚に一枚しか撮影できないが・・

ところで、これまでの画像と変わりましたか?
画素数が大きい分より綺麗になっていると思うのですが・・感想を募集。
7月2日 写真撮影の練習のため、しばらく写真が続くと思う。
今日はキイロシリアゲアリ。
これは6月はじめに石の下から出た初期コロニーのほう。働きアリの羽化が始まった。写真左上に色の淡い個体がいるがそれである。
昨日、蜜を与えたら女王のお腹がこれ以上はないというくらいのボンレス。
やはりボンレスは見ていて気持ちがいい。
7月3日 今日はクロオオアリ。去年採集したもので唯一生き残ったものだ。冬が終わる頃、働きアリが2匹まで落ち込んだが今では15匹ほどいて卵も常時15個ほどある状態。この分では今年は秋までには40くらいかな?

伊那で採集したクロオオアリ2匹のうち、1匹のコロニーでいつの間にか幼虫が中齢にまで成長していた。もう1コロニーは卵のまま。
写真を写したがこれはうまく写らなかった。
今年採集のクロヤマアリで働きアリが羽化した。1匹は羽化直後の観察だったようで不自由そうな動きをしていたが明日には活発に動き回るだろう。早速蜜を与えた。
7月4日 今日はアシナガアリ。一時期と比べて幼虫がまた増えてきた。この種類は産卵に周期でもあるのだろうか?

しかし、一眼レフにしてから失敗写真が多いこと!この写真も6枚撮った中で一番ましなものだ。しかし、このカメラのマクロレンズは約10万もするんですよね・・
入門機種とはいえどうなんだろう・・と思ってしまう。写真はきれいになったと思うのだが、いかがだろうか。
7月5日 1日にカメラを購入したことからその撮影練習を兼ねて始まった飼育アリレビュー。
今日はシワクシケアリ。
この種類もどうやらアシナガアリと同じように幼虫が直接餌を齧ってるような形跡がある(じかに見たわけではないので断定は出来ないが)。
去年、馬場先生のお宅訪問をしたときに別荘の庭で初めてクシケアリに刺された。
そのときの跡が私の手首に薄っすらと残っている。
脱走されたら即吸虫管なのだが、今のところおとなしい。
ちなみに下の写真が女王と働きアリのツーショットなのだが・・・

わかりますか?中央のやや大型の個体が女王。私はこの種類を大阪で見たことがなかったのでコロニーを暴いても女王が区別がつかず苦労した。結局土生さんがサンプルとして採集されていたものを頂戴したわけである。
産卵も始まっていて写真上方の幼虫は脱糞をしたようで体がクリーム色の前蛹になっている。
小さい入れ物に入れたので今でも蜜餌のやり方に苦労する。
今の幼虫たちが羽化したらすぐに入れ物を変えなくてはならないだろう。
7月6日 アシナガアリのオスがようやく撮影できた。

大体働きアリと同じ大きさである。オスが4匹いる。オスが生まれた後、幼虫が生まれ始めたということはオスの生産に精力を傾けていたからなのだろうか?
アリレビュー、今日はトビシワ。
ごらんのように幼虫がわんさかいる。

3匹、羽アリが生まれたが現在全て羽を落とした。女王と見分けがつかない。しかしこれまでの経験からある程度時間が経つと殺されるようにも思うのだが・・推移を見送ることにしよう。
7月7日 今日は久々に登場のイトウさん。
メスの羽アリばかりうじゃうじゃいる。

写真右上のほうに腹部の大きな大型の個体がいるが、これが脱翅メスである。ちなみに女王と見分けはつかない。
女王や卵幼虫蛹の大半は石膏の下に縦横無尽に掘られた「地下都市」に運ばれていて中々姿が見えない。
もう一枚の写真は最近すっかり放置されてきたかつての居住空間である。まだかなりのアリが残っているが大半は石膏のほうに引っ越してしまい、成虫が殆どの「大人のたまり場」という様相を呈している。
7月8日 今日はクサアリモドキを求めて枚岡公園にいってきた。
ふもとの神社のところで竹を割ってケアリを200ほどと繭を大量に頂いた。これでいつでも大丈夫と、登山道を登り始めた。
歩き始めて最初見つけたのはクサアリがミミズに集っている姿だった。

登山道を登るとハヤシクロヤマアリが小さなミミズを運んでいた。ハヤシさんもミミズを狩るのだろうか?それともミミズはすでに死んでいたのだろうか?

登山道脇でムネアカオオアリの働きアリがいた。巣は見つからなかったがここにいるということは神社に飛んできているということも頷ける。写真は少しピントが合わなかったが、相変わらず美しい赤色だ。

上っていくとブーンという羽音が。見てみたらスズメバチが斜面に着陸したところだった。スズメバチは怖いがこうやって見たら案外黄色が美しい。
ちなみにこのスズメバチの種類はスズメバチに疎いのでわからない。オオスズメじゃないとは思うのだが自信がない。どなたかご教示いただけたら幸いである。

次に見つけたのはハヤシクロヤマアリの喧嘩シーン。まさに「取っ組み合い」である。

これはハヤシクロヤマアリの巣口。門番だろうか、入り口に働きアリがいて外をうかがっていた。

これはダンゴムシの死骸に集るキイロシリアゲアリ。キイロシリアゲがこんなに集るのを久々に見た。

クサアリが行列を作っていた。夏のこの時期、彼女たちの活動も非常に活発だ。

この辺りは展望台への道で展望台ではなく脇へ降りていく道なのだが、この辺はクサアリが多く生息していると知っていたので展望台ではなく降りる道を選んだ。そうしたら念願のクサアリモドキ女王が!写真に撮ったがピンボケだったので載せないがまずは1個体確保。
飛んでいないのかと冷や冷やしたが少数だが飛んでいたのを確認した。
道を降りていくと脇で落ち葉ががさがさ言っている。何かと思うとノコギリカミキリと思われるカミキリムシだった。

公園事務所のほうに移動。そこで斜面に巣穴をあけているアシナガアリを見つけた。

経験から巣口は大きいのに掘ると中々女王が出ないのがこの種類なのだ。シャベルで一堀りで女王が出そうなんですがねぇ・・
シデムシと思われる虫の幼虫が甲虫の死骸に頭を突っ込んで中身を食べていたので1枚。

殻が毛むくじゃらのカタツムリがいた。珍しいと思ったので1枚。

椋ヶ根橋付近を歩いていたらようやく2匹目のクサアリモドキの女王!今度はピントがあった写真が撮れた。

採集結果。ケアリコロニー(働きアリと繭、少しばかりの有翅オス、メス)、クサアリモドキ女王2匹。このうち1匹はW20ほどまで衰退した先月のクロクサアリ女王採集の際に採集したコロニーに投入。現在攻撃は見られない。
もう1匹はケアリコロニーの働きアリの数が多いのでチューブでお見合い。うまくいけばいいのだが・・
余談だがケアリコロニーを採集した際、「ミラクルX」もかなり取れた。さて、この資源、どのアリにどのように与えようか・・
7月9日 飼育種レビュー。今日は一気に3種類。
まずは今年採集のクロヤマアリ。繭がやけに多いがこれはコロニー採集したクロヤマアリコロニーから20個ほど導入したものが次々と羽化している、という状態だ。

ちなみにコロニー採集のクロヤマアリはピタリ適温に入れてから結露がひどく撮影できる状態にないので省略。しかし餌場に出されている繭はかなり多いので増えていくだろう。
次は6月に枚岡で採集したムネアカオオアリ。いざ撮影してみたら女王にしかピントがあっていなかったが子供は繭まで成長した。時々蜜餌を与えて栄養補給をさせている。

次、ミカドオオアリ。不鮮明な写真だがクロオオアリのメイドさん2匹がいる。自前の子供は一匹が繭まで成長した。しかし、どかどか産卵するわけでもなく、まだまだ目が離せない。


さて、昨日コロニー採集したケアリになんとアメイロケアリが先に寄生していたことがわかった。多一緒に紛れ込んだ土の下にいたらしくぜんぜん気がつかなかった。しかし、見ているうちにどんどん弱っていってお亡くなりになってしまった。また、チューブでお見合いさせていたクサアリモドキ女王1匹も弱って死んだので急遽衰退していたケアリコロニーから女王を巣部屋にぶち込んだ。最初こそ一部の働きアリが足に噛み付くようなしぐさを見せたが今日になってみたら少数だが周囲に働きアリを従えている。面白いことに中心部と思われる繭や幼虫がたくさん積み上げられたところにはおらず飼育箱のすみっちょにこじんまりとしている。野外で進入したときも最初はこんな風にすみっちょで大人しくしてるのだろうか。
7月9日 デジタル一眼を購入したことから始まった飼育種レビューも今日は最終回。まぁ、このシリーズに少し飽きてきたからでもあるのですが・・
今日は4種類、一気に行きます。
まず、チクシトゲアリ。実は最近元気がない。繭の数も減ってきているし、卵の数も少ない。一向に石膏の部屋に移らず、乾燥した餌場に大量に屯している。

そういえばここ数ヶ月、アリ玉の中にいるであろう女王を一向に見ていない。形態差が少ないので見つけるのに苦労してしまううえ、最近忙しく中々じっくり・・というわけにも行かないのが泣き所だ。
次、オオズアリ。蛹が羽化を始めた。

色の淡い個体が写真にも写っているがその他にも兵アリも3個ほど蛹を確認している。餌の食いはコンスタント。どかっと食うことはない代わりに食が細ることもない。温度さえ管理できたら割といけるかも?
次、ヤマクロヤマアリ。

先の長野オフで採集。多雌というが私が掘り当てたときには女王は1匹だけだった。クロヤマとはまた違う色艶がそそるのだが、どうも調子づかない。卵は少数あるのだが餌の食いがそれほどよくないのだ。なんとか増えて欲しいのだが・・
最後はウメマツオオアリ。4月に猪名川の河川敷の枯れ枝から採集。

最近、チューブにこもる個体が増えている。しかし一時期よりはミールワームを食べるようになったし、女王も時々見かけるが元気そうだし卵幼虫蛹もそこそこあるのでまぁ大丈夫かな?
この種類、給水チューブに沿って石膏に穴を開け、その穴が容器の底辺に達すると横向きに穴を掘り、いまいち観察できない部分がある。まぁ、イトウさんほど派手に掘ってはいないのだが・・

クサアリモドキは依然働きアリに足を噛まれたりしている。しかしよく見たら太くなっている脚部は働きアリが咥えるのがやっとという大きさのようで時々引きずったりはされるもののすぐに諦めて去っていき、大規模な攻撃は今のところ見られない。
私としては早く栄養交換をして欲しいのだが・・・(女王の体力面を考えて)それとも私の見ていない間に小規模ながらでも栄養を貰っているのだろうか?とにかく体力的に考えて週末までが勝負だろう。週末以降も生きて腹部がボンレスになったら成功なのだが・・
7月11日 連日取り上げているクサアリモドキ。未だに完全になじんだとはいえず、栄養交換も見られない。単独で所在無くうろうろするだけである。
しかし、前にチューブに入れたクサアリモドキがすぐ死んだことを考えたら、採集して今日で3日、案外栄養を貰っているのかもしれない。
下は採集したケアリコロニーの一部。

繭の山がこれの2./3くらいのものがもう一つある。どんどん羽化してくるだろう。とにかく寄生さえ成功したらこっちのものだが、果たしてどうなりますやら。
7月12日 クサアリモドキ女王が死んでしまった。昨日から弱っていたので心配してチューブに入れ替えたが時すでに遅しだったようだ。
さて、今日の大阪地方は小雨が時々ぱらぱらと降るものの本格的な降雨はなく、夕方には雨がやんで蒸した。
そこでいてもたってもいられなくなり、6時過ぎから枚岡に出かけた。
到着したとき、すでに7時前。夜の帳が降り始めていた。そんな中早速枚岡神社でクサアリモドキ脱翅メスを採集。飛んだのを確認した。
自動販売機や水銀灯を見て回ったがトビシワのオス、メス、クサアリモドキと思われるオスは見られるがアメイロケは見られなかった。
そこでいつもと趣向を変えて額田山の方から降りてみた。
すると、住宅の大きな看板があってそこに光が照らされてるというところがあった。
見てみたらトビイロケアリ女王とオスが割りと集まっており、交尾している個体も見られた。ほかの場所でもクサアリモドキのオスやトビイロケアリの雌雄は見られたがクサアリモドキは有翅メスが1匹採集されただけであった。
しかし、灯火採集がこんなに面白いものだとは思わなかった。今まで夜になれば人通りがぱったりとなくなるところだったので怖くていけなかったが一歩踏み出してよかった。
地元でコンビニのそばを通ると今まさに飛び立とうとするトビイロケアリメスがいた。
はて、うちの近所ではこの種類、朝に飛ぶんだけど・・
クサアリモドキ脱翅メスは昨日死んだクサアリモドキの導入用にと羽化したばかりの働きアリ3匹と繭数個の入ったチューブに入った。今のところ攻撃行動は見られない。

飼育していたアリのうち、6月はじめに採集したクロヤマアリの女王が死んでいた。折角1匹とはいえ働きアリを生産したのに残念至極である。繭と働きアリはコロニー採集したクロヤマアリの大コロニーに合流してもらった。
余談だが、枚岡駅で電車を待っていたとき、アゲハモドキが光にやってきていた。
デジカメを持っていなかったのを本当に呪った。
7月13日 クサアリモドキに昨日ケアリのコロニーから働きアリを1匹導入していたが、その1匹かどうか不明だが今日になって1匹死んでいた。女王がハミハミしたのではないらしく、原型を留めている。観察している限りでは古参の働きアリが攻撃してるしぐさはなかった。
そこで真相をはっきりさせるために働きアリを一気に10匹ほど入れた。
最終的には30ほど入れてなじんだところでケアリコロニーに導入しようかと思っている。
去年までこの導入を面倒くさがって敬遠していた寄生種だが、こんなにアツいとは思いもしなかった。
繭ももう少し導入して安定化を図るつもりである。
7月14日 不思議な現象がある。伊那でクロオオアリの女王を2匹採集した。
そのうち1コロニーはもう繭まで育っているのだが、もう1コロニーは未だに卵ばかりなのだ。
食卵でもしているのだろうか?
クサアリモドキは更に働きアリを増強。どれくらいをめどにコロニーに放してやろうか・・
しかしこの種の脚部は太いのだがこれが見事にケアリの顎で一杯一杯の太さなのだ。
よって攻撃されても足をもがれるとかそういうことにはならないようだ。
しかしクサアリモドキは巣に進入するとき、アメイロケのように匂い付けをしないのだろうか?
7月15日 台風も過ぎ去り、時折強い風が吹くが夕方、枚岡に行った。
しかし、全然飛行の気配がない。明かりにも羽アリは見られなかった。
かろうじて枚岡神社境内でクサアリモドキ脱翅メスを1匹採集しただけだった。
さて、昨日からにおいつけをしていたクサアリモドキだが働きアリを増強しても一向に攻撃を受けなくなった。そこで喜び勇んでコロニーに入れてみたら・・攻撃されてる・・この種は野外ではどうやって潜り込んでいるんだろう?それと去年見たケアリの蟻道に沿って歩いていたまったく攻撃されないクサアリモドキ脱翅メス。
うーん・・うまくいかない。
7月16日 一昨日、ムネアカオオアリに初めての働きアリが生まれた。

女王の半分くらいしかない。しかし、これから増えていくだろう。とにかく初子が羽化してほっとしたところ。
次はヤマクロヤマアリ。調子付かないと思っていたが、よく観察したら卵幼虫と育っている。それほど数は多くないが、コオロギの食いもよくなってきているし、一安心かな?

女王と働きアリの写真だが、こうやって改めてしげしげと見たら女王の色艶がクロヤマとはまた一味違っていて美しい。ヤマアリ系はきれいな種類が多いなぁ。
クロナガアリ。すごく調子がいい。働きアリがQ2のコロニーでやや出遅れているほかは至って順調。この分だとすぐに巣部屋の増設を考えなくてはならないだろう。

最後はアシナガ。一時期幼虫が激減して心配したが最近復調、幼虫がわんさかいる。
頭を餌に突っ込んで食べるという例のスタイルも見られる。
7月17日 クサアリモドキの入ったチューブをタッパーに入れ、片方の口を開放。
さらにケアリコロニーからいくばくかの働きアリを放り込んだ。徐々に増やしていって最終的になじんだところで飼育容器に移し替える・・というのを目論んでいる。
衰退していたケアリコロニーにも大コロニーのケアリのところから繭を20個ほど失敬して導入。
何とか軌道に乗って欲しいところだ。
7月18日 クサアリモドキ続報。
昨日、導入したときにはなじんだと思われる働きアリたちに囲まれていたチューブに住まうクサアリモドキだが、朝見たらチューブの外に出ていた。若干噛んだりといった攻撃も受けているようだった。
夜になってみたらチューブの入り口付近にいる。若干攻撃を受けているようだが、大規模なものではなく、大半のものはわれ関せずといった感じで巣の奥にある蛹の世話をしている。
しかし、こんなにややこしいなら噛み付いて体臭を身に着けるアメイロケのほうがどんなにか楽だっただろうか・・
もう一つのなじんだと思われるクサアリモドキもケアリの群れを出て単独でタッパー内をうろついている。時々コロニーにぶち当たるが長居はしない。
さて、そのお付きにするためのケアリが200ほどいたのだが、繭がどんどん羽化してどう見ても250から300はいそうだ。ここにもぐりこませられたらどんなに安定するだろうか・・
ミールワームをそのまま入れても翌日には殻を残すだけ。蜜の食いも極めていい。
7月19日 ムネアカオオアリに第2子が生まれた。繭もまだ少しあるし、産卵も始まっているので女王の突然死さえなければ大丈夫だろう。
伊那で採集したクロオオアリのうち、卵ばかりだったコロニーのものにも幼虫が出始めた。何とかうまくいって欲しいものだ。
ヤマクロヤマアリはいつの間にか育った幼虫が数匹だが見られるし、コオロギも割りと食いが良いので戦々恐々ながらも軌道に乗った!?
クサアリモドキ、衰退コロニーに入れたものはなぜかケアリとなじもうとせず、離れたところにぽつねんといる。
もう一匹、順次ケアリを導入しているものは湿度保持用のためのメラミンの下に少しの従者と思われるケアリとともにいる。お互い喧嘩はしていないようだが、早くなじんでチューブのほうに御移動願いたいものだが・・
7月20日 ムネアカオオアリの働きアリが4匹になっていた。この分なら年内には10匹は超えるだろう。
ミカドオオアリなのだが、未だに繭が羽化しない。幼虫は大きくなっているし、肉餌も食いが良いとはいわないがそこそこ食べてるようなのでいつミカドの働きアリが羽化するんだろうとやきもきさせられている。
オオズアリに羽化したての兵アリがいた。マニュアルモードでこんなにましな写真が撮れたのは久々だと自画自賛してみる。

クサアリモドキ1個体はどうやらなじんだ模様。本巣には入っていかないが、メラミンに居座ってその周囲にはお付となったケアリの働きアリが20ほどいて始終グルーミングをしているようだ。
もう1個体は・・どうなんだろう?ビミョー。
7月21日 クシケアリのコロニーがひそかに順調。卵もたくさんあるし、採集したときに幼虫だった個体は殆ど蛹になった。
ミールワームの食いもいい。この分だとすぐに今の容器が手狭になって餌換えに苦労するだろう。なんといってもこのアリは刺すのだから・・
ミカド、調子付かない。2個体繭まで成長していたのだが、食べてしまった。蚊を与えてもそ知らぬ顔。うーん、難しいぞ・・
7月22日 待ちに待った関西オフ会。枚岡駅に10時半集合で集まることになった。私は電車を1本乗り遅れて10分ほどの遅刻となったが駅に着くとkuroyagiさんが待っていた。
トムエーズさんがこられるというが姿が見えないのでしばし駅前で待機。
その間、イトウオオアリかウメマツオオアリと思われる有翅メスが飛び立とうとしていた。写真を写そうとしたがすばやかったので良いのは撮れなかった。
その間、kuroyagiさんはレンガの上に例の卵餌を数滴落としておられた。
最初ムネボソと思われるアリがなめに来ていたがやがてケアリが続々とやってきて占有してしまった。かなりこの場所では優占している種類のようだ。

その周囲ではケアリのオスも見られ、とんだことを確認。
11時まで待ったがトムエーズ氏が来られないので枚岡神社から登山コースへ。
ケアリの飛行日だったようで脱翅メスが至る所で見られた。

私も1個体持ち帰った。
少し登っていくと登山コースに入るのだが、風がよどんでいるのかすごい湿度で汗が流れ落ちた。しかしそんな中、アシナガアリの羽根が一枚だけついた女王を発見!写真撮影後採集しようとしたらどこかに消えてしまった。

残念だったが、羽根つきの女王を撮れたので満足することにした。
登山コースを登ってくとケアリの女王がアシナガアリに襲われている光景に何度も出くわした。
撮影したがピンボケだったのでこの写真は去年後半の観察日記の写真を参照願いたい。
上りきると、アシナガアリがミミズを襲っていた。かなり貪欲な食欲を見せ付けられた。

登山コースの途中で昼になったのでベンチで昼食をとった。
そのときかなり体型のいいクロオオアリがいたのでkuroyagiさんが例の卵餌を与えると一心不乱になめ、どんどん腹部が大きくなっていく。

また、この場所で面白い発見があった。私が高菜のおにぎりを食べていてその高菜が一欠けら落ちた。見ていたらトビイロシワアリがどんどん集まってくる。漬物にたかるアリ・・こんなの初めて見た。

展望台へ。そこでトムエーズ氏がなんと到着。まったく土地勘のない場所でよくめぐり合えたと驚嘆する一行。展望台でアシナガアリの脱翅メスを採集、トムエーズ氏もケアリ女王を採集して記念撮影。その後少しずつ山を下り始めた。
道脇に腐り果てた桜の倒木があった。表皮をめくってみたらアミメアリの大コロニーがあった。おそらく万は超えていただろう。

しばらく降りるといかにも怪しげな縁石があった。それをkuroyagiさんがドライバーでひっくり返すとハヤシクロヤマアリのコロニーが出た。女王はいなかったが、羽アリになるであろう繭、そしてオスが見受けられた。まだこの日は飛行まで間があるようだった。

さらに下り、また怪しい縁石を発見。左右に分かれていたので左側を開けるとクロオオアリの繭が詰まった部屋が出た。そうして右側を開けると女王のいるクロオオアリコロニーが!働きアリの大きさから見ておそらく2年目くらいだったのだろう。トムエーズ氏の吸虫管が細かったので私のペットボトル吸虫管で吸い取った。トムエーズ氏がお持ち帰り。
山を下り、椋ヶ根橋のあたりで斜面が雨で少し崩れて木が流されてきてるのがあった。その根元を見たらクサアリの見事なカートン巣ができていた。

そうして散会。結局私の収穫はクサアリモドキ脱翅メス1匹、ハリブトシリアゲアリ脱翅メス1匹、ケアリ女王1匹、アシナガアリ女王3匹であった。
7月23日 なじんだほうのクサアリモドキだが、採集したときより明らかに腹部が大きくなっている。
まだボンレスとは言わないが、最初は胸部のほうが大きいくらいの印象だったのに、今では腹部のほうが胸部よりやや大きいくらいだ。時々、思い出したように単独で入れ物の中をうろつくがすぐに働きアリがわらわらとまとわりついて常に20匹ほどが取り巻いているという状況。しかし、働きアリが大勢いる中には入っていかない。完全に匂いがなじんでからなのだろうか?
シワクシケアリに昨日kuroyagiさんからいただいた卵餌を与えたら大挙してなめている。そういえば最近蜜を与えていなかったからなぁ・・
7月29日 昨日、順調だったクサアリモドキをやってしまった。
朝見たときは元気だったので安心して帰宅したら死骸が累々と・・
メラミンがタッパーの中なのにいつの間にか乾燥していたこと、この日は卵餌が底をついていたので餌やりをサボったので給水の手段がなく死亡したと思われた。
仕方なく2ヶ月前に採集したケアリのところに導入。喧嘩はなかった。
しかしなぜかクサアリモドキが孤立しているように思える。時々栄養交換は見られるが大抵一匹。うまくいくのか?
心配になったので枚岡に採集に行ったがこれまたみごとになにもいなかった。
下はその中見つけたセミの幼虫にたかるキイロシリアゲアリ。壮観だ。

ケアリは先週で終わったのかもしれない。
そう思い、失意の中帰宅して買い物に出かけた。帰ってきたら家のそばにてクサアリモドキ有翅メスが!あわてて採集し少ないほうのケアリに導入した。しかし、これ、羽落とすかなぁ・・

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