1月1日 クロヤマアリ、働きアリ約30、女王5で越冬中。従来の巣で働きアリの死亡が止まらないので12月31日に入れ物をプラスチックの密閉容器にメラミンで湿度を保つ入れ物に変えた。餌やりが苦労するが仕方がない。

※透明な玉は水滴。背景が暗くてすみません・・

クロナガアリは働きアリ約10、女王4で越冬している。茶色の小さなものはカゼクサの種子。


こちらは2004年秋に長野県伊那で採集してきたコロニー。昨年夏には働きアリ50ほどにまで増えたが秋に大崩壊して今は女王1、働きアリ2。

こちらは去年11月に枚岡公園で採集したトゲアリ女王女王1、働きアリ3。産卵は見られない。女王はスポンジにつかまっている左の上のほうの個体。


もう一つ、こちらはるぱんさんに贈っていただいたトゲアリ。土生氏にいただいた働きアリだけのムネアカオオアリに寄生させている。こちらも産卵は見られない。


トビイロシワアリは羽アリがまだ数匹残っている。しかしある程度日にちが経つと食われているようだ。全部メスの羽アリでオスが一匹もいないのは興味深い。
1月2日 クロヤマアリ、入れ物をあけたらパニックになる。この入れ物換えたほうがいいのかな・・


トビイロシワアリにミールワームをそのまま与えると働きアリが集まって噛み付いている。
数時間で殺してしまい、その後殻に小さな穴をあけて中身を食い尽くす。残るのは殻だけ。

1月7日 クロヤマアリにミールワームをきったものを与えると働きアリが顔を突っ込んでいる姿が見られた。ミールワーム自体は決して大きくないのだが働きアリもそう大きくないのでうまく切断面に顔が入るようだ。しかし奥までは食べきれないようだ。刻み方を考えないと。
産卵は見られない。女王の腹部も大きくない。
1月8日 クロヤマアリに卵が10個ほどあるのを見つけた。昨日は一つも見あたらなかったので今日産卵したと思われる。女王5でどの程度まで増えてくれるか、働きアリが羽化するまで絶滅というリスクを背負って観察していくとする。
他のアリは産卵なし。クロナガアリには正月には卵があったのだが食われたのか見えないところに隠されたのかそれ以降一度も卵を見ていない。
1月22日 クロヤマアリの卵が増えてきている。ミールワームよりも蜜餌をよく食べる印象を受ける。

クロナガアリは幼虫が少しずつではあるが成長している。卵は見られない。タンポポ、イヌタデともに食べないので底が見えてきたカゼクサを導入。
1月30日 クロヤマアリ、幼虫を確認した。例年より1ヶ月半も早い。ピタリ適温の上で容器を置いているからだろうか。
2月19日 クロヤマアリは今月の最初のあたりに幼虫がいなくなって以降、卵はあるのだが孵化していない。乾燥してるようなものが見受けられるのだがピタリ適温はやめたほうがいいのだろうか?
トビイロシワアリは少数ながら卵幼虫蛹の各ステージが見られる。羽アリの幼虫も2匹いる。
2月26日 4年目さんにチクシトゲアリをいただいた。以前から飼育してみたい種類だったので非常に嬉しい。
4年目さん、ありがとうございます!
3月3日 チクシトゲアリにミールワームの欠片を与えてみた。すると働きアリが集まって食べていた。
蜜を目に付くところにおいてみたが反応はなかった。


チクシトゲアリのアリ玉
3月10日 ヨーロッパイエコオロギの幼虫(体長約3ミリ)が200匹届いた。ムネアカオオアリ、クロオオアリ、クロヤマアリ、ミカドオオアリ、チクシトゲアリに与えてみたらムネアカオオアリとクロオオアリはなぜか無視だったが他はよく食べていた。特に最近ミールワームを食べなかったミカドオオアリが食べたのは嬉しい。

コオロギを食べるミカドオオアリ。


チクシトゲアリの女王(中心からやや左の左向きの個体)
3月17日
トビイロシワアリがミールワームにあけた穴。直径はおよそ1ミリ。


脱翅メス(未交尾?)を攻撃するトビイロシワアリの働きアリ。
3月19日 クロヤマアリ、原因不明で女王3匹が死に、女王2、働きアリ約20匹。心配だ・・卵は未だ孵化しない。


ムネアカオオアリで幼虫の成長が始まったので一枚。


トビイロシワアリ、久々に蛹が表面に出ていた。計数は出来なかったが50から100はあると思われる。羽アリの幼虫も数匹成長している。
3月25日 4年目さんと大阪府大に行ってきた。目的はクロヤマアリの巣口に植木鉢をかぶせること。
今日はいい天気で、温度も高かったので色んな虫が見られた。


トラップの写真。クロヤマアリの巣口に逆さにして底部の穴を石でふさいだものを巣口に置いた。
暖を求めてアリが上がってくるというもの。


ナガメと思われるカメムシがいたので写真を一枚。


ナナホシテントウも日向ぼっこ。


トビイロシワアリの噴火口状になっている巣口


甲虫の死骸を運ぶクロヤマアリ。


ミミズと思われる乾燥した物体を運ぶクロヤマアリ。なぜ野外のクロヤマアリってこんなに勢いがあるんでしょうね・・


何バチなんでしょうね?美しかったので一枚。


頭がもぐっていますがハサミムシ。


タンポポで蜜を吸うモンシロチョウ。

帰り際、最初に仕掛けた植木鉢をあけてみたら30から50ほどと思われる働きアリが入っていた。前途有望だ。明日以降、曇りがちの天気だというので来週土曜日に訪問することにした。
3月28日 チクシトゲアリに繭が出来ていた。働きアリと大体同じ大きさで色は白色。羽化が楽しみだ。


チクシトゲアリの働きアリと繭


もう一枚。


繭を作っているチクシトゲアリ幼虫
4月1日 大阪府大に植木鉢トラップを見に行ってきた。
今日は曇天のせいか(温度はそこそこあった)、殆どの鉢にかなりの数のクロヤマアリワーカーが入っていたが、女王は中々見つからない。
次々に見ていき、ようやく一個体採集できた。
採集方法は吸虫管を使うことはなく、壁面にベビーパウダーを塗ったタッパーウェアに植木鉢をさかさまにしてとんとんと叩くだけ。
それで中のおびただしいアリが玉になって落ちるのだ。
植木鉢内部のおびただしいアリを撮影したが、なぜかピンボケでぼやけていたので載せない。

採集したクロヤマアリ女王。

採集したクロヤマアリ。黒くなってる部分はアリの密集部。
4月8日 先週に引き続き、4年目さんと大阪府大に行った。クロヤマアリトラップの開封作業である。
トラップを10個近く見て回ったが、どれにも働きアリは夥しい数が入っているのだが、肝心の女王がいなかった。植木鉢を開くと、塚のように土が盛り上げられていた。



トラップ内のクロヤマアリの一部。今日も蓋を開けてすぐの写真は撮影したのだがぼけてしまった。無念。


巣口を拡張するトビイロシワアリがいたので一枚撮影した。
4月9日 4年目さん、kuroyagiさんと猪名川河川敷に行った。目的はクロナガアリの結婚飛行の観察。
残念ながら飛行は行われず、したがって羽アリもいなかったが巣は確認でき、クロナガアリの活性も高かった。詳細はこちら
4月10日 2003年採集のクロヤマアリが壊滅した。3月20日ごろから急速に死に始めて入れ物を換えたりしたが、効果は見られなかった。
以後、飼育しているクロヤマアリコロニーの表記は今年採集のものとする。
4月11日 トビイロシワアリにオスが生まれているのを見つけた。華奢で美しい。
4月16日 今日も猪名川に行ってきた。前日まで雨が続き、今日になってようやくやんだのであるいは、と思ったのだが、2時ごろから曇って冷たい風が吹いて飛行はなかった。また、巣口の改修が急ピッチで行われていた。

下の写真は巣のあった猪名川河川敷の概要。
4月18日 予想外に時間が出来たので、これ幸いと猪名川河川敷に行ってきた。
今日は温度が上がり、少し暑いくらいの温度だったが、そのためかクロナガアリの飛行に遭遇できた。
河川敷到着はお昼の2時前だったが、オスの羽アリが蚊柱のように群れて飛んでいる箇所もあり、その中で新女王が飛んでいくという光景であった。新女王は体が大きく飛んでいてもすぐにわかった。
下の写真はその時の蚊柱ならぬ「アリ柱」を撮影したものだが・・写真中の黒いごみのような物体が羽アリである。うまく撮影できず申し訳ない。これでも拡大してると言い訳してみる。

しばらく歩くと、まさに飛行直前という光景に遭遇できたのでシャッターを押した。

巣から出てきたクロナガアリ有翅虫

もう一枚。

3枚目。

草から飛び立とうとしているクロナガアリのメスアリ。
時計を見ると時間は2時少し前であった。その後、羽アリは大空へと飛び立っていった。

地上に降り立ったクロナガアリの新女王アリ。
2時を過ぎると巣立ちは終わったようで巣口はひっそりしていた。
このことから、クロナガアリの巣立ちは午後1時から2時ごろにかけて行われるのではないかと思った。
また、新女王が飛び立つ横で、既に羽を落とした女王がいたりもした。
その後、観察から結構な数の女王がとびたったと思い、集団で巣作りしている現場を撮影しようと粘ってみたが残念ながらそれはかなわなかった。
本日の収穫:クロナガアリ新女王7匹+写真。
集団巣作りに遭遇できたらパーフェクトだったがこれでも十分だ。
なお、アメダスで池田市付近の2時の温度を見たら22℃ということであった。
湿度に関してはわからないが、土曜日ごろまで愚図ついた天気で雨が降った。
地面は少し湿っている程度でからからに乾燥しているわけではなかった。
余談だが、今日は黄砂が少し多く、空が白んでいた。
最後に戦利品であるクロナガアリ新女王を撮影したものを載せておく。


4月30日 枚岡公園に行ってきた。目的はアリの観察および出来る範囲での採集。
今日は午前中曇りがちだったが、昼からは晴れてきた。
まず見かけたのはアシナガアリの喧嘩シーンだった。

まず、登山道で石をめくるとアメイロアリの比較的大きなコロニーに当たった。
新女王はまだ巣内にいて2,3個体逃げ回っていた。しかし、女王は見つからず、やむなくリリース。
それから、少し山をのぼり、石をめくるとハヤシクロヤマアリの女王が出てきた、単独で。
こんな事例は初めてなので採集しようか迷ったが結局採集した。
こうして写してみたらどうなんだろうか?クロヤマにも見えるのだが・・白色蛍光灯下で写したので白っぽくもあるのだが・・どなたかご教示願えたら幸いである。

道すがら、持参していたスコップで斜面のアリの巣を掘ったりした。対象は主にアシナガアリとハヤシクロヤマアリ。ハヤシクロヤマアリは特にだったが働きアリはたくさん出るのだが、女王が一向に出なかった。
その後、もう少し上がったところで斜面を何気なく崩すと、アメイロアリの小さなコロニーが出た。最初、女王が出たのですぐにわかったが、小規模コロニーなので働きアリを見つけるのに苦労した。しかし何とか10匹にも満たなかったが、働きアリも採集した。
展望台を通り過ぎ、クロナガアリの生息地を訪問してみたらその中の一つの巣で新女王の飛び立ちに遭遇できた。

オスは周りにはいなかったが、うまく交尾相手を見つけられたのであろうか?
帰ってアメイロアリをケースに入れたら撮影できないチューブの隙間に皆引っ越してしまった。
5月3日 今日は飼育しているアリの一部を紹介して行こうと思う。
まずはクロヤマアリ。数日前に繭が出来て徐々に繭が増えてきている。ただ、働きアリの大きさに比べて幾分小ぶりなのが気になるところである。

お次はチクシトゲアリ。一昨日から働きアリが羽化を始めている。色の淡い個体がそれである。

次はムネアカオオアリ。先週末から繭が出来始めている。幼虫も大きくなっている。

お次はクロオオアリ。働きアリが3匹しかいないのだが女王の産卵も始まった。くわえている大きな幼虫は先ほどのムネアカオオアリコロニーからいただいた幼虫である。

次はキイロシリアゲアリ。昨年秋、土生さんに送っていただいたもの。現在は卵であるがこれからが楽しみである。ひっくり返っている個体は蓋を開けた際にころがった個体であり、死んでいるわけではない。

なお、クロナガアリ、ミカドオオアリ、ウメマツオオアリ、トビイロシワアリ、アメイロアリは写真がうまく撮影できなかったので省略した。
5月10日 ムネアカオオアリに蛹が増えてきた。幼虫も大きく育ち、すこぶる順調である。

クロヤマアリも繭がかなり増えてきている。最近ミールワームの食いがいまいちなように思えるのが気がかりではあるが・・

ところで、芋虫は餌としてかなり優秀なのではないかと思い始めた。
下の2枚を見てもらいたい。チクシトゲアリに3センチほどの芋虫の死骸を与えてみた。
一晩経ったら皮だけ・・ミールワームよりも受けがいい。

芋虫を貪るチクシトゲアリ

一晩経ったら・・すごい!
クロヤマアリにも5センチほどのやや大きな芋虫の死骸を与えてみた。最初はおずおずとしていたがやがて集まっていた

こちらは先週採集したオオズアリ。コンクリートをめくったら女王がいた(写っていないですが・・)。
コロニー全部を採集したかったが、逃げられたりして、働きアリは20ほどである。写真中央で働きアリが群がっているのはシロアリの死骸。
5月21日 昨日までの雨もやみ、今日は五月晴れになった。今日にアリが飛び出すのではと思い、昼頃から枚岡公園に出かけた。
2時前から椋ヶ根橋のクロオオアリの1コロニーが飛行を始めた。オスとメスが出てきては飛び立っていく。メスアリは体が大きいのですぐには飛び立てず助走が必要のようだった。

とびたちが終わり静かになったので周囲を歩いていたらアメイロアリ女王、イトウオオアリ(?)の女王を採集したが肝心のクロオオアリ、ムネアカオオアリの女王は全然見つからなかった。
同じ頃、石の上でアメイロアリのオスと見られる小さな羽アリが一定の距離を保ちながら群れているのを見かけた。小さすぎてうまく撮影できる自信がなかったので撮影はパス。
夕方4時半頃にだめもとで枚岡神社のほうに移動。その道中で羽音がするので見てみたらムネアカオオアリの有翅女王であった。当然採集。
神社についタラ早速クロオオアリのメスの死骸があった。もう飛び終わってどこかに潜ってしまったかと危惧したがそうではなく、この時間から次から次へと女王が見つかった。
境内にはクロオオアリのメスの死骸が結構あって去年の経験からアブではないかと思っていたが、そうであった。アブには疎いので種類まではわからない。どなたかご教示願いたい。

このアブ、よほどアリが美味しいのかがっしり挟んで離さなかった。死骸はすべてメスでオスは皆無であった。この環境ではアブの捕食というのは結構重要なファクターになっているのかもしれない。
時間は5時前であった。羽音がそこかしこでしていた。見てみたら飛行を終えたと思われる女王がなぜか再び飛ぼうとしていてその羽音がしていたのだ。下は再び飛ぼうとしているムネアカオオアリのメスアリ。

ムネアカオオアリ、クロオオアリが主であったがミカドオオアリも2個体だけ見つけた。といっても1個体は腹部がなく、もう1個体は死骸であった。
そこかしこで有翅個体や脱翅個体がうろうろしていた。どうも次から次へと参道に下りてきているようで少数ずつが絶え間なく、という感じだった。
ここで4年目さんが合流。クロオオアリ脱翅個体2個体とヨツボシオオアリの脱翅個体1個体を交換して帰路についたのだった。
帰って入れ物に分けてみたらクロオオアリ4個体、ムネアカオオアリ3個体の収穫であった。
5月27日 数日前からクロヤマアリの羽化が始まった。白い個体は弱弱しく、かつ美しく見える。

飼育容器。100均の小物入れの底に石膏を2センチほどの厚さで敷き、箱の側面には穴を開けてチューブでつないだ。

最近、クロヤマアリはメイプルシロップをよく飲む。3日も放置しておいたらメイプルを与えたらたかる。

トビイロシワアリで再びオスが生まれた。か細い体に白い羽。中々美しい。

こちらは月曜日に枚岡公園で採集したもの。ケブカツヤオオアリとのことであった。腹部の縞模様が特徴的。
ウメマツオオアリ女王くらいの大きさ。もう少し大きいかと思っていた。
5月29日 ムネアカオオアリになぜか裸蛹が生まれた。写真では一個だが実際は二個ある。ピントが合わなかったのでぼけてしまっているのだが・・お分かりいただけましたか?

トビイロシワアリも活性が上がっていてミールワームの蛹をそのまま入れたら襲っている。

こちらはオオズアリ。ようやく女王の撮影が出来た。幼虫も孵化し始めていて中々いい感じである。

また、ハヤシクロヤマアリにクロヤマアリの繭を2個導入したのだが今日、2匹の働きアリの羽化を確認。写真撮影しようとしたら大パニックになったので写真はなし。
6月3日 大阪府大に行った。目的はクロヤマアリをハンドペアリングさせるための巣内の羽アリ採集だったのだが・・
掘っても全然見つからない。辛うじて大型の繭が3個。どうやら大阪ではまだ羽化していないようだ。
6月4日 ケブカツヤオオアリ、産卵は見られないが腹部が大きくなってきた。特徴的な縞模様も顕著だ。

もう一枚。

オオズアリにミールワームの断片を与えたら兵隊アリが動員されてきた。

ハヤシクロヤマアリはクロヤマアリの働きアリ2匹を導入。ようやく写真が撮れた。

飼育しているクロヤマアリ、繭はたくさんあるのだが卵がなくなってしまった。どうやら産んでいないようなのだ。毎年、夏には幼若個体が居なくなるのだが、これは夏眠なのだろうか?
6月11日 今日は写真はなし。ご容赦願いたい。
ケブカツヤオオアリ、4年目さんにいただいたヨツボシオオアリであるが産卵せずに死んでしまった。
ケブカツヤオオアリは腹部が結構膨張した状態で死んでいるので寄生蜂か寄生バエが入っているかもしれない。何か出てきたら報告したい。
クロヤマアリは後日確認したところ、春先ほどではないが卵があった。餌の食いも結構良く、大丈夫かな?
6月12日 今日は普段とは趣向を変えて不調なものたちを紹介していく。ここで紹介しないと忘れ去られたまま絶滅してしまうこともありえるので・・
まずはウメマツオオアリ。2004年秋の伊那オフ会で採集。一時は隆盛を誇ったが去年秋頃から死者が出て一時は壊滅の危機もあったが入れ物を換えて集中的に世話したら死ぬのは止まった。しかし産卵しないのだ。ミールワーム断片を与えたら食べているのに、なぜ産卵bんしないのだろうか。

コロニーの一部。大体20ほどのワーカーがいる。
次はミカドオオアリ。これは2005年2月に土生氏に送って頂いたもの。2005年中は繭もあったし、幼虫もそこそこいたが、年末頃から餌のミールワームを食べなくなり、それに伴い、産卵数も減少。今もごく小規模産卵はあるが(2こだけ)他のステージは見られない。

だめもとでミールワームの蛹を生きたまま放り込んだら襲っていた。むむ・・?食うのか?これも近いうちに入れ物を換えて集中管理体制にするつもり。
最後は5月に紹介したキイロシリアゲアリ。2005年の秋に土生氏に送っていただいた女王8のものだが、越冬後、4月ごろには産卵も見られたが一向に孵化せず、卵を食い、とうとう卵がなくなってしまった。女王も4個体に減っていて、産卵もないままである・・
6月18日 かねてから計画のあった白河に行った。
目的は「アリの国探訪」「アリの生態」「原色生態アリの図鑑」の著者である馬場喜敬氏の訪問である。
ここでは、観察されたアリを中心にアリ観察を主に述べていく。
馬場氏の別荘は標高900メートル地帯にあった。庭の倒木をひっくり返すと、クシケアリの大きなコロニーがあった。蟲氏の観察では腹部のやけに大きな個体がいたそうだが私は観察していない。というよりクシケありは初見だったので、働きアリとよく似た大きさという女王は全然わからなかった。写真を写したがうまく写っていなかったので、クシケアリの写真は勘弁願いたい。
続いて、マツ(だったと思う)の根元で、ケアリが土の壁を築いてるのを発見した。

この地方ではケアリはまだ繭のようで新女王になる大型の繭が見つかった。

宿泊するペンションにチェックインをしにいくと、入り口のそばにエゾアカヤマアリがいた。美しさに見とれてしまった。

ペンションの敷地内には不明瞭ではあるがアリ塚も作られていた。

また、別の場所ではアブラムシの甘露にも寄ってきていた。


別荘の柵をしてあった竹がかなり朽ちていたのだが、その中にいかにも何かいそうな穴の開いた竹を発見!

しかし、割ってみたら内部はクモの巣ばかりでアリはいなかったのだが。
石をひっくり返すとアズマオオズアリの腹部の巨大化した女王もいた。

別荘付近で採集を行った後、先生と色々なことを話しペンションで夕食、その後先生は別荘にお帰りになったが、夜間の明かりに蛾がかなり来ていたのでアリも飛んでいるのでは、と思い、探したがクロクサアリのオスが一匹だけだった。
翌日再び馬場先生と合流しクシケアリを他の場所で探したが見つからず、昨日の倒木の辺りを掘り返したりして念入りに探したが女王発見には至らなかった。
別荘の近くに荒地があって、そこにアスファルトの塊があったのでひっくり返すとアメイロケアリの大きなコロニーが出た。

ここでも、新女王の繭が多く見つかった。

働きアリと比べると大きさの違いがよくわかる。

その後、羽鳥湖という人造湖畔に移動、石をひっくり返すとアカヤマアリとクロヤマアリの混成コロニーが出た。アカヤマアリはやはりクロヤマアリより一回り大きかった。

最後に、ふもとで篠竹を割ってみたが、ムネボソアリとアズマオオズアリが出ただけであった。
戦利品は今回は写真以外にはなかったが、それでもたくさんのアリを写し、馬場先生とお話できてとても有意義であった。
東京についた後、秋葉原で小規模コロニー用のプラスチックケースを購入した。
6月21日 飼育しているトビイロシワアリにはオスが誕生しているのだが、観察していたら交尾行動を!
あわててカメラを取り出すも、撮影できたのはオスがオスにちょっかいをかけている光景だけであった。
羽を震わせ、メスにしてるのと同じような行動をオス同士で行ったのには驚いた。

ゴキブリの死体を与えたらまさにアリだかり

オオズアリでオスが羽化した。てっきり大型働きアリになると思っていたので意外だ。
6月28日 トビイロケアリの飛行があった。9時頃、何気なく路上に目をやるとオスが数匹見られた。

これは!と思い、路上を探すとうろつく新女王が見つかった。

力尽きたオスがアリに運ばれてるのも各所で見られた。写真はオオハリアリに運ばれるオスの死骸。

羽のついた新女王がいたので、採集しようとしたら羽を開いて逃げようとした。体が重いため、少し飛ぶと墜落してあえなく採集された。

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2006年の観察日記