2017年5月の観察日記

5月1日 「カリカリ…。」
音がする。
先日、アメイロケアリに増設した巣部屋の金網をケアリの働きアリが齧っているのだ。
何故か、特定の金網にケアリが集結して齧る。
今のところ、脱走は起こっていないが、脱走直前にこの傾向がみられるのでしばらく要注意だ。
仕事、或いは外出から帰宅して部屋の中を沢山のアリがうろつくのは勘弁だから暫く気が抜けない。
それにしても、一体何に反応して齧っているのだろう。
5月2日 クロナガアリの「火」を切った。
例年より遅いが、明け方の冷え込みが強い日もあったので、今日までだらだらと点けていた。
しかし、日中の最高気温が25℃に届こうかと言う日が出てくるようになる。
さすがにこれでは日中がきついと思い、今日火を切った。
よく考えたら、半年ほど点けていたんだね。
ちなみにクロナガアリに実害はない。 
5月3日 信貴山~生駒を歩いた。
昨年は行けなかったので2年ぶりだ。

麓、エンドウのアブラムシに来て居たウメマツオオアリと思われるアリ。
アブラムシの甘露を舐めていた。

タンポポにスジグロシロチョウが来ていた。

水呑地蔵からあべのハルカスが見えたので写してみた。

オトシブミのゆりかご。
枚岡で見かけるものより少し小さく、形も異なる。

カミキリモドキとイチゴの花。この組み合わせ、好きだなぁ。

タンポポの上にいた小さなバッタの幼虫。

ビロードツリアブ。今日は近くで撮影できた。
いつ見ても、モフモフと言うか毛むくじゃらだ。

タンポポの花に来ていたキリギリスの幼虫。
そういえば、今日はナナフシの幼虫を見かけなかった。

ハヤシクロヤマアリがイタドリに来ていた。

アシナガバチがいた。

ハヤシクロヤマアリが5匹ほど、巣口でたむろしていた。
撮影時は恐らくフラ亜種に驚いたのだろう、2匹巣内に引き返してしまった。
しかし、この5匹の働きアリは何をしていたのだろう。特に門番をしているような雰囲気ではなかったのだが・・。

イタドリハムシ。

イチゴの花に頭を突っ込んでいるカミキリモドキ。
上で出てきたカミキリモドキとは全く異なる場所で撮影した。

オトシブミの仲間かな?

曇りがちの日だったが、セセリチョウが羽を開いて日光浴をしていた。

ハイキングコースを歩いていると、石があった。
それをめくるとハヤシクロヤマアリのコロニーがあった。
よく見てみると、女王がいるではないか!しかも2匹だ!
吸虫管で回収した。
帰宅後に、撮影してみた。

辛うじて撮影できたのがこれ。
葉っぱは、持ち帰るときに蟻酸中毒を緩和してくれることを期待して入れていたものだ。

久々に、自然を歩いてハヤシクロヤマアリを採集できたので大満足の1日だった。
5月4日 昨日採集したハヤシクロヤマアリだが、日中のうちに巣部屋に引っ越してくれた。
日中、家を空けていたが帰宅したら巣部屋に収まってくれていたのだ。
これで、まずは一安心。
女王2匹と言うのは心強いが、ハヤシクロヤマアリは少しデリケートなイメージもあるので慎重に行きたい・・。 
5月5日 晴れていた。
しかし、どこに行かずに自宅でアリを眺めていた。
何処にもいかなかったのは、空気が乾燥していてどの種類も飛びそうにないと判断したからだ。
明日は雨と言う。
明後日は晴れ予報。
ひょっとしたら・・。
明後日には観察に行きたい。

今日はアメイロケアリと同居して食欲が旺盛なケアリたちに余っていた昆虫ゼリーを1つ放り込んだ。
群がると思った。
しかし・・意外と集まらない。
メイプルの方がよほど集まる。
美味しくないと判断されたのだろうか・・。 
5月6日 ケアリ。繭ができ始めた。

繭が続々と出来ている。

「繭生産工場」の様子。
育った幼虫が石膏の屑を足場に繭を紡いでいる。

卵塊を世話する働きアリ。
先日、巣部屋を増設したので増えても大丈夫。
5月7日 晴れた。
風が爽やかだったが、今日は用事のために1日自宅で過ごす羽目になってしまった。
オオアリ系、何か飛んだのだろうか。
アメイロアリはどうだったのだろうか。
私の感覚ではクロオオアリやムネアカが飛ぶには少し湿度が足りないが、ヨツボシ辺りは飛んだかも・・と言う気象条件だったが・・。 
5月8日 連休に採集したハヤシクロヤマアリ。

卵塊その1。

卵塊その2。女王が2匹いるせいだろう、卵の増加量は多いと思う。

女王。
もう1匹いる。
採集したときより少し腹部が小さくなったように思う。
5月9日 クサアリモドキの繭を写した。

繭はそれほど多くないが、サイクルは回っていると思う。
肉餌、もう少し与えなきゃ・・。
5月10日 アメイロケアリにも繭が出来ている。

黒色のケアリに黄色のアメイロケアリ。
いつ見てもこの取り合わせは見ていて面白い。

ハニーワームを齧っている。
ハニーワームなら殆ど跡形も残らず食い尽くしてしまう。
5月11日 昨日、少し雨が降って今日は気温が高めだった。
気温は暑いというほどではなかったが、アリ的に今日はアツいと思って、仕事終了後に枚岡に。
到着は6時50分。
段々と薄暗さが増してくる。
懐中電灯を片手にふもとの道を歩く。
むむむ・・見つからない。
死骸すら見つからない。
神社のコロニーを見たが静かすぎる。
飛んでいないのだろうか?
だとしたら、今度の雨の後、日曜あたりだろうか。
空手で帰ることになった。 
5月12日 蒸し暑い夕方だった。
会社を出て、ふと足元を見るとクロオオアリの新女王が歩いていた。
正直、飛ぶとしたら日曜だと思っていたので驚いた。
それほど生息密度は高くない場所なのだが、踏まれて死んだと思われるものも見られたのでそこそこ飛んだようだ。
今日は、仕事の後に行くところがあって山に直行できなかった。
せめて、昨日に飛んで欲しかったと思った。 
5月13日  ハニーワーム。
使いやすい餌だと思う。
食べ残しが圧倒的に少ないのが素晴らしい。
しかし、コストがかかる。
昨年まで繁殖させていたが、どうもコンスタントな供給が出来ずに今年はミールワームで良いか、と思っているのだ。
2006年に「芋虫は餌としてかなり優秀ではないかと思い始めた」と書いていたが、あれは本当だと今になって思う(当時、ハニーワームのことは知らなかった)。
今から10年後、アリ飼育の餌事情はどうなってるのかなぁと当時の記述を読み返して思った。
今より使い勝手の良い餌が出来ているのだろうか。 
5月14日 枚岡を歩いてきた。

アメイロアリのオスアリ。日向を中心によく見かけた。

アメイロアリの脱翅メス。小さいが、頭胸部に比べて腹部の大きさが目立つ。2匹持ち帰った。

ヒカゲチョウ?

クロオオアリのオス。クロオオアリの羽アリはこれ1匹しか見かけなかった。

カマキリの幼虫。オオカマキリかな?

水場にヘビがいた。驚いた。

ムネアカの脱翅メス。2匹見かけた。大きいのでいるとすぐに分かった。

セイボウの仲間と思われるエメラルドグリーンのハチ。美しい色だった。

ヨツボシオオアリの日だったのだろうか。この個体は瀕死状態で触っても足を弱々しく動かすくらいしかしなかったが別の場所で元気な脱翅メスを1匹見つけて採集した。

ヨツボシオオアリのオス。夕方頃に見かけた。ちょこまか動き回ってこれが唯一まともに写っていた写真になってしまった。

木の割れ目にコロギスがいた。

山を歩いたが、「祭りの日」独特の賑やかしい感じがなかった。
ヨツボシオオアリは少し飛んだと思われるがクロオオアリの観察している巣はどれも静かだった。
金曜日に飛んでしまったのか、あるいはまだ残っているのかちょっと判断しづらかった。
5月15日 ヨツボシオオアリはタッパーに収容後、タッパー内部に手頃と思われるチューブを入れてみた。
今日、見てみるとチューブと壁面の隙間にいた。
暫く、様子見だ。 
5月16日 実は、ヨツボシオオアリは自力で新しい働きアリを多く育てられることを期待していない。
そこで、順調なウメマツオオアリコロニーから繭を少し頂いてメイドさんとして働いてもらうことにした。
繭を数個放り込んだ。
女王アリはあたふたしている。
明日になれば繭を集めてくれることに期待して、放置することにした。
余り観察しすぎるとストレスにしかならないと思うし・・。 
5月17日 ヨツボシオオアリに昨日入れた繭。
今朝、観察してみると数個は自分のそばに置いていたが、5個以上を離れたところに放置。気が付いていないのだろうか。
そこで、放置されている繭を女王のそばに置いてやった。
これで気が付かずに繭が死んでしまうというリスクは回避されたと思う。
後は、働きアリが羽化したら好転してくれると思う。 
5月18日 ふと、1997年の観察日記を読み返してみた。
5月の連休前に繭が出来たとあった。
今、まだ繭はない。
幼虫もまだいない。
と言うことは、産んだものを食べていることになる。
餌は与えているのだが、肉餌をどうもあまり食べていないような気がする。
過去の記録と記憶をさかのぼって見ると、昔はよく蚊を与えていたようだ。
ミールワームはあまり受けが良くなかったとある。
クロヤマ用の餌は外で採るという手(要するに、蚊を採集するということ)に訴えるしかないのだろうか・・。 
5月19日 日曜日に採集したヨツボシオオアリの女王が死んでいた。
折角、今年はウメマツオオアリの繭が多く用意できていてこれから、という時に死んだ。
卵は2個ほど産んでくれていた。
・・・合掌。 
5月20日  気温が高い。
アリ観察に行きたかった。
しかし、こんな日に急に会社の用事が入って観察に行くことが全くできなかった。
うう、山を歩きたかった・・。 
5月21日  枚岡を歩いた。

ヨツボシオオアリのコロニーから羽アリが顔を出していた。
もうあらかた飛んだと思っていたので驚きだった。

種名が良く分からないカミキリムシ。何だろう?

クロクサアリのメスアリ。
すばしっこく動き回るので、これが限界だった。この「クロクサ」、3種いるという「クロクサ」のどれに該当する種類なのだろうか。

ムネアカ。1匹だけ見かけた。

クモがバッタを捕まえていた。

クロオオアリのオスアリが巣口から顔を覗かせていたが飛行には至らなかった。

一番最初にチェックしたヨツボシオオアリの巣を帰る間際に見てみると、メスアリが出てきていたがどの個体も「風を見ている」ような状態で飛行する気配はなかった。
他には、トイレでアメイロアリの有翅メスを見たが、先週に比べるとアメイロアリは非常に少なかった。乾燥気味の天気のためか、それともあらかた飛んでしまったのかは分からないが、少し寂しい結果になった。
ヨツボシかケブカツヤは採集してリトライしてみたかったが叶わないのだろうか。 
5月22日  クサアリモドキとアメイロケアリの餌場は今月の初めから2週間ほど蓋をしていた。
脱走を防ぐためがメイン目的だったのだが蓋をするとどうするかを見たかった。
以下、あくまでも私見。
蓋をすると、壁をよじ登ろうとするアリが増えたような気がする。
その結果、パウダーを塗る頻度が上がった。
また、わずかな隙間からでも脱走するので結果脱走頻度が上がったように思う。
そして、餌場が蒸れたような状態になっているように見受けられた。
餌の食べ残しが腐りやすくなった。
それを踏まえて、数日家を空けるとき以外は開放状態の餌場の方が望ましのではないかと思い、餌場を開放したのだ。 
5月23日 チクシトゲアリ。久々だ。

繭、たくさん。
これらはすべてミールワームを餌に育った。
ミールワームでも十分成長できるのなら、もっと早くにしていたら良かった。
5月24日 日曜日、枚岡でハヤシクロヤマアリがクモの死骸を運んでいるのを見た。
ふと思った。
そうだ、これを食の細いクロヤマアリに与えてみよう、と。
ハヤシクロヤマアリには悪かったがそのクモの死骸を頂いて持ち帰って餌場に放り込んだ。
それから今日で3日。
食べている雰囲気がない。
・・・ 
5月25日 アメイロケアリは順調なのだが、少し不安がある。
これからホストのケアリはどんどん少なくなってアメイロケアリに置き換わっていくのだが、その時に肉餌、ちゃんと食べてくれるかなと言うことだ。
ケアリとアメイロケアリでは餌の嗜好に違いがあることは考えられる。
ケアリは割と何でも食べてくれる印象だがアメイロケアリはミールワーム、食べてくれるかな?
そんな心配をしている。
これが杞憂であれば良いのだけど‥。 
5月26日 週末、生駒に行こうと思っている。
先週のヨツボシの飛び残り、巣口で見られるクロオオアリの羽アリ。
これらが飛んだか確認したい。
明日、もう少し気温が高ければ行くのだがどうも肌寒いような天気予報。
大阪城にしようか。
5月27日  枚岡を考えていたが、冷たい風が時折強く吹く天気だったので結局は大阪城に出かけた。
昨年、観察できなかったクロヤマアリに寄生すると思われる寄生バチは今年も1匹確認できた(昨年の蟻研で、このハチがとても珍しい種であるらしいというご指摘をいただいた)。しかし、今日はクロヤマアリとそのハチの現状確認と言う意味だったので観察は早めに切り上げてめぼしいスポットをチェックするだけにとどめた。
一つ、手ごろな石をめくるとクロヤマアリのコロニーがあった。
そこにあったのは小さな幼虫たちで繭は全くなかった。
取りあえず幼虫を少し頂いて、そこは来週か再来週まで繭スポットとして置いておくことにした(引っ越ししなければ採れるはず・・。)。
クロヤマアリの寄生バチ。
昨年は見ることが出来なかったので、今年こそはその生態の尻尾をつかむ糸口をば・・と考えているが、果たしてどうかなぁ?

採った幼虫。少しぼけた。

働きアリ。
数は少なく10匹ほどしかいない。

女王とコロニーの様子。この導入した子たちの食欲がいろんな餌を試させてくれると良いのだが。
   

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