9月1日 | 朝夕に、秋の気配を感じるようになってきた。 クロヤマアリは卵だけになった。 このコロニーは働きアリが数匹しかいない。 別の発展が期待されたクロヤマアリコロニーは2匹いた女王が亡くなり、あまり期待していなかったこのコロニーだけが残った。 ・・・増えなかったね、今年も・・ |
9月2日 | ケアリ。 女王の周りを働きアリが取り囲んでいる。 卵。一時期よりは少なくなったように思える。 |
9月3日 | 夕方から箕面公園に観察に出かけた。 日の入り後、暫くすると自販機にヒゲナガケアリが飛んできた。 メスは少なかったが、1匹だけ私の目の前で女王に群がるシーンを見せてくれた。 メスアリの腹部にオスアリが群がっている。 交尾しているようにも見えた。 キイロシリアゲアリのオスも飛んでいた。 撮影しているとき、私の腕に数匹止まるほどだったが、メスアリは見かけなかった。 トイレ付近の床にて。身づくろいをしていた。 辛うじて1枚だけ撮影できたハンミョウ。 この後、フラッシュの光の驚いてすぐ飛んで行ってしまった。 今年も、飛んでいた。アギトアリだ。メスアリは、2匹見かけた。 自販機にオスが1匹いた。 いつ見ても、全然アリっぽくない。 ヒゲナガケアリの興奮したオスを2匹と近くに飛んできていたメスアリを一緒にし、左の前、後翅を落としているちょっと期待できそうなメスアリを持ち帰った。 うまく産卵してくれると良いのだが・・。 |
9月4日 | アメイロケアリの産卵は続いている。 このような卵塊が少なくとも4つ確認できている。 女王は今日は姿を見ていないが元気だと思う。 |
9月5日 | 昨日、アメイロケアリを紹介したが、今日ルーペで観察したら小さな幼虫がいるのを確認した。 正直、今年中に働きアリが羽化するかは微妙だが何とか幼虫の数を減らさないようにしていきたいと思う。 |
9月6日 | 秋めいてきた。 アリたちも春〜真夏のように生産生産一辺倒でなく、少し生産を抑えてきているように思う。 クサアリモドキとケアリについては今年もほぼ現状維持だった。 無茶な増え方をされると、管理が大変なのだ。 他も、それほど目立った増え方をしたものはいなかった。 シーズンの初めころ、無茶な増え方をされても良いかと考えたこともあったがやはり増えすぎると飼育容器の問題があって、「置きに行った」飼育になってしまった・・。 |
9月7日 | 5月に採集したミカドオオアリを取り上げる。 いきなり、ムネアカだがこのムネアカは女王が死んだコロニーから入れたものだ。 ミカドの女王だけではじり貧になりかけていたのだが、この「メイドさん」を導入してから持ち直した。 女王。ボンレスと言うほど膨らんではいないが健康そうだ。 ちなみに、下に写っているミカドオオアリの働きアリは先日の蟻研のエクスカーションでミカドの繭を出した方がいて、その方から数個譲っていただいたものだ。 幼虫と繭。 これらは導入したものではなく自前のもの。 飼育して思ったが、メイドさんを導入しなければ、この種の新女王からの育成は難しいのではないかと思ったりする。 ホント、メイドさんを導入するまで卵しか無い状態だったから・・(幼虫は孵化していたと思うが食べていたようだ)。 |
9月8日 | 土曜日に箕面で採集したヒゲナガケアリ。 1匹、左翅を落としていたものが完全に翅を落とした。 やった!と思った。 しかし・・お亡くなり。 ・・・合掌・・。 ちなみに、もう1匹、オスと同居させていたメスアリは翅を落とす気配がない。 ・・・厳しい・・。 |
9月9日 | クサオオアリの新女王は2匹飼育している。 先日、そのうちの1匹の子供が繭まで成長したと書いた。 しかし、今日見てみると、繭がない。 何もない。 特段、攪乱したわけでもない。 給餌する以外は放置なのに、だ。 もう1匹は卵を数個産んでいるが孵化していない。 ・・・やっぱり難しいなぁ。 |
9月10日 | ナワヨツボシオオアリ。 嬉しいことに、働きアリが1匹だけだが誕生した。 この働きアリ以外には繭はなく、卵が数個と言う寂しいコロニーだがとりあえず、一番最初のハードルはクリア・・かな。 |
9月11日 | アメイロケアリである。 卵が増えた。 これと同じ大きさの卵塊がもう1つ。 今日はミールワームを与えてみた。 大人気だ。 女王(のお腹)。蓋の部分にケアリの働きアリが多く、くっきりと写らなかった。 |
9月12日 | 最近、取り上げていないシベリアカタアリ。 徐々に数を減らしてしまった。 シベリアカタアリは過去にも数度飼育しているが、いつもこのパターンだ。 餌を食べないわけではないのだが、どうも・・ね。 可愛らしいアリなので増やしたいとは思うのだが、うまく行かない・・。 飼育が難しい種なのか、単純に私の飼育が下手なのか、どちらなのだろうか。 |
9月13日 | 繭だ。 この繭は、クサオオアリの繭なのだ。 9日の日に繭が無くなったと書いたのだが陰に隠れていたので気が付かなかったのだ。 1つだけ繭がある。 後は御覧のように卵だけだ。 この繭が羽化してくれれば女王の負担が減ると思うので、何とか羽化させたい。 と言うか、クサオオアリの育成記録って少ないので、飼育のコツが良く分からない。 どなたか、ご存じなら教えてください・・。 |
9月14日 | 今年、コオロギはついに使わなかった。 ミールワームとハニーワームで乗り切った。 コオロギは、(主に頭部だが)食べ残しが出ることと、粉末状のカスが出て、そこにコナダニが発生するということが気に食わなかったのだ。 ハニーワームも、もっと安定して供給できればもっと良かったんだけどね・・。 |
9月15日 | アメイロケアリの幼虫を写した。 1枚目。 幼虫の部分を拡大。 このあたりの幼虫は恐らく年内に羽化してくれると思うが数が少ない。 10匹前後だろうか。 来年に備えて、越冬幼虫をどれくらい作れるかがキーになりそうだ。 |
9月16日 | クサオオアリは、いまだに羽化が見られない。 同日に採集したナワヨツボシオオアリが羽化しているのに、こちらはまだだ。 繭越しに目が色づいているのは見られるのだが、羽化してくれるのだろうか。 正直不安だ。 |
9月17日 | そろそろ、キイロシリアゲアリの女王が見られる時期になった。 今日、山を歩きたかった。 しかし、会社の会議と言う横やりが入ってしまい、それが叶わず。 明日、明後日は天気が悪いとか。 あの女王の塊、見てみたいが今年は観察できるかな? |
9月18日 | 初夏に淀川河川敷で新女王を採集したトビシワにしてみた。 まだ、爆発的にと言う訳ではないが着実に増えてくれている。 幼虫を咥える羽化して間もない働きアリ。 女王アリ。2匹いるが2匹とも元気だ。今年は、そろそろシーズンも終わりだが来年にはかなり増えそうな気がする。 |
9月19日 | 5月に採集したアメイロアリは、結局1コロニーだけ残った。 働きアリの羽化までは順調だったのだがその後女王が死んでしまうということが起こってダメになったものが幾つかあった。 最後の1コロニーは少しずつだが増えてきている。 コロニーの撮影はしてみたいが、小型タッパーとスポンジと小さな隙間に沢山集っていて撮影のためにその隙間を広げて攪乱したくない・・と言う心情から撮影を見送っているのだ。 蒸れに注意したら飼いやすい方だとは思うが、小型種なので結露にも気を付けていた。 他に5月に採集したミカドとムネアカもコロニーの設立に成功できた。 ミカドは女王が死んだムネアカのメイドさんと蟻研で貰ったミカドの繭が無かったらかなり厳しかったが、何とか、ね。 それに比べたらムネアカは癖がないと言うか、飼育しやすいと思う。 |
9月20日 | 羽化したばかりの働きアリだ。 これが、何の種類かと言うと・・ クサオオアリだ。 この働きアリは導入したものではなく、正真正銘この女王アリの子だ。 クサオオアリの育成は過去、何度も失敗しているので感慨もひとしおだ。 育った幼虫も数匹みられるのでうまく行けば年内にもう少し働きアリが生まれるかもしれない。 久々に「やった!」と思った1日だった。 |
9月21日 | ・・・と、昨日歓喜の報告をしたのだが、今日観察すると、餌として入れていた、ミールワームの断片に何やら欠片が・・。 これ、どう見ても働きアリの欠片だよね・・。 働きアリの姿も見えないし・・。 死んだ後の齧られたのか、女王が齧っって殺したのか・・。 成長した幼虫は見られるが、はぁ・・・という気持ちになった。 |
9月22日 | 前日、紹介したクサオオアリとは異なり「優等生」なナワヨツボシオオアリ。 女王のアリの陰になっているが繭が数個見える。 働きアリは1匹だけだがちゃんと女王アリを助けている。 クサオオアリもこんなのを期待していたんだけどね・・。 |
9月23日 | アメイロケアリだ。 繭が出来ている。 年内にオレンジ色の働きアリが見られるだろう。 本格的増加は来年だが、年内に久々にオレンジの働きアリを見られると思うと嬉しい。 |
9月24日 | キイロシリアゲアリの飛行の季節だ。 今日、出かけようと思っていた。 しかし、特に午前は天気が悪く、細かな霧雨めいたものが降る始末。 観察に出かけたかったが出かけられなかった。 このパターンって結構ストレスたまるね・・。 |
9月25日 | 今年、飼育している種の大半は数的に現状維持だった。 増えすぎないようにセーブしたということもあるのだが、クサアリモドキやケアリはもう少し増やしても良かったんじゃないかとも思ったりもする。 やはり、アリ飼育の醍醐味の一つは餌をどれだけ与えてもすぐ消化される気しかしないというものもあるので、その境地に1種くらい到達させても良かったのかもしれない。 しかし、それはそれで空恐ろしい(無茶な増え方という意味でね)気もするし・・と、葛藤した1年だったような気がする。 |
9月26日 | 20日に働きアリを羽化させたがその働きアリをすぐに食べてしまったクサオオアリ。 今日、観察したら女王が死んでいた。 育った幼虫が数匹いたが、それらはもう1匹のクサオオアリに導入した。 ・・・何てこった。 ・・・合掌。 |
9月27日 | ウメマツオオアリ。 働きアリのお腹はかなり大きい個体が多い。 こういうお腹を見るの、かなり好きだ。 メイプルとミールワームのみだが、今年増えてくれた。 女王1匹からの育成なのだが、好調だ。 |
9月28日 | ナワヨツボシオオアリは、働きアリ1匹のまま増えていない。 繭が数個あるので、何とかコロニー創設には成功したと思うが、せめて働きアリが10匹ほどになってからでないと油断ができない。 何せ、先日のクサオオアリの例があるしね・・。 ナワヨツボシオオアリは、野外でサテライトばかり出しているのだが、実は蟻研最終日のエクスカーションで女王のいるコロニーを一つ出した。 その時は別の方に差し上げた。 だから、完全に「サテライト魔界」に憑りつかれているわけではないのだが、それでも女王のいるコロニーを出したことは圧倒的に少ないので、大事にしていきたい。 |
9月29日 | アリの狩り。 ハニーワームを放り込むと、一気に餌場の働きアリが襲い掛かって制圧してしまい巣部屋に持ち帰る。 野外だと巣内の様子を見ることはほとんどできないが(掘るなり壊すなりしたら可能と言えなくもないが)、飼育していると巣部屋に持ち込んだ獲物をアリたちが食べる様子や、幼虫に欠片を給餌する様子を見ることができる。 これって、とても贅沢な光景を見ているような気がして、とても面白い。 |
9月30日 | 順調そうなナワヨツボシオオアリ。 観察してみると、唯一の働きアリが死んでいた・・。 繭がまだ数個あるので、クサオオアリよりは希望があるが、何だかなぁという気持ちになった・・。 |
2016年9月の観察日記