2010年2月の観察日記

2月1日 キイロケアリ。産卵が始まり、卵が少しずつ増えてきている。

卵塊。まだ5個ほどであろう。それほど多くない。

幼虫と働きアリ。幼虫は働きアリと同寸かそれよりやや大きいほどで羽化したら大きな働きアリになりそうだ。

ムネアカオオアリで産卵を確認した。これで恒温機に入ってるもので産卵していないのはアズマオオズだけになった。
2月2日 クサアリモドキでは繭ができ始めた。

分かりづらいかもしれないが、この繭、薄くて中の幼虫が透けて見える。

こっちは普通の繭。働きアリよりやや小さいくらいか。現在10個ほど出現している。

幼虫が繭を張る手伝いをしてる働きアリ。幼虫にくっつけてるのは石膏屑だけかと思ったが、よく見ると餌場においてある木片を齧ったとおもわれるものやティッシュを食いちぎったものも使っているようだ。。

卵塊。卵の個数にして大体50以上はありそうだ。爆発的産卵には至っておらず、日に10個くらいの頻度で産んでるみたいだ。

幼虫の世話をする働きアリ。飼育しているアリたちの中でこのクサアリモドキが一番動きがある。

壁面をよじ登ろうとする女王。お腹がますます大きくなっている。

床を重々しそうに歩いていく。腹部に特に働きアリがまとわりついている。これくらい膨れたら、後々どれだけ産卵するんだろう・・?少し怖い。
2月3日 今日は心配なアリを1種、取り上げることにする。
それはアズマオオズである。
恒温機を温めて1カ月、他種は何れも産卵を開始してるのに、このアズマオオズだけは一向に産卵しない。
腹部を見てもボンレスでなくなっている。
日記を見たら去年の秋までは順調に産卵していたので、越冬管理に問題があったのだろうか。そういえば越冬前に会った卵はなくなって辛うじて小さな幼虫が1個体だけいるだけ。
肉餌の食いがいいのが救いだが、なんだかやきもきさせられる。
こういう事例は何回か経験がある。
2006年のケブカツヤと思われるアリがその最たる例だ。
女王は元気で餌の食いもいいのに一向に産卵しない。
土生さんから長い間産卵に不適な環境に置かれると卵巣が委縮する可能性を指摘されたのだが、そのケブカツヤと思われるアリはとうとう復活しなかった。
アズマオオズは復活を期待している種類である。
美しいし、小型種独特の爆発的増加が見込めるからだ。
何とか復調を期待しつつ肉餌を増強してるところである・・
2月4日 ヤマクロヤマアリでは産卵開始が早かったが、幼虫が中々増えない。
少し前、孵化したての小さな幼虫がいたが今はいない。
あるのは30ほどの卵。
ヤマクロヤマアリはクロヤマアリほど増加率が大きくないのかもしれず、毎年この立ち上げの時期に餌を欠かすとあまり増えなかったという結果になる。
ミールワームは2匹与えていて肉餌は問題ないと思うが・・
2月5日 ミカドオオアリは大分幼虫が大きくなってきた。

成長した幼虫。体内に入っている色はやはり赤っぽい。ミミズ効果なのだろうか。

幼虫を運ぶ働きアリ。

ボケたが卵塊。卵の数は少なくとも現段階で50は軽く超えていると思う。
先日、幼虫が干からびているような死に方をしていると書いたが、そのあと石膏に給水をしたら死ぬのが収まった。
乾燥に強い種類とはいえ飲み水だけでなく住環境にも水が必要なんだと改めて思った。
2月6日 とても寒い日だった。常温飼育のウメマツオオアリでは見事な「ダンゴモドキ」ができていた。

こうやって扁平だがずらっと並ぶと壮観だ。ゼリーの余りの関係上、常温飼育組も2日に一度蜜やゼリーを入れ替えているがそれほど食べてる様子はない。与えた直後に少しなめる程度である。
2月7日 さて、困ったことが起こった。クサアリモドキがコロニーごと餌場に引っ越してきたのだ。数日前、石膏の巣部屋が乾燥して湿度を求めて餌場に出てきたっぽい。それにしてもあんな腹部の大きな女王がぎりぎりの太さのチューブを通ったことに改めてびっくり。
その餌場にはカートンの残骸がこびりついたフィルムケースと何かの役に立つかと思い濡らしてあった木片がある。その木片の上に卵や幼虫がおかれた。

卵塊の世話をする働きアリ。床が木に変わっただけでなんだか自然環境っぽい写真になった。

木片の上に置かれた幼虫。なんだかいい感じ。

卵の塊を移動させようとするケアリワーカー。普段はケアリワーカーは幼若個体の世話には参加している様子がないが撹乱したのでこのような珍しい図が撮れた。

女王と卵塊のツーショット。

クサアリモドキの女王の腹部。こんなに膨らんでます。

繭。大体30ほどでひとまず打ち止めの様相。後は後続の幼虫がどんどん成長してくるだろうが、当面は繭ラッシュはひとまず終わったっぽい。
さて、木片の上で子育てするのは正直予想外だった。自然では木の中で子育てするのでこれが自然とは言えなくもないが、餌場で子育てされると餌の交換の際に非常に苦労するのだ。
とりあえず石膏の方をたっぷり給水してるのだが、ケアリワーカーしか居付かず、本隊が移動していかない。かといってカートン(の断片)や木片を乾燥させて・・というのも今後が心配だ。
その上、この餌場、当然のごとくコーキングしていない。
石膏の方はグルーガンでコーキングしている。というのも飼育し始めの頃、わずかな隙間から脱走したと思われるアリがいたのでコーキングしたのだが・・
何とか石膏の巣部屋にお帰り願いたいが、巣部屋は前述のとおりコーキングして蓋が開かない。さて・・どうしたものか・・
2月8日 シワクシケ。ミールワームを巣部屋の中に放り込むと凄い勢いで襲いかかる。

ミールワームも最初は身をよじって抗戦するがやがて制圧されてしまう。
ミールワームは1日1匹のペースで与えているが丁度いいのか幼虫の成長や産卵数はいい感じで進んでいる。まだ蛹になる幼虫はいない。

この巣部屋の用途、何かお分かりだろうか。実はこの巣部屋、「墓場」なのだ。
以前、ここにも給水して移動を促したことがあったが居つかず、ここは死んだアリが運び込まれる。まぁ、増えてきたらここも使われるかもしれないが、実に不思議な部屋の使われ方だ。

さて、今日はとても喜ばしいことがあった。
アズマオオズで産卵を確認したのだ!巣部屋に給水をして働きアリがうろうろとするなか、そのうちの1匹が白いものを咥えている。
小さな幼虫が1匹いるが、これは体内に色が入っている。しかし目の前に見えるのは真っ白な塊だ。幼虫の胸部を咥えてるのかな・・と思ってレンズで覗くと・・
卵が2個!最近、アズマオオズはコロニー数の割にミールワームをとにかくよく食べていて(1匹と3分の1を1日で空っぽにする)肉に重きを置いた餌やりが功を奏したのかも。
しかし、普通に産卵が始まってはじめて安どできるのだ。
2005年のミカドは産卵はぽつぽつしていたが孵化しなかった。
2006年のケブカツヤと思われるアリよりはましだがまだまだ気が抜けないのだ・・
2月9日 クロヤマアリ。すこぶる順調で産卵数では早くに産卵を開始したヤマクロヤマアリをとっくに抜いている。

女王と働きアリ。クロヤマアリの女王って丸っこくて好きだ。

女王の腹部。膨らんでいるがボンレスにはならない。クロヤマアリは何回も飼育しているが、どの女王もボンレスにはならない。そういう構造なのだろうか。
2月10日 ミカドオオアリでは繭ができ始めた。

こんな繭が現在10個ほどある。幼虫の死亡もとまり、いたって順調。餌場のメイプルの水割りは1日で空っぽにしてしまうほどである。

卵塊。順調にこちらも増えていて、心配要素が殆どない。安心して見ていられるコロニーだ。写真は補正してあるためやや卵の色が濃いが、真っ白に近い色をしている。
2月11日 シワクシケアリでは前蛹ができ始めた。

大体20個ほど、現時点で確認できる。幼虫の死亡も殆どなく、産卵も順調である。

クロヤマアリでは幼虫が成長を始めた。

ボケてしまったが、大体大きさ3ミリほどの幼虫が数匹見受けられる。それにしてもこのクロヤマ、実によく死ぬ。死骸がそこそこの量出ている。
クロヤマって寿命が短いのか、よくわからないが、割とまめに世代交代してるような感じがする。
2月12日 ムネアカオオアリで繭ができていた。

今のところ1個だけだが、少しでも早く個体数を増やして増勢に繋げていきたい。

女王と働きアリ。こうやってみたら初期の働きアリと女王は体格が全然違う。
2月13日 ヤマクロヤマアリ。幼虫の成長は非常にゆっくりで、ようやく見られるサイズのものが出てき始めた。

卵と孵化したばかりの幼虫。

最大サイズの幼虫。約3ミリほど。
ずっと後に産卵を開始したクロヤマアリとは産卵数も成長速度も全然違う。ヤマクロヤマアリは住んでいる場所の特性なのか増加率はあまり大きくないのかもしれない。
それでもミールワーム2匹を2日かけて完食しているので順調・・なのかな?

ダニを克服したケブカツヤ。卵も多くはないがあって、女王の腹部も大きく、何とか危機は脱したようだ。

補正したため、かなり黒っぽい写真になったが真ん中に卵が見えているの、お分かりになるだろうか?今年は30ほどに増えたらいい方かな?オオアリというだけあって小型種ほど滅茶な増え方はしないと思う。
2月14日 今日はドメイン取得5周年だ。すなわち、このドメインのアドレス、animaria.netは2005年の2月14日に誕生して今に至る。

さて、今日はクサアリモドキ。一番動きのある種類だけあって色々な画が撮れた。

ミールワームの内臓と思われる黒い物体を食べる幼虫。この写真を撮った時は2個体だけしか頭を突っ込んでいなかったが、「幼虫の花」のごとく集まってる時間もあった。そっちを撮っとけば良かったかな・・

少しぶれているが、木片の上の幼虫群。この写真だけ見たら自然環境のものを撮影したようで面白い。

乾燥した床面におかれた繭とちいさな幼虫。繭は他のアリと同様やや乾燥した環境を好むようだ。

卵塊の一部を運ぶクサアリモドキ。もちろん、これで全部ではなく、女王の腹部と同じくらいの卵塊がある。

もう1枚同じような写真。ケアリワーカーの大半はお腹の節が伸びていないのに対し、クサアリモドキではほぼすべてのワーカーがお腹がパンパンである。

繭を作る幼虫に木くずをかけている。木片、いつの間にか齧り取っているようである。

さて、実はこれは昨日、2月13日に撮影したものだ。今日、見て見たら餌場を乾燥させたおかげで繭以外の女王や卵幼虫は石膏の方に移動していた。しかし、繭は依然餌場・・
全個体が餌場に出ていない分、ましとはいえ、餌換えには苦労しそうだ・・
2月15日 アシナガアリの女王2のコロニーでは蛹ができ始めた。

このコロニー、女王が2匹いるのになかなか増えない。産卵は一方だけなのか、お互いに牽制し合ってるのか・肉餌の食いがいいのだが、最初の頃沢山あった卵が減っている。孵化したわけでもないので食べてると思われるが、なぜに・・?
2月16日 アズマオオズ。産卵数が増えてきている。

ボケているがこの卵塊はいつも隅っこに置かれていて撮影が困難なのだ・・
現段階で3,40はありそう。順調に増えてきている。
女王の腹部はそれほど大きくないが、産卵しているので良しとしよう。
2月17日 以前、クロナガアリが巣部屋にため込んだ種子にかびが生えたと書いた。
そのあと、カゼクサを少し補給して様子を見たがこんな風になった。

以前の写真と見比べて頂きたい。そう、「かびた」種子が明らかに減ってるのだ。
このことから、クロナガアリは多少かびの生えた種子なら問題なく食べていけることが証明された・・と思う。
ちなみに、YOSHIKI KAWANOさんのブログ記事に触発されて、先日ミールワーム断片を与えた。
翌日には中身がすっからかん・・
2月18日 キイロケアリ。大分卵が増えてきた。

繭も2,3個だがある。繭を作るときは働きアリが石膏屑をかけているようだ。
働きアリが10匹程度だが、妙な安定感を感じている。
餌はミールワーム一欠片とゼリーで維持している。ゼリーは割と高タンパクで色々なミネラルも入ってるという触れ込みなので、これで大丈夫だろう。
2月19日 ヤマクロヤマアリ。クロヤマアリに産卵数や幼虫の成長速度で見劣りするが、それでも幼虫は少しずつつ大きくなって卵塊も大体40ほどありそうだ。

女王。腹部も大きいが産卵数がクロヤマアリや他のアリに比べてどうも増えてこない。

卵や幼虫の世話をする働きアリ。ヤマクロヤマアリの働きアリは少しずつ減ってるので一刻も早く次世代が羽化して増勢に繋がって行ったら・・

一番成長している幼虫を運ぶ働きアリ。クロヤマアリでは後発ながらもう前蛹が出始めているのに、まだこの段階。亜高山帯の夏に等しい温度を与えているのに、なぜ遅いんだろうか。
2月20日 アズマオオズ。数日前、写真がボケてしまったが、あれからやや卵塊が大きくなり、撮影しやすいところに卵塊を置いてくれたので、撮影がかなった。

こんな感じ。急速には増えてこないがじわじわ卵塊の大きさが大きくなっている感じである。

壁に張り付く女王。腹部がボケているが腹部は去年の秋ほど大きくない。

接写してみた。相変わらず、腹部の写りが悪いね・・

頭隠して尻隠さず。

マイナーワーカー。こうやってみたらアズマオオズってとても美しい。

1個体だけいる、幼虫。大きさから兵アリになると思われる。

働きアリと兵アリの比較。こんなに大きさ、違います。

兵アリ。頭でっかちだが、美しいオレンジ色だ。

大抵の兵アリは腹部がパンパンだ。栄養の貯蔵庫という印象を受ける。
2月21日 クサアリモドキ。繭以外は石膏の方に移動した。

卵塊(の一部)。実際は女王の腹3個分くらいの塊になっていて、どう少なく見積もっても300近くはありそうだ。全容を撮影したいが容器を取り出すとすぐに卵塊を分割してしまうので中々巨大卵塊の撮影には至らない。

卵塊その2。クサアリモドキの働きアリがいつも世話をしている。

幼虫だが、左側の幼虫の体内の色が違っている。思うに、この撮影の前日にミールワームを購入して与えていたのでミミズを食べていないミールワームを食べたのかな?とか思っている。後に見たら体内の色はどの幼虫も赤くなった。

複数の幼虫が繭を作ろうとしている。そうしたら働きアリが石膏屑や木くずを運んできてこのような「蓑(みの)」のようなものができた。

働きアリ。最初こそケアリワーカーと見間違うこともあったが、今では艶と頭でっかちの体型で見間違うことはなくなった。

女王。この前の写真と見比べて頂いたらお分かりと思うが、腹部がやや縮んでいる。

別の角度から。やっぱり節の伸びた白い部分が減ってる。

幼虫。いい感じに色が入っている。観察していたら時々幼虫が死ぬのがいるようで、そういうのを食べている様子が見えることがある。しかし、死亡率は凄く低いので問題ないとみている。

餌場の繭。他のアリでも感じたことだが、繭は若干乾燥した環境を好んで置かれているようだ。でもこれのおかげで餌の交換が面倒な事に・・数は大まかで50ほどありそう。今ある卵が孵化したら、卵から成虫まで一つのサイクルができそうだ。
2月22日 久々のトビシワ。この前、ミールワームを放り込んだら、こんな珍しい形で食べていた。

ミールワームの胴の部分に穴をあけて食べているのだ。今までは全身を食べていたのだが、なぜこんな場所に器用に穴をあけて摂食してるのか、よくわからない。

冬の初め、乾燥で構成員の半分ほどを失ったが、幼虫も少ないながら存在している。

幼虫の世話をする働きアリ。これは入れ物の隅っこを写したもの。トビシワも石膏に給水してから大分経つが温度が低い冬季、蓋に結露が付くくらい湿度はある。
今年もどかどか増えてほしい。
2月23日 クロヤマアリ。繭になるものが出始めた。

石膏屑をかけている。この辺はクサアリモドキと同じだ。

卵と若い幼虫を運ぶ働きアリ。卵が意外と増えていないように思うが、クロヤマの場合、クサアリモドキのように一か所にまとめて置かれていることが少ないので総数が分かりづらい。そのためだろうか。

成長した幼虫を運ぶ働きアリ。体内が赤っぽいのがお分かり頂けるだろうか。

一個体だけ現れた裸蛹。他にも脱糞した前蛹が数個体見受けられる。

蜜を飲みに来た働きアリ。大体2日で飲み干す。

クロヤマアリには現在、毎日ミールワームを3匹、刻んで与えているが与えると早速働きアリが寄ってくる。群がって食べているのは見たことがないが、翌日に見たら殻だけになっている。
2月24日 クシケでは、越冬幼虫がどんどん蛹になっている。

前蛹のアップ。乳白色で美しい。

蛹。目には早い段階から色が付いている。羽化が近づくと、体の色が濃くなってくる。

ぶれたが女王。いたって健康で不安要素がない。でも思ったほど去年は増えなかった。産卵数も幼虫の成長も問題ないので、世代交代したのだろうか。
2月25日 ヤマクロヤマアリ。こちらも繭ができ始めた。

ボケたが繭の一個。意外と小さい。

もう一つ繭。

小さな幼虫と卵の塊を運ぶ働きアリ。ヤマクロヤマアリは思ったほど産卵数が増えてこず、幼虫の成長も芳しくない。これが何によるのか、正直よくわからない。
2月26日 ケブカツヤオオアリ。いつの間にかダニも全くいなくなり、コロニーとしては順調な感じだ。

コロニーの様子。女王の腹部のトラ柄模様が何とも美しい。

幼虫を大きく写してみた。産卵数は多くないようで現在で10個もないようだが、それから孵化したと思われる小さな幼虫がいるので少数ずつ産卵を続けているようだ。
2月27日 クサアリモドキ。餌場の「カートン」と木片に給水を続けたら繭も石膏部屋の方に移動させてきた。

こんな感じ。

別の角度から。繭はだいたい70〜80ほどありそうだ。

そして、とうとうやってきた歓喜の時!クサアリモドキの働きアリが羽化していた。確認しただけで色の淡い個体が2匹いた。

ボケてしまっているが、今いる幼虫群。越冬幼虫が大体育ってきていて、そろそろ幼虫の数が少なくなってきている。それに伴い、肉餌への欲求も少なくなったように思う。

あまりみかけない裸蛹。補正はかけていないので、実際茶色くなってきているのだ。

幼虫が繭を作る際にできる団子。石膏の屑を幼虫にかけてそれを足場に繭を作っているのだ。

女王。腹部は大きくなく、卵塊も大きくなっていないので、産卵は停止してると思われる。
やはりクサアリには「産卵期」と「栄養摂取期」と称すべき、メリハリがあるのではないかと思うが・・
2月28日 ミカドオオアリでは今、繭ラッシュである。

大体50くらいがある。幼虫もどんどん大きくなっているし、いいサイクルに入っていると思う。

腹部が膨らんだ女王。2年前の夏に伊那で採集した女王だが、3匹いる女王の中でこの個体が唯一腹部がやや飴色がかっている。

卵。これまたたくさん産出されている。

さて、この女王3匹のミカドだが、今年に入ってある傾向が表れている。
3匹の女王のうち1匹が餌場に居座ってそこで産卵を始めたのだ。そこには働きアリも全体の半分ほど常駐して幼虫や繭もある。
ひょっとして、分巣体制?今のところ働きアリは餌場と石膏の方を行き来しているようで喧嘩は起きていない。ただ、巣部屋に使ってもらおうと掘るに任せていた部屋を入れ替えて見たがそこが緩衝地帯?のような雰囲気は受ける。

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