2009年6月の観察日記

6月1日 ウメマツオオアリ。写真で取り上げるのは久々のように思う。今年猪名川で採集してきた2コロニーがすこぶる観察しやすく、調子がいいのでそれを取り上げていく。
まず、最初に採集した方のコロニー。数が多く、ロケットスタートを切れた。

ミールワームもそのままばりばり食べてしまう。

このコロニーはとにかく働きアリと思われる小型の繭が多く、どうみても200以上はありそうだ。そのコロニーの一部だが、写真で肌色に写っているのが全て蛹や幼虫だと思っていただいて差支えないと思う。とにかく、凄いの一言。

もうひとつのコロニー。こちらは働きアリは先に取り上げたものの半数ほど。不思議なことに飼育条件はほぼ同じなのに、こちらは増加率はゆっくりなのだ。

働きアリに囲まれた女王。

女王のアップ。このコロニーの女王は採集してきたときからそうだったがボンレス状態でいることが多い。

このコロニーではさらに不思議なことにオスが生産されている。今のところ大体10個体ほどだが、大コロニーの方ではオスは今のところいないのに、なぜこっちで・・
6月2日 物凄く久々な去年、スラダケさんに譲っていただいたヨツボシオオアリ。
最近、ようやく3匹目の働きアリが羽化した。

小型働きアリと女王。

そして奥にいるのが今回羽化した中型働きアリ。腹部の星がすごく顕著である。
さて、去年から1年たって働きアリが3匹・・少しテコ入れの意味でミールワームを増強してみることにした。年内に20匹くらいに増えたらいいけど、難しそう・・
6月3日 今年採集したクロオオアリ。6匹いるが、いずれも順調に産卵している。

女王の陰にある卵。どのコロニーでも大体15個産卵されてるようだ。

バックから、卵の世話をする女王。
クロオオアリの卵はこのコロニーのもののように黄色がかってるものが多いが、1コロニーのものだけ、やけに白い卵を生んでいる。
まぁ、孵化して無事働きアリが羽化したら卵の色は別に問題ないんですけどね。
6月4日 これはミカドオオアリの巣箱である。

見ての通り、ゴミ捨て場で「巣部屋」としては完全な失敗作だ。

しかし、少し考えた。上の写真を見る限り、この部屋の石膏はかなり掘られている。
ミカドオオアリは元々竹や枯れ木の中でこういう「掘る」作業をしているのではないだろうか?だとしたら、この部屋は放置してなんというか「遊び部屋」のような感じで石膏を掘ってもらうことでストレス解消に持っていけないか?ということを考えた。
この巣部屋は隣のメインの巣部屋と同じように作ったのだが、含水率が違ったのか、この部屋だけすごく掘られてすぐゴミ捨て場と化した。
冬眠期間にはずして石膏を張りなおすことも考えたが、上記の考えがあって放置している。
6月5日 トビシワ。すこぶる順調になってきていて、蛹や幼虫が小山になっている。

蛹山の一部。2,3日に一匹、ミールワームを生きたまま放り込むが殺して食べている。

もう一枚、同じようなアングルで。幼虫の色つやも御覧の通り、すごくいい。

少しぼやけたが女王。動きも活発で、産卵も活発に行ってる模様。女王が突然死さえしなければ今年大発展するだろう。
しかし、前にも書いたような気がするけど、トビシワって飼いやすいね・・
6月6日 クサアリモドキ。昨日、見てみたら繭を張る幼虫の周りに多分ティッシュを基にしたカートンの粉末と思われる屑がかけられていた。

今までの経験からこうなると繭を張るのに失敗する幼虫が出る傾向があるように思うので、ティッシュをちぎって放り込んだ。

今日、見てみたらティッシュで幼虫を覆っていた。
クサアリモドキは一つのサイクルができたようで毎日少しずつだが蛹ができている。
幼虫も常に50匹以上はいる感じ。
ただ、他の方のケアリ寄生種ほどどかっと産卵する傾向は見られない。常に100前後の卵はあるが、増えもしないし、減りもしない。
でも幼虫が続々と孵化してるのに卵の塊の大きさが変わらないということはそれなりに産んでいるということでその点は安心かなぁ。
6月7日 ウメマツオオアリの羽アリを生産しているコロニーでメスの羽アリが生まれた。

少しぼけたが大型働きアリよりやや大きい。それを差し引いてもやや小さいような気がするのだが、どうなんだろう?

ヤマクロヤマアリだが、ようやく働きアリが2匹ほど生まれていた。

そのうちの1匹。

同じ個体。他の働きアリと比較の意味で写してみた。これで持ち直した・・と言いたいところだが、横で羽化はしたものの体が変に曲がって瀕死の働きアリもおり、まだまだ油断ならない。
何が悪かったんだろうか・・?
6月8日 ムネアカオオアリ。

少しぼやけたが大きめの幼虫が生産されている。上に写ってるのは中型働きアリ。これと比較して殆ど同じかあるいはやや大きいので中型以上の働きアリになることが予想される。

ミールワームを襲う働きアリ。一日3匹与えているが、翌日には殻だけにしてしまう。

繭の集まり。大体30近くの数がコンスタントにあって、しかもそれらが割と大きい。しかしどういうわけか去年ほど増え方が爆発的ではない。ミミズはあまり食べなかったのでミールワーム増強かな?

女王。腹部先端が写っていないがとても痩せているのだ。その割に卵がコンスタントに2,30ある。産卵は少しずつだが継続しているらしい。
6月9日 今年、採集したクロオオアリの女王のところでは幼虫が生まれ始めた。

まだまだ若い幼虫だが、卵の数と幼虫の数がそれなりにあるのでまずは安心。

幼虫を咥えて移動させようとする女王。例によってややピンボケ気味。マクロのマニュアル撮影の難しさって半端ないね・・
6月10日 クロナガアリ。今年採集した女王のコロニーでも幼虫が生まれ始めた。

女王が邪魔になったが孵化し始めていることはお分かり頂けると思う。
今年採集のクロナガコロニーは同日に採集したのでどのコロニーも成長は似たり寄ったりだ。
今のところ、特に女王が栄養不足に陥るような傾向もないので、種子は働きアリが羽化してから与えることにしている。
6月11日 ミカドオオアリにミールワームの蛹を与えてみた。

見ての通り、なかなかの勢いで襲っている。

もう一枚。ミールワームにピントがあったら今度は働きアリがぼけた・・
ミカドオオアリは現在ミールワーム2匹で維持している。
ムネアカと違い、恐ろしいまでのがっつきはなく、襲っている働きアリに更にかみつく働きアリが出るというようなことはない。この辺、種差なのか、結構興味深い。
6月12日 クシケアリ。卵の数は相変わらず30ほどと少ないが、順次産卵がされているようで幼虫の数は一定だ。

幼虫。クシケアリの幼虫は色と言い形と言い特徴的でユニークだと思う。

蛹部屋。蛹の数はすごく多く、毎日数個体が羽化しているようだが、小山ともいうべき数が減ることはない。
6月13日 昨夜は蒸し暑かった。
そこで、枚岡でアメイロケが拾えるのでは、と淡い期待を持って行った。
しかし、全然「飛んだ」という雰囲気がない。シーズンの端境期に行ったような雰囲気だ。
しばらく探し回ったが全く気配がないので帰ろうと椋ヶ根橋付近を通ると何と路上にクサアリモドキが!
しかし、時期が早い。でも目の前にいるのはクサアリモドキにそっくりな艶とモドキよりややほっそりしたしかし、クロクサとは体つきが違う女王だ。
そこで思い付いた。去年話題になって、スラダケさんの最近のブログでも紹介されている未知のクサアリではないか、と。
採集してケアリワーカーもあまり採集できなかったが40ほど取って帰ってチューブに詰め込んだ。

チューブ越しなので不鮮明だが背面。体長を図るとおよそ6.5ミリだった。

腹部側。
胸部を見たらやはり毛が生えている。クサアリモドキではないのだ。
夜まで1−1でお見合いさせていたが、徐々に威嚇行動がなくなり、頻度は少ないものの栄養交換も見られるようになったので一気に働きアリの大半を導入。攻撃はほとんど見られない。
1匹、やけに懐いてる働きアリがいてグルーミングをしてるのを目撃した。

さて・・例年、クロクサの場合もそうだが、ここまではある程度クリアできるのだ。
それが馴れたと思ってチューブを開放して開放空間に接すると女王が落ち着きをなくし、ケアリも攻撃を始めて結局女王の死に終る。
チューブからどうやって世話のできる容器に持っていくかは私の悩みどころご意見、ノウハウ、厚かましいようですが募集します。
6月14日 クサアリモドキ。幼虫は順調に成長している。

幼虫の塊のごく一部。

また別の部分。色艶も良好で不安要素は女王の突然死くらいで他は順調。

その女王。腹部は最近これくらいの大きさで縮まなくなった。卵巣が発達してることが予想される。
さて、そのクサアリモドキだが、一つだけ困ったことがある。
それは、繭をチューブに入れてしまうことだ。だから繭がどれくらいの数あるのか、総数がよくわからない。ただ、繭になる数がそれほど劇的に増えていなかったのと、チューブの容量を考えても30ほどではないだろうかと推察した。
幼虫はコンスタントに生まれて育ってるようなので、今年はどこまで増えてくれるか楽しみな種類だ。
6月15日 ヤマクロヤマアリでは再び幼虫が発生している。

大体こんな感じの大きさで10匹ほどいる。ただ、これに続く世代が極めて少ない。
今年は羽化不全の個体が多く、結局新規に加わるのは10匹くらいかなぁと思ってしまう。
ところで、この幼虫が羽アリに分化するという落ちはないですよね・・?
6月16日 ウメマツオオアリ。今日は肉餌のミールワームへの受けがすごくよかったので少し嬉しくなって写真を撮った。

羽アリを生産しているコロニー。ウメマツオオアリは一時期ほど肉餌を食べなくなってきているので2,3日に1回、1匹のミールワームを放り込んで狩りをさせている。

一昨年採集のコロニー。シーズン最初の方は生きてるミールワームも襲っていたのだが、最近活性が落ちたのか襲わなくなった。そこで切断というお手伝いをして与えてみたら・・
これだけ集まると、なんだか嬉しい。
6月17日 クロオオアリは6コロニー飼育しているが、5コロニーで繭ができ始めている。

こんな感じで割と言い感じで成長が見られる。
1コロニーはなぜかまだ若い幼虫と卵だけ。同時期に採集したクロオオアリなのに、なぜこんな差が出るのかわからない。

土曜日に採集したクサアリだが、スラダケさんのサイトを見たら未知のクサアリは「クサアリモドキのような光沢と「大きさ」がある」というような旨の記述があった。
採集した時は大きいと思ったが、じっくり見てみるとクサアリモドキほど大きくない。
どうもクロクサアリの女王の可能性が高いようだ。
そのクサアリ、今現在生存している。頻度はそれほど高くないがグルーミングも日に日に少しずつ頻度が増えている。
ただ、栄養交換があまり見られない。触角でねだるが、威嚇行動のようにケアリワーカーがけいれんのような行動をして拒否してるのを見かける。
全く栄養交換していないわけでもないので、この辺は今後の様子見だが、繭が少ないのは痛い。しかも繭はどれも採集してから繭になったので2週間ほどは繭であろう。
生きてるかな・・?腹部がそれほど大きくなってないので心配だが・・
6月18日 クロヤマアリ。すこぶる順調で、えさの食いもいい。

蜜を溶かした水溶液に集まる働きアリ。最近、この水溶液とゼリーの消費量が増えてきたように思う。それはちょうど外気温が暑くなり始めた頃とリンクしてるのだが、恒温機内は温度はほぼ一定。なぜなんだろう。

蛹を運ぶ働きアリ。蛹は大半が裸蛹で数も多い。初期のころの不調がうそのようで卵も産まれているみたいだし、安心してみていられる。
ただ、テフロンが効かなくなってきていて餌替えの際、少し苦労するようになってきた。
6月19日 ミカドオオアリ。

卵の世話をしている働きアリ。産卵していない期間があったのか、コロニーには成長した幼虫が殆どおらず、卵、若い幼虫、そして繭がある。

繭の世話をする働きアリ。コロニーの半分ほどの働きアリが餌場に出てきているが餌を与えるときにふたをあけたら巣部屋に大半が戻る。先日紹介した使われない巣部屋も作りなおして拡張した方がいいのかな・・
6月20日 今日はシワクシケ。2匹の女王がいるが、1匹は腹部が小さく、もう1匹はボンレスだ。

少しぼけているが腹部が小さいほうの女王。

ボンレスの方の女王。でもなんだかたいして違いがないように見えるね・・

ミールワームを襲う働きアリ。大体1日1匹のペースで食べている。

働きアリと幼虫。幼虫はだいたい20匹くらいで安定している。卵の数も40ほどで増えも減りもしていないところを見たら、一時期ほどのペースではないにせよ、産卵は継続されている模様。

蛹部屋で羽化した働きアリ。最近、かなり大型の働きアリも生産されていて、胸部を見ないとうっかり間違えてしまいそうなくらいの大きさのものもいる。
羽アリも季節外れとはいえ生産し、大型働きアリも生産されているということはこのコロニーが成熟段階に入ってるということなんだろう。
6月21日 魔界・・まさにそんな体験をした。
名付けて「ムネアカ魔界」。
今日、ケースの増設を行った。チューブを切ってそこにチューブを垂直に差し込みT字型を作り、それを上下組み合わせて増設するというものだった。
まず条件1。容器の形が違っていた。これは従来の100均の小物入れが生産中止になったとかで同じ大きさのものがなく、仕方なく類似した箱で巣部屋を作った。
条件2。穴の場所が微妙にずれていた。これにより、チューブが変な形に曲がったりする事態が起こった。
条件3。組み合わせただけで接着剤で留めなかった。過信してました・・ぽろぽろ外れてそのたびに大挙ではなかったのが幸いしたがちょことちょこと脱走。吸虫管で吸い取り、チューブに先端をクリップで・・
なんて作業を何十回したことか・・
結果、増設はうまく行ったが、殉職した働きアリ(潰してしまったり怪我をしたもの)もそこそこ出してしまった。幸い、女王と取り巻きは無事なので慣れていけばまた増えるだろうと思うが、最後に増設したケースをつなぐチューブを接着剤で留めようとしたら奥過ぎて届かず、接着剤を付けるには動かさなくてはならない。動かしたらまたチューブが外れるの必定。
見たところしっかり組み合わさってるので大丈夫と信じたい。基本的にこのケースは全く動かさないので(恒温機の一番下に置いている)大丈夫だろう。

チューブの様子。上部のつなぎ目は後でグルーガンで補強した。
クロヤマでも同じことを考えていたが、流石にあれだけの数がいて、しかもオオアリより動きの素早いヤマアリなら大惨事と思い、増設は冬にすることにした・・
ホント、私は不器用というか抜けてるというか・・
6月22日 クロオオアリは順調に成長していて、繭が見られる。

幼虫を避難させようとしているクロオオアリなのだが、幼虫が見えないね・・
もう10日もしたら初ワーカーが見られるだろう。
これらのクロオオアリは羽衣さんの様式に倣ってタッパーで飼育してみようと考えている。
6月23日 3年目のクロナガアリ。常温で飼育している。

幼虫。大体15個体ほどいる。大きさはどれもこれとほぼ同じ。後は卵が数個ある。
このコロニーはなぜか中々増えない。
今年のクロナガアリたちはうまく増えてくれるだろうか。
というか、このコロニーももっと目をかけたら増加に転じるのだろうか。
クロナガうじゃうじゃというのも見てみたいが・・
6月24日 今日はクサアリモドキ。

女王と卵。最近、女王は石膏の方に出てきていて卵塊はそのそばに置かれている。卵塊は大体女王の肥大した腹部と同じくらいの大きさで変化がない。

繭の一部。大体30個ほどの繭ができている。どの繭にも羽化が近いことを示す目の黒点が見られないので、羽化までもう少し見たいだ。

さて、このクサアリモドキだが、少し変なのだ。以前はティッシュを切って放り込んだらすぐ噛み砕いて「カートン」につなげていたのだが、放り込んで一週間、いまだに原形を留めているものがある。コロニーに目立った変化はなく、アリたちは日々の営みを通常通り営んでいるが、どういう風の吹き回しだろうか。
6月25日 不明クサアリが死んだ。例によってチューブで慣れたと思って少し大きめの容器に移した途端、攻撃されてしまったようだ。
やっぱりクサアリの導入はケアリの繭が入手できなければ難しいように思う。

今日、トビケの女王を見つけた。出先で入れものがなく困ったが何とか持ち帰り収容。
たまたま数日前に殆どのプラスチック容器に石膏を張っていたのでそこに入れた。
しかし、なんだか脱走防止のために塗ったパウダーにまみれてますね・・

ケアリ女王はシーズンに枚岡に行けばそれこそ「掃いて捨てるほど」いるが、中々うまくいかない。今年下半期の目標としてケアリ、クロオオアリの今年採集のコロニーをうまく育てて拡充させることにしていきたい。
6月26日 去年採集した女王2のアシナガアリ。今のところ、女王は喧嘩もせず、共存している。

1匹しか映っていないが、もう1匹、ちゃんといます。
女王2の割にはお互い産卵を抑制し合っているのか、はたまた1個体しか産卵していないのか、コロニーの成長はとてもゆっくりである。
ちなみに、このコロニーだけは越冬から覚めた後も完全に乾燥ミミズだけで飼育できている。今のところ特に不具合は見当たらない。
6月27日 朝、9時までには家に帰っていないといけなかったので、2番列車で(まだ5時台だった)枚岡へ。街灯や自販機を見て回ったが、羽アリは皆無であった。
しかし、椋ヶ根橋のあたりでクサアリモドキの女王をゲット。
そこで、去年繭を回収した朽木へ向かった。
しかしあまり繭が多くない。幼虫が目立った。それでも幾ばくかの働きアリと幼虫、繭を採集。
ムネボソの有翅メスがいたが、どうもムネボソは食指が動かないのでスルー。
全体的にケアリシーズンにはあと1週間ほどかかるかな?という印象。
天気予報が改善されて明日、大阪は天気が日中は持ちそうだという。ひと雨ほしいところだが、明日、もう一度行ってきます。以下、何枚か撮った写真。

ノコギリカミキリ。この種類、いつ見ても迫力がありますねぇ。

ミドリカミキリの一種と思われる。神社のトイレに来ていた。

アシナガアリのオス。おそらくフライング個体と思われる。
6月28日 予定通り、朝からアメイロケアリを求めて枚岡。昨夜はここ数日より涼しかったので、望み薄かなと思っていたが、駅前で街灯の下でケアリのオスの死骸を見つけ、これは何か飛んだと思った。
自販機と街灯を見たが、なにもおらず。
坂道を上がっていく途中、民家の花にクマバチが来ていた。

坂道を上がっていくとクロヤマアリが何か運んでいる。
よく見たらアメイロケアリの脱翅メスの死骸だ!

メスがぼけてますね・・とにかく、これで飛んだことを確認。

有翅メスの死骸もあった。アシナガアリが運んでいたのを少し失敬して写した。
そして公園事務所付近で脱翅メス!2個体いたので採集した。
枚岡ではもう少し時期が遅いかと思っていたが今日で大正解だった。
帰りに神社のわきでケアリコロニーを少し採集。
そして家でチューブにてお見合いさせた。しかし1個体はやる気なさげでかみつかない。触角や足をこすりつける行為はするのだが・・・
もう1個体は順調にケアリを咥えこんだ。

先端がぼけてしまったが、咥えています。

いわゆる「はみはみ」してる所。この女王は結局2匹の働きアリをばらばらになるまで「はみはみ」した。

さて・・「はみはみ」した方はもう大丈夫だろうと、いつも通りケアリコロニーに放り込んだ。
そうしたら、何ということだ!物凄い攻撃が始まった。あわてて回収。
幸い女王にダメージはなかった。しかし女王はそれから「はみはみ」しようとしないのだ。
仕方なく、チューブで徐々に働きアリを増やす方式を取らざるを得なくなった。
今回、ケアリはタッパーに二つ採ったが、場所的に隣接していて、1つはそばの枯れ竹を折ったら例のごとくどばっと出てきたので100以上はいると思う(幼若個体が少ないんですけどね・・)。もうひとつはコロニーを少しこぼしてでてきたアリを吸うという古典的方法。数は50以上はいると思うが70ほどかな?
とにかく、最低どちらか1匹でも生き残ってほしい。
6月29日 午前中、少しだけ枚岡に行った。この日は夜、蒸し暑かったので期待が高まったが、クサアリモドキも殆どおらず、当然アメイロケは全くいなかった。
神社わきでトビシワの飛行があったようだが、脱翅メスが同じトビシワに攻撃されていた。

帰り道を歩いていたら美しいガがいた。帰って調べたらカノコガというらしい。

結局、収穫は皆無であった。週末まで天気が悪いというが裏を返したら時間に融通がきく週末に晴れてくれるとは有り難い。土、日と「早朝出勤」しないとね・・
6月30日 今年採集したクロオオアリでは働きアリが生まれ始めた。

やはり女王とは大きさが全然違う。

繭の世話をする働きアリ。
今のところ石膏巣がまだ乾ききっていないので、餌を採りに出るという2週間くらい、水分だけで維持してみることにした。

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