2008年6月の観察日記

6月1日 今日は昨日までの雨もやみ、晴れて暑くなるという予報。そこで、先のクサアリモドキに酷似した女王の再採集をもくろみ、額田山のほうにkuroyagiさんと登った。
山に入ってすぐに、kuroyagiさんが土嚢をピッケルでひっくり返すとアシナガアリのコロニーがあった。

女王はいなかったので、撮影だけにとどめ土嚢は戻しておいた。
山を少し登ると、ケアリワーカーがじゅうたんのように散開している。何かと思うとクロオオアリと喧嘩をしていたのだ。

このすぐ近くにはクロオオアリの巣口があり、このままいくと制圧されそうな雰囲気であった。
もう少し観察していたかったが、山を登り始めたばかりで終わってしまうのもなんだということで観察を断念した。
山道ではハヤシクロヤマアリがミミズを襲っていた。

少し山を登るとクロオオアリは少なくなり、ムネアカオオアリが目につくようになる。

もう1枚。実に美しい赤色と黒色のコントラストだ。

別の場所で何かの幼虫らしきものを咥えているムネアカオオアリがいた。

kuroyagi氏特製の卵餌をなめるクサアリの働きアリ。

クサアリは局所的に見られた。
何かの肉片にもたかっていた。

山をだいぶ登ると、葉の裏に見慣れない物体があった。蝶の蛹だと思うがよくわからない。

トゲアリの生息地に到着。そこそこの数の働きアリがえさを探しているのだろう、闊歩していた。

しかし、いつ見ても美しいアリだ。ここで、私が実験的にある置き土産をしていったんその場を離れた。その置き土産は下のほうで明らかになる。
山道のわきには黄色い花が咲いていてニホンミツバチが蜜を舐めに来ている姿がよく見られた。

こんなところまで登ってきた。山頂まであと1.5キロほどの場所だ。

トゲアリ生息地に戻り、さっきの「置き土産」への反応を見て、驚いた。
たかっているのだ。

この「置き土産」、何かおわかりだろうか。
意外なことに、「ベ○ースターラーメン」を一口サイズに丸く固めたものである。
それを4分の1ほどに噛み砕いて置いてきたのだ。
餌にシビアと思っていたトゲアリがよりによってラーメンにたかるとは驚きだ。kuroyagiさんと笑い転げた。
トゲアリはそれほど行動が素早くない。だからケアリに捕獲されたりもしていた。

山を下りる途中、kuroyagiさんが例によって土嚢をひっくり返したら出てきたのがこれ。
写真だと大きく見えるが実際は2ミリもない。そう、サクラアリだ。


数枚、撮影したがまともに写っていたのはこれだけ・・難度高すぎだ。
額田山展望台を過ぎ、公園事務所のほうへと降りる経路を選択。その一か所でやけにクサアリがうろついている場所があった。

よく見たら近くのクスノキの幹にカートン製の巣が見え、そこから夥しいクサアリが出入りしていた。

入口には少数だが羽アリが外の様子を覗っていた。

お約束、ミミズにたかるクサアリ。

公園事務所付近でkuroyagiさんが土嚢をひっくり返すとアシナガアリが出た。
そのうちの一つ。ハゴロモだろうか?青い昆虫の死骸に幼虫が集められている。

うれしいことに、この付近でアシナガアリの女王のいるコロニーを2つも採集できた。
公園事務所付近であまりに体格のいいクロオオアリがいたので撮影。

公園事務所を少し行ったところで、クロクサアリの女王がいたので採集した。
そうして帰路につき、最後登山道入り口で見つけた大型ジョウカイボン。3センチ近くあった。

今日の収穫。アシナガアリコロニー2つ、クロクサアリ女王1個体。
しかし家に帰ってみてみたらアシナガアリは問題なかったが、クロクサアリが触角の右側の先端部と右前脚先端部がかけ、腹部もけがをしているようだ。長くないかもしれないが、ケアリと同居させたらケアリの数が少ないせいかあまり攻撃されない。
うまくいってほしいが、触角のけがと腹部の怪我が気になる。
また週末に採集に行かなくてはならないかもしれない。
6月2日 よくない話題3連弾。
まず一つ目。昨日採集したクロクサアリが死んでしまった。
今朝見たらゴミ捨て場に打ち捨てられたようになっていてほとんど動かなくなっていて心配していたが、夕方見てみたらお亡くなり。
この女王、なぜかあまり攻撃を受けていなかったのに、クサアリはこういうのばっかり・・
続いて二つ目。この前のオオアリ飛行日に採集したクロオアリ女王1匹が死んでいた。
床を見たら卵が数個散らばっていたし、湿度もあったのになぜ・・一切原因不明。
続いて三つ目。同じ日に採集したムネアカオオアリ女王が1匹死んだ。この女王は産卵もしていなかった。また、羽を落とさない女王が1匹、産卵しない女王が1匹。
要するにまともに産卵しているのはたった一匹。
実にやきもきさせられる。
6月3日 この前の日曜日、採集したアシナガアリ2コロニー。
まず一つ目、これでもかというくらい幼虫を採集した。

働きアリも忙しそうだ。
続いてはもう一つのコロニー。
こちらはそれほど幼虫は採集せず、成虫のほうがやや幼虫より多い程度だ。

どちらのコロニーも活発で繁栄を予想させる。
最後はお約束、コオロギに頭を突っ込んで食べているアシナガアリ幼虫。この光景、何度も見ているが本当に面白い。
6月4日 最近、復調してきたオオズアリ。幼虫も一時期ほどではないが、見られるようになってきた。

兵アリの幼虫も見られる。

蛹は今のところ小型働きアリのみだが、兵アリが生まれてくる頃にはコロニーに勢いがついていたらいいなぁ。
6月5日 クロヤマアリ。一時ほど卵や幼虫が見えない。目につくのは蛹が多い。
コロニーの様子。なんだか少し幻想的な写真になったが、横からLEDで照らしながら撮影したらこんな写真になった。

少しぼけているが女王。いたって健康で撹乱したら走り回っている。

コオロギの消費がやや落ちてきているが、相変わらずよく蜜溶液をのむし、何よりコロニーに勢いがある。巣部屋がそろそろ手狭になってきた・・
6月6日 今更ながら、先に述べていたクサアリモドキに酷似していたアリについて何も書いていないことに気がついた。顛末およびクサアリモドキに似ていながらクサアリモドキでないというに至った経緯について書いていこうと思う。

このアリを採集したのは5月27日のことだった。夕方、額田山のほうの山道を下りていたら、側溝を歩いていたのだ。頭でっかちな形態、および大きさからクサアリモドキだと喜び勇んで採集した。
しかし、疑問があった。普通、クサアリモドキは7月に入らないと飛ばない。それがなぜ・・?という思いがあった。しかしクサアリモドキの頭でっかちな形態はほかのクサアリとはちょっと違うし、なにより大きさがほぼ同じだったので、27日の観察日記にはクサアリモドキとある。
ところがそれから数日後、ある方から指摘が入り、胸部に毛が生えていますか?という質問が来た。ご存じのとおり、クサアリモドキの女王の胸部はほとんど無毛である。
ところが・・・マクロレンズを駆使して死骸を観察すると、あらびっくり。毛が密生しているではないか。下は不鮮明ながらその写真。もっと上手に撮れたらいいのだが、何枚写しても、どう角度を変えても胸部の毛がこれほど写っているのはこの1枚だけだった。

そうしてその指摘をくださった氏はクサアリの未記載種ではないかという指摘を受けた。
ただ返す返すもすぐに死んだので働きアリがわからない。
トビイロケアリに導入したが、数匹の働きアリすら従えられなかったので(導入方法に問題があった可能性もあるが、チューブ法でクロクサアリとトビイロケアリである程度成功をおさめていた方法だったのでどうなんだろう…)また違う寄主である可能性もある。
とにかく分からないことづくめなので、明日、飛行日和と思われるのでまた枚岡でこの種類をゲットしてみたい。ただ枚岡はクサアリが結構局地的に多産するのでその中でまれな種類かもしれないこのアリの女王を採集するのは難しいかもしれないが、行かないと採集できる可能性は0だからね・・
最後は在りし日の女王陛下。チューブなので若干不鮮明だが、判断は皆さんにお任せしたいと思う。
6月7日 この前採集してきたアシナガアリ2コロニーのうち、1コロニーがなんだか変だ。
餌、特にコオロギを食べないのだ。
蜜餌は飲んでいる形跡があって腹部が膨れているのだが、卵がよく確認できない場所もあり断定はできないが見られない。
コオロギをえさ場においていても知らん顔。
対するもう1コロニーのほうはコオロギも蜜もよく食べている。
採集したばかりなのだが、若干心配だ。
6月8日 ヤマクロヤマアリが面白くない。どうも越冬モードに入ってしまったようで、女王の産卵は止まり、僅かにある蛹から僅かな数の成虫が羽化してきているだけである。
同じ亜高山帯で採集した(土生さんが採集したのをいただいたものなのだ)ものは、産卵もどかどかしているし、餌の食いも結構いいのに、なぜこんなに違うのか首をかしげたくなる。
6月9日 トビイロシワアリがいまいち波に乗らない。
餌は食べているようなのだが、個体数が一向に増えないのだ。
といっても蛹や卵幼虫がないわけではなく、それなりの量はある。
女王のお腹も大きい。
それなのに、なぜかいまいちだ。
意外とやばいのかもしれない。注視していく。
6月10日 4月に猪名川で採集したクロナガアリを久しぶりに見てみたら、蛹がたくさんあった。
まだ蛹の色は白いのでごく最近蛹になったようだ。
この分では例年通り、7月に入ると羽化が見られるだろう。
しかし、クロナガアリはコロニー数が多少増えても苦にならない。
なぜなら水と小鳥の餌さえ与えておけばいいのだから・・
6月11日 クロオオアリの2年物、3年ものコロニーともに様子がおかしい。
2年ものコロニーは黒い繭が10個ほどあるのだが、羽化しない。
黒いまま死んでるんじゃないだろうか?と思うほど。
3年物はもう少し深刻。越冬モードに入ったのか、卵が数個あるだけ。
餌は毎日与えているし、コオロギもそれなりに食っているようなのだが、一向に調子が上向かない。
困りものだ・・・
6月12日 アシナガアリ1コロニーがやっぱり変だ。
幼虫は蛹になり始めているのだが、いまいちコロニーとしての活性が低い。
一か所にじっと集まったまま。
女王は元気そうだが産卵しているのか微妙で、卵塊が見えない(別のコロニーのは卵塊がある)。
なぜ最初からこんなにおかしいのか、よくわからない。
6月13日 アリとは少し話がずれるが、今日、夕方6時半ころ、恒温機の内部温度を見たら24℃であった。設定温度は23℃。要するにフル稼働しても設定温度まで冷やしきれない時期が来たのだ。
これが真夏になると恒温機内部は日中たぶん27,8℃にまで上がっていると思われる。
この4,5℃の差ではあるが、日中そこまで温度が上がるとアリたちは夏を感じるらしく、その後秋になって設定温度23℃に落ち着いても越冬モードに入っていく。
これを克服するにはもっと強力なワインセラーなり、そういう冷却器具が要るのだが、そういう冷却器具は大抵「冷やすだけ」で「暖め」てはくれない。
両方ついているものとなるとインキュベーターがあるが、目玉が飛び出そうな値段。
うーん、夏って大敵・・
6月14日 ヤマクロヤマアリに成虫以外の未成熟個体がいなくなった。
要するに越冬状態に入ったのだ。
実につまらない。また冷やすわけにもいかないし。当面は死亡数を極小にしていくようにするしかない。
同じようなものがクロオオアリ3年目コロニー。こちらも卵が数個あるだけ。なんだかとても寂しい。

アシナガアリの餌を食べないコロニーだが、今日よく確認してみたら卵塊を見つけた。
幼虫が次々と蛹になってきているので一時的に肉餌への欲求が落ちているのかもしれない。
6月15日 猪名川で採集した寄生用ケアリの群れだがすることがなくなっているので、ケースをかく乱したときでもないと殆ど動きがない。
アリってすることがないと人間同様動きがなくなるんだね・・
このコロニーは近いうちにアメイロケアリもしくはクサアリモドキを導入予定なので、女王様がどんどん産卵していけば今の暇っぷりが嘘みたく大賑わいになるだろう。
6月16日 トビイロシワアリはさなぎが増えてきた。

大体30くらいだろうか、コオロギも少しずつ食べているようで蜜の中に欠片が投入されている。もう少しペースが上がれば・・
少しぼけているが幼虫。

内容物もしっかりとしているのでひそかにコオロギを食べているんだろう。
最後はおまけ。我が家の横にあるボケの木のアブラムシにやってきたケアリ。
6月17日 ヤマヨツボシオオアリがいつの間にか「ヤマヨツ症候群」にかかっている。
すなわち、産卵しないし、幼虫も蛹もいない状態になったのだ。
一か月ほど前までは卵も確認したのだが、今では卵がごくわずかにあるだけ。
働きアリも女王もすることがないのでじっとしているという数日前に取り上げた寄生用ケアリとよく似た経緯をたどっている。
これも温室効果の悪影響なんだろうか。
それともかねてから増えないという悪評高いヤマヨツさんの本領発揮なんだろうか。
6月18日 2年目クロナガアリコロニーでは長らく産卵が止まっていたが、昨日1コロニーで2個ほどの卵を見つけた。
クロナガアリはこの前、恒温機から出して常温飼育にしているが、夏が近づいて暑くなってきたというのが一つのサインになっているのだろうか。
なんにせよめでたいことである。
6月19日 アシナガアリの不調(?)コロニーでは幼虫が蛹になった。
卵はたくさんある。そのためだろう、コオロギがほとんど消費されなくなっている。
アリコロニーの好不調を見極める一つの方法に餌の食いがあるがこれはどう受け止めたらいいんだろうか?
6月20日 今日はミカドオオアリ。
繭や幼虫が合わせて20ほどあるがこれ又産卵が止まっている。
一時期オスが10匹ほど羽化したが羽化してすぐに食われて絶滅した。
この種類も体が黒く固まってから羽化するのでなかなか新生個体が分かりづらいのだが、どうも小型働きアリがそれにあたるようだ。
しかし採集した時と比べてプラスマイナスはほぼ0。
この種類も思ったように増えてくれない。
ミカドオオアリの卵は薄いオレンジ色でとても美しいのでまた産卵が見てみたいのだが・・
6月21日 スラダケさんからアメイロケアリの女王7匹とヨツボシオオアリ女王2匹が届いた。
アメイロケアリは早速猪名川で採集していたケアリワーカーと同居させたが・・
はみはみしない。お互い距離をとってるような感じ。
そこで、ためしに一匹だけチューブに詰めてみた。

少しぼけたのでもう一枚。

この方法で働きアリを10匹ほどまで入れてみたが、攻撃はされていないし威嚇もされていない。さっきは働きアリを咥えようとさえしていた(働きアリに逃げられていたが)

そうして、枚岡へ観察に行った。見事になにもいなかったが、土嚢の下からかなり大きなアシナガアリコロニーを見つけ、コロニーの大半を吸いこんできた。
幼虫だけでもどう少なく見ても100以上はある・・

帰ってきて驚いた。常温で放置していたらアメイロケアリの女王4匹が死んでいた。
あわてて冷やし虫家で様子を見る。
その後、管理の面からタッパーにチューブと死んでいない女王2匹、働きアリ10匹ほどをあけて様子を見ている。
下はそのアメイロケアリの女王。

白っぽいのはベビーパウダーが少々かかっているからだ。このパウダー、無害だというが以前モリシタケアリがパウダーにまみれたのちしんだことがあったので少々心配。
しかしグルーミングしてくれる者がいない・・
アメイロケアリは飛行後時間がたつと本能が薄れるのかはみはみしなくなると聞いたことがある。しかしよく思い出したら一昨年の伊那でも飛行当日でもはみはみせず馴染んでいた個体がいたことを考えたら飼育条件という特殊環境ではこのような馴染み方もあるのかな?と思ったりもする。どうなんだろう?
6月22日 昨日に引き続きアメイロケアリ。一匹の女王が直で壁面に薄く塗ったメイプルを飲んだ。
その結果腹部が大きくなって写真の通り。

ボンレスとまではいかないが、なかなかいい感じ。しかし栄養交換は見られない。
アメイロケ2コロニーに今日ケアリの繭をお互い4,50ほど追加。羽化した働きアリが女王をグルーミングしているのが見られた。こういうところからも馴染んで行ってくれて、同化してくれたらと思う。

久々に今年採集したクロナガアリを見てみたら2コロニーとも働きアリが羽化していた。

早速少量だが小鳥のえさを与えておいた。
今年はタッパーに入れて放置もいいところだったが、これがストレスをかけずにいい方向に動いたのかもしれない。
6月23日 アメイロアリで働きアリが羽化し始めるコロニーが出てきた。
アメイロアリは去年のリベンジをこめて多めに採集していて15コロニーある。
羽化したものは小さなケースに石膏を張ったものに移し替える予定であるが、容れ物と時間が不足気味。
なお、写真であるが、現在フィルムケースの奥にいるのでカメラでの撮影が困難なので移し替えたときにでも・・
6月24日 クロオオアリ3年目コロニーで急に卵が増えてきた。
今のところ15個ほどだが、小さな幼虫がいることを見たら、少しずつ産卵が再開されたようだ。
このコロニー、つい最近までまったく動きがなかったのだが、何がキーになってこのような活動を再開させたのか全く不明。
しかし、産卵しなくなるよりはずっといいので喜ぶとしよう。

さて、アメイロケアリ。
正直よくわからなくなってきた。
確かに働きアリからは攻撃も威嚇もされない。
しかし本当に馴染んでいるんだろうか。
一昨年の観察日記を見たら採集して3日で取り巻きができて女王の腹部がパンパンになったとある。働きアリが(たぶん繭から生まれた個体だと思うが)グルーミングしているので、女王フェロモンも多少ながら出始めていると思われる。
しかし取り巻きがおらず、ぽつねんと働きアリの群れから一匹・・
この状況を踏まえ、働きアリ増強は一日数匹のペースで行い、女王の取り巻きができ、腹部が大きくなってきた時点でチューブの片方を開放することにした。
この方法、初めてやるのでよくわからない。しかも本来のアメイロケの寄生方法とは違うなじませ方なのでどうなるか・・
ご意見並びに体験談のある方は是非お聞かせ願いたいと思う次第なのである。
6月25日 上の写真にあったアメイロケアリの女王が死んでしまった。
これは私に非がある。
というのも、このコロニーは働きアリが20匹もいなかったので、10匹ほどドカッと追加したのだ。
そうしたら、どうも攻撃を受けたらしく、朝見たらムクロ・・・
幸い、最後の一匹は働きアリがそろそろ40を超えようかというくらいに達し、上記を踏まえて今日の追加を3,4匹にしたら全く問題なく馴染んでいる。
最低でも働きアリは100くらいは入れたいのだが、繭ももうないし、自力でちょびちょび追加していくほかなさそうである・・
6月26日 ヤマヨツボシオオアリの働きアリや女王の団子の下に少数だが卵、小さな幼虫を見つけた。
恒温機組はヤマクロヤマアリ以外は復調の気配を見せてきた。
オオズアリやクロオオアリ3年目コロニー、さらに温めたトビシワなんかも幼虫や蛹が増えてきた。
これで野外よりかなり遅いが普通並みになったということだろうか。
しかし、ヤマクロヤマアリが産卵停止してしまったのは痛すぎる・・
6月27日 がっくしきてしまう事が起こった。
アメイロケアリ、最後の一匹は働きアリの取り巻きもできてさぁ・・と思っていた矢先、今朝見たら死んでいた。
しんでもフェロモンは出ているようで、取り巻きたちがずっと離れようとしないのはなんだか悲しげだ。
やっぱりはみはみしないアメイロケはだめなんですかねぇ・・
とか言ってるうちに7月に入る。
たぶん2週目頃からクサアリモドキが飛び始めるだろうが、うまくいくかどうか・・
とにかく女王を拾って導入実験をこれでもかというくらいやれば1つは成功するだろう・・
6月28日 アメイロアリの2コロニーを恒温機内に移したが、意外な問題が起きている。
そう、結露だ。
恒温機内は夏場庫内湿度が100%近くなるそうで、そのためだろうか、うっすらとふたに結露が付いている。
石膏を張ったほうは給水してしまったので結露がひどく、コロニーは接続用チューブに避難している。
しかしこのアメイロアリ、わかってはいるのだが、初期コロニーの働きアリは1ミリちょっとしかない。トフシアリ並みの小ささで餌をやる時にも蜜餌はティッシュに浸さないとダメかなぁと考えたりしている。
6月29日 アメイロアリでは蛹まで順調に生育しているコロニーとなぜか卵のままで推移しているコロニーで明暗というか格差が出てきた。
働きアリを生産するまでこぎつけたのは今のところ5コロニー。
それらを順次移し替えているのだが、小さい分気を使う。
さて・・彼らの肉餌だがコオロギだと大きすぎるので久々のミールワームの出番となりそうだ。
小型種ながら私はこの種に魅せられているので最低でも1コロニーは軌道に乗せたいものだ。
6月30日 ウメマツオオアリは本当にゆっくりだが増えているようだ。
以前より、石膏の上にいる個体が増えてきたし、巣部屋と餌場(使っていないが)をつなぐチューブにも幼虫やさなぎがそこそこ詰め込まれている。
逆さから見て石膏をくりぬいたわずかなスペースにも繭が10個ほどある。
思えばウメマツオオアリはコンスタントに繭が10個ほどの状態が続いている。
餌のコオロギはそれほど食べているようにも見えないが、卵がたくさんあるのでちょびちょび食べているんだろう。

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